壊れた心を見つけたら-メンタル・クリニック3001

企業のメンタルヘルスを担当したりする「メンタル・クリニック3001」で働く精神科医・神山恭平を主人公にした連作短編集です。

忙しくて無理を重ねて精神的に脆くなっている現代人の心の病を、自らが強迫神経症を持つ医師の姿を通して描いた連作短編小説で、何となく勇気付けられるような作品です。

他人から見れば非常に些細に見える事がきっかけとなって心の病を起こす人々の姿に共感出来ますし、それを直すのも結局は本人の力なんだと言うのも、とても良く納得出来ます。

江波戸哲夫の小説は当たり外れがありますけど、この作品は良かったですね。面白かった。