江波戸哲夫「偽薬」☆☆
社運をかけて開発された脳梗塞の新薬は、すでに臨床試験にまで入っていたが、治験中の患者が死亡するという事態が発生する。
新薬の重大な欠陥を発見した開発本部の野口は葛藤するが、この重大事を前に社内では創業家と天下り社長との派閥争いが激化する。
新薬開発に伴うトラブルと製薬会社内での派閥争い、主人公の開発本部課長の家庭内での出来事などを主軸にして物語が進むビジネス小説です。
医療現場での治験などを描いて興味深い作品ですけど、ここまで心身をすり減らして働く日本のサラリーマンの姿にホント大変ですねぇというヘンな感想を抱きます。
管理人もサラリーマンですが、ここまで自己犠牲を払うことは出来ないし払うつもりもありません。
そんなに無理して会社に尽くす気持ちは正直わからないなぁ・・・と思ってしまいます。