リンダ・ハワード「Mr.パーフェクト」

独身OLのジェイン・ブライトは、気の合う3人の親友たちと金曜日の夜に集まり、食べて飲んで騒ぐのを楽しみにしている。

たまたまそんな席で「完璧な男」について冗談交じりに語り合った。

みんなで理想の男の条件を10か条書き出してリストにしたところ、それが社内報に載り、インターネットで広まって、マスコミまで巻き込んで大騒ぎになってしまう。

しかし、そのリストを見て異常なまでの怒りを覚えた一人の男がいた・・・。

こんなリストがそれほど話題になるかなぁ？と思いますし、それが理由で殺人事件まで起るというのも馬鹿らしい気がしますが、しかし昨今の日本の社会を見ていると、あながちあり得ない話でもないような気がしてきます。

結構下ネタが多いガールズ・トークから始まったロマンチック・サスペンスで、犯人に狙われるジェインと、彼女のお隣さんのマッチョな警察官サムとの笑えるロマンスは底が浅く精神的な深みは全く感じられません。

特に前半はユーモラスといえばユーモラスですが、それよりもあほらしい馬鹿騒ぎという印象が強いです。

それでも徐々にヒーロー・ヒロインのロマンスを絡ませながら、サスペンスを展開させていくところは、流石にリンダ・ハワードは上手ですね。

サイコ・サスペンス風な物語ですけど、あまり深刻な話になっていないので気楽に楽しめます。