ミソピーイク賞 (Mythopoeic Awards)受賞作
ミソピーイク賞(Mythopoeic Awards)のファンタジィ部門賞(Mythopoeic Fantasy Awards)は、神話文学の研究などを行う非営利団体ミソピーイク・ソサエテイ(Mythopoeic Society)が、神話、ファンタジーの文芸作品に対して授与する文学賞です。
1981年以前は必ず授与されるというわけではなかったようで、1976年から1980年までは選ばれていません。
また1992年以降は児童文学部門(Children's Literature)と一般文芸部門(Adult Literature)に分かれていますが、以下の受賞作の一覧は1992年以降は一般文芸部門の作品です。
2024年
エマ・トルジュ(Emma Torzs)
血の魔術書と姉妹たち(Ink, Blood, Sister, Scribe)
バーモント州の片田舎に屋敷を構えるカロテイ家は、祖父の代から収集した魔術書を守って暮らしてきた。本に記された、命を奪ったり火を放ったりするような数々の魔術は世界の理を揺るがすもので、魔術書を手に入れ、その力を手にしたいと狙う人間が後を絶たなかった。カロテイ家の異母姉妹、エスターとジョアンナは、父エイブとともに、本を守る結界の呪文が張られた家でひっそりと隠れ暮らしていたが、魔術が効かない姉エスターは家を離れ、各地を転々とする生活を送るようになる。いっぽう、父の死後、魔術を使う力を父から受け継いだ妹のジョアンナは家に閉じこもり、魔術書と生きる生活を続けていた。だがエスターに魔術書を狙う者の魔の手が迫り、それをきっかけに姉妹は再会し、魔術書をめぐる陰謀渦巻く世界に足を踏み入れることになる――
(「内容紹介」より)
2023年
(Sacha Lamb)
(When the Angels Left the Old Country)
2022年
ジョー・ウォルトン(Jo Walton)
(Or What You Will)
2021年
T.J.クルーン(TJ Klune)
セルリアンブルー 海が見える家(The House in the Cerulean Sea)
`普通’と異なる孤児の児童保護施設や学校を運営する魔法青少年担当省・通称:ディコミーで、ケースワーカーとして働くライナスは、猫のカリオペと静かに暮らす、きちょうめんでまじめな中年男性。 そんな彼が、最高幹部から抜擢されて重大任務を任された。マーシャス島にある児童保護施設の謎めいた施設長アーサーと、個性豊かな6人の子どものようすを1カ月間観察し、施設が存続に値するかどうかを調べるという任務だ。 危険で重要な指令に戸惑いながら、しぶしぶマーシャス島へ行ったライナス。それは、かけがえのない出会いがもたらした大きな転機のはじまりだった── ライナスの成長を描く心温まる現代ファンタジー。
(「内容紹介」より)
2020年
シオドラ・ゴス(Theodora Goss)
(Snow White Learns Witchcraft)
2019年
ナオミ・ノヴィク(Naomi Novik)
銀をつむぐ者(Spinning Silver)
舞台は東欧のどこかにある小さな国。ここでは時折、スターリクという氷の妖精たちが棲む異世界への道が開かれる。 ミリエムは16歳、金貸し業を営むユダヤ人の娘。気弱な父親に代わって、ミリエムが村の家々を回って借金を取り立てると、少しずつ金が貯まるようになってきた。「魔法のように金を生み出す娘」という評判が広がる。そんなミリエムの前に、ある日、スターリクの国王が訪ねてきて「この銀を金に変えろ、そしたら王妃にしてやる」と、無理難題を押し付けてきた。 ワンダは貧しい一家の娘。母を亡くし、大酒飲みの父親と、二人の弟とともに暮らしていた。借金の返済ができなので、ミリエムの家で働きながら、少しずつ金を貯めていた。ある日、姉弟は酔っ払った父の暴力を避けようとして、謝って殺してしまう。そして、姉弟たちの逃亡生活が始まった。
(「内容紹介」より)
2018年
ジョン・クロウリー(John Crowley)
(Ka: Dar Oakley in the Ruin of Ymr)
2017年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
(Kingfisher)
2016年
ナオミ・ノヴィク(Naomi Novik)
ドラゴンの塔(Uprooted)
東欧のとある谷間の村には、奇妙な風習があった。100年以上生きていると言われる魔法使い<ドラゴン>によって、10年に一度、17歳になる娘が一人選ばれる。その娘は、谷はずれの塔に連れていかれ、ドラゴンとともに暮らさなければならない。10年経って塔から出てきた娘は、まるで別人のようになり、村に戻ってくることはないという。アグニシュカは17歳。そして今年はドラゴンがやってくる年。平凡でなんの取り柄もない自分が選ばれることはない、と思っていた。しかし、ドラゴンに指名されたのは、アグニシェカだった。
(「内容紹介」より)
2015年
(Sarah Avery)
(Tales from Rugosa Coven)
2014年
(Helene Wecker)
(The Golem and Jinni)
2013年
(Ursula Vernon)
(Digger)
2012年
リサ・ゴールドスタイン(Lisa Goldstein)
(The Uncertain Places)
2011年
カレン・ロード(Karen Lord)
(Redemption in Indigo)
2010年
ジョー・ウォルトン(Jo Walton)
(Lifelode)
2009年
キャロル・バーグ(Carol Berg)
(Flesh and Spirit and Breath and Bone)
2008年
キャサリン・M・ヴァレンテ(Catherynne M. Valente)
孤児の物語(The Orphan's Tales)
魔物と呼ばれた女童がスルタンの息子に語って聞かせる摩訶不思議な物語の数々。めくるめく物語の迷宮で、現代のシェラザードが語る稀代の奇書。ミソピーイク賞受賞。
(「内容紹介」より)
2007年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
夏至の森(Solstice Wood)
故郷に還ったシルヴィアを待っていたのは、鬱蒼とした森に抱かれたリン屋敷。森に棲む美しくも怖ろしい妖精の女王、取り替えっ子……。詩人マキリップの幻想に満ちた妖精譚。
(「内容紹介」より)
2006年
ニール・ゲイマン(Neil Gaiman)
アナンシの血脈(Anansi Boys)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
冴えない人生を送るチャーリーは父の葬儀で驚天動地の事実を知らされる。父は神だったというのだ!? その神の血を色濃く受け継ぐ双子のきょうだいが現れて……。 スティーヴン・キング太鼓判を押す究極エンタ小説!
(「内容紹介」より)
2005年
スザンナ・クラーク(Susanna Clarke)
ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル(Jonathan Strange and Mr Norrell)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
2004年
ロビン・マッキンリイ(Robin McKinley)
サンシャイン&ヴァンパイア(Sunshine)
2001年
(Midori Snyder)
(The Innamorati)
2000年
ピーター・S・ビーグル(Peter S. Beagle)
(Tamsin)
1998年
A・S・バイアット(A. S. Byatt)
(The Djinn in the Nightingale's Eye)
1997年
テリ・ウィンドリング(Terri Windling)
(The Wood Wife)
1996年
エリザベス・ハンド(Elizabeth Hand)
(Waking the Moon)
1995年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
(Something Rich and Strange)
1994年
デリア・シャーマン(Delia Sherman)
(The Porcelain Dove)
1993年
ジェイン・ヨーレン(Jane Yolen)
(Briar Rose)
1992年
(Eleanor Arnason)
(A Woman of the Iron People)
1991年
エレン・カシュナー(Ellen Kushner)
吟遊詩人トーマス(Thomas the Rhymer)
- 再読度 ☆:読後感 ☆☆
その昔、類稀な美貌と比類なき詩歌の才を授かった詩人がいた。その名はトーマス。彼は、その容姿と才ゆえに妖精の女王に見染められ、女王の愛人としてエルフランドで暮らすことになったが・・・。<まことのトーマス>と呼ばれた伝説の詩人の波乱万丈の生涯をあざやかに謳いあげた珠玉作。
(「出版社の解説目録」より)
1990年
ティム・パワーズ(Tim Powers)
石の夢(The Stress of Her Regard)
- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆
19世紀初頭のイングランド。結婚式を翌日に控え、友人たちと独身最後のパーティを楽しんでいた産科医クロフォードは、ふとしたはずみで、とある宿屋の中庭にあった石像の指に結婚指輪をはめてしまった。ところが、その石像の正体は眠りについていた吸血鬼だった―。クロフォードの行為は吸血鬼との結婚の儀式になってしまったのだ。目覚めた吸血鬼は、クロフォードを自分のものにしようと執拗に後を追いはじめた…。
(「BOOK」データベースより)
1989年
マイクル・ビショップ(Michael Bishop)
(Unicorn Mountain)
1987年
ピーター・S・ビーグル(Peter S. Beagle)
風のガリアード(The Folk of the Air)
1985年
ジェイン・ヨーレン(Jane Yolen)
(Cards of Grief)
1984年
ジョイ・チャント(Joy Chant)
(When Voiha Wakes)
1983年
キャロル・ケンダル(Carol Kendall)
(The Firelings)
1982年
ジョン・クロウリー(John Crowley)
リトル、ビッグ(Little, Big)
大都会の彼方、とある森のはずれに建つ広大な屋敷「エッジウッド」。そこは現実と空想の世界が交錯する世界。19××年のある日、屋敷の主の娘と結婚するために、青年スモーキィがエッジウッドを訪れた。
(「内容紹介」より)
1981年
J・R・R・トールキン(J.R.R. Tolkien)
終わらざりし物語(Unfinished Tales)
『指輪物語』を読み解く上で欠かせない未発表文書を編んだ必読の書。トゥオルの勇姿、トゥーリンの悲劇、ヌーメノールの物語などを収録。
(「内容紹介」より)
1975年
ポール・アンダースン(Poul Anderson)
(A Midsummer Tempest)
1974年
メアリー・スチュアート(Mary Stewart)
(The Hollow Hills)
1973年
エヴァンジェリン・ウォルトン(Evangeline Walton)
翼あるものたちの女王(The Song of Rhiannon)
大いなる悲劇をもたらした戦が終わり、生き残ったのは王の弟マナウィダンら七人のみであった。兄妹を失い行くあてもなく、虚しさにとらわれるマナウィダンに、ダヴェドの若き大公プラデリは、一緒に故郷に来ないかと誘う。寡婦となった母フリアノンの話し相手となってほしいというのだ。マナウィダンは、かつてダヴェドを訪れた際に彼女に会い、強く心惹かれていた。傷心の英雄を待つ運命は? 神話ファンタジーの金字塔シリーズ。
(「内容紹介」より)
1972年
ジョイ・チャント(Joy Chant)
赤い月と黒の山(Red Moon and Black Mountain)
1971年
メアリー・スチュアート(Mary Stewart)
(The Crystal Cave)