ミソピーイク賞 (Mythopoeic Awards)受賞作
ミソピーイク賞(Mythopoeic Awards)のファンタジィ部門賞(Mythopoeic Fantasy Awards)は、神話文学の研究などを行う非営利団体ミソピーイク・ソサエテイ(Mythopoeic Society)が、神話、ファンタジーの文芸作品に対して授与する文学賞です。
1981年以前は必ず授与されるというわけではなかったようで、1976年から1980年までは選ばれていません。
また1992年以降は児童文学部門(Children's Literature)と一般文芸部門(Adult Literature)に分かれていますが、以下の受賞作の一覧は1992年以降は一般文芸部門の作品です。
2022年
ジョー・ウォルトン(Jo Walton)
(Or What You Will)
2021年
T.J.クルーン(TJ Klune)
セルリアンブルー 海が見える家(The House in the Cerulean Sea)
`普通’と異なる孤児の児童保護施設や学校を運営する魔法青少年担当省・通称:ディコミーで、ケースワーカーとして働くライナスは、猫のカリオペと静かに暮らす、きちょうめんでまじめな中年男性。 そんな彼が、最高幹部から抜擢されて重大任務を任された。マーシャス島にある児童保護施設の謎めいた施設長アーサーと、個性豊かな6人の子どものようすを1カ月間観察し、施設が存続に値するかどうかを調べるという任務だ。 危険で重要な指令に戸惑いながら、しぶしぶマーシャス島へ行ったライナス。それは、かけがえのない出会いがもたらした大きな転機のはじまりだった── ライナスの成長を描く心温まる現代ファンタジー。
(「内容紹介」より)2020年
シオドラ・ゴス(Theodora Goss)
(Snow White Learns Witchcraft)
2019年
ナオミ・ノヴィク(Naomi Novik)
銀をつむぐ者(Spinning Silver)
中世東欧の小さな皇国―。ここでは時折、氷の異界、スターリク王国への道が開かれる。いつまでも冬が続き、人々は貧しい暮らしを強いられていた。ミリエムは金貸し業を営むユダヤ人の娘。気弱な父親に代わって、村の家々を回り借金を取り立てると、少しずつ金が貯まるようになった。やがて「銀を金に変える娘」という評判が広がる。そんなミリエムの前に、ある日、スターリクの国王が訪ねてきて、革袋のなかの銀貨を「すべてを黄金に変えよ」と、無理難題を押し付けてきた…。
(「BOOK」データベースより)2018年
ジョン・クロウリー(John Crowley)
(Ka: Dar Oakley in the Ruin of Ymr)
2017年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
(Kingfisher)
2016年
ナオミ・ノヴィク(Naomi Novik)
ドラゴンの塔(Uprooted)
東欧のとある谷間の村には、奇妙な風習があった。100年以上生きていると言われる魔法使い“ドラゴン”によって、10年に一度、17歳になる娘がひとり選ばれる。その娘は、谷はずれの塔に連れていかれ、“ドラゴン”とともに暮らさなければならない。10年経って塔から出てきた娘は、まるで別人のようになり、村に戻ってくることはないという。アグニシュカは17歳。そして今年は“ドラゴン”がやってくる年。平凡で何の取り柄もない自分が選ばれることはない、と思っていたが…。ネビュラ賞受賞のノヴィク最新話題作!
(「BOOK」データベースより)2015年
(Sarah Avery)
(Tales from Rugosa Coven)
2014年
(Helene Wecker)
(The Golem and Jinni)
2013年
(Ursula Vernon)
(Digger)
2012年
リサ・ゴールドスタイン(Lisa Goldstein)
(The Uncertain Places)
2011年
カレン・ロード(Karen Lord)
(Redemption in Indigo)
2010年
ジョー・ウォルトン(Jo Walton)
(Lifelode)
2009年
キャロル・バーグ(Carol Berg)
(Flesh and Spirit and Breath and Bone)
2008年
キャサリン・M・ヴァレンテ(Catherynne M. Valente)
孤児の物語(The Orphan's Tales)
魔物と呼ばれた女童がスルタンの息子に語って聞かせる摩訶不思議な物語の数々。めくるめく物語の迷宮で、現代のシェラザードが語る稀代の奇書。ミソピーイク賞受賞。
(「内容紹介」より)2007年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
夏至の森(Solstice Wood)
故郷に還ったシルヴィアを待っていたのは、鬱蒼とした森に抱かれたリン屋敷。森に棲む美しくも怖ろしい妖精の女王、取り替えっ子……。詩人マキリップの幻想に満ちた妖精譚。
(「内容紹介」より)2006年
ニール・ゲイマン(Neil Gaiman)
アナンシの血脈(Anansi Boys)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
冴えない人生を送るチャーリーは父の葬儀で驚天動地の事実を知らされる。父は神だったというのだ!? その神の血を色濃く受け継ぐ双子のきょうだいが現れて……。 スティーヴン・キング太鼓判を押す究極エンタ小説!
(「内容紹介」より)2005年
スザンナ・クラーク(Susanna Clarke)
ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル(Jonathan Strange and Mr Norrell)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
19世紀、ロンドン―いま一人の紳士が英国魔術を復活させようとしていた。世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ローカス賞受賞。
(「BOOK」データベースより)2004年
ロビン・マッキンリイ(Robin McKinley)
サンシャイン&ヴァンパイア(Sunshine)
魔法や魔物が実在する現代世界。最凶の存在=ヴァンパイアと、人間が全面衝突した“ヴードゥー戦争”は、かろうじて人間の勝利に終わったが、人口は激減し、郊外には危険な“悪しき場所”が点在する。「魔物対策部隊」が治安維持にあたっているが、恐怖はおさまらない―そんな世界の片隅の町に、家族経営のコーヒーハウスがある。店の名物は、サンシャインと呼ばれる女性が作る、すてきなパンの数々だ。ある夜、サンシャインは馬鹿な行動をしてしまう。ひとりで郊外へドライブに出かけたのだ…。
(「BOOK」データベースより)2003年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
影のオンブリア(Ombria in Shadow)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
オンブリア―それは世界でいちばん古く、豊かで、美しい都。そこはまた、現実と影のふたつの世界が重なる街。オンブリアの大公ロイス・グリーヴの愛妾リディアは、大公の死とともに、ロイスの大伯母で宮廷を我が物にしようとたくらむドミナ・パールにより宮殿から追いやられる。だがそれはふたつの都を揺るがす、怖るべき陰謀の幕開けにすぎなかった…2003年度世界幻想文学大賞に輝くマキリップの傑作ファンタジイ。
(「BOOK」データベースより)2002年
ロイス・マクマスター・ビジョルド(Lois McMaster Bujold)
チャリオンの影(The Curse of Chalion)
- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆
戦の末に敵国の奴隷となり、身も心もぼろぼろになって故国に戻ってきたカザリル。運良く少年の頃に仕えたバオシア藩で、国主の妹イセーレの教育係兼家令に任ぜられた。だが、イセーレが弟と共に宮廷に出仕することになったため、カザリルも否応なしに陰謀の渦に巻き込まれることに…。五柱の神々を崇める国チャリオンを舞台にした、ビジョルドの異世界ファンタジー三部作開幕。
(「BOOK」データベースより)2001年
(Midori Snyder)
(The Innamorati)
2000年
ピーター・S・ビーグル(Peter S. Beagle)
(Tamsin)
1999年
ニール・ゲイマン(Neil Gaiman)
スターダスト(Stardust)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
あの流れ星を手に入れたら願いが叶う。恋に焦がれる青年と、王国の相続を狙う三人の王子、そして永遠の命を求める魔女が、掴んではすり抜ける星を巡って大騒動。だましあいにすれ違い、不思議な国を舞台に壮大な旅物語が繰り広げられる。競争相手を出し抜いて、最後に幸せを手にするのは誰?多くの文学賞を総なめにし、世界中で愛されているストーリーテラー、ゲイマンが描く胸躍る冒険ファンタジー。話題の映画原作。
(「BOOK」データベースより)1998年
A・S・バイアット(A. S. Byatt)
(The Djinn in the Nightingale's Eye)
1997年
テリ・ウィンドリング(Terri Windling)
(The Wood Wife)
1996年
エリザベス・ハンド(Elizabeth Hand)
(Waking the Moon)
1995年
パトリシア・A・マキリップ(Patricia A. McKillip)
(Something Rich and Strange)
1994年
デリア・シャーマン(Delia Sherman)
(The Porcelain Dove)
1993年
ジェイン・ヨーレン(Jane Yolen)
(Briar Rose)
1992年
(Eleanor Arnason)
(A Woman of the Iron People)
1991年
エレン・カシュナー(Ellen Kushner)
吟遊詩人トーマス(Thomas the Rhymer)
- 再読度 ☆:読後感 ☆☆
その昔、類まれな美貌と比類なき詩歌の才を授かった詩人がいた。その名はトーマス。ある日、彼は白馬に乗った美しい貴婦人と出会った。その正体は、トーマスに惹かれてやってきた妖精の女王だった。女王は、7年間愛人として仕えることを条件にトーマスをエルフランドルに連れてゆくが…。〈まことのトーマス〉と呼ばれた伝説の吟遊詩人の波乱に富んだ生涯をあざやかに謳いあげ、1991年度世界幻想文学大賞に輝いた珠玉作。
(「BOOK」データベースより)1990年
ティム・パワーズ(Tim Powers)
石の夢(The Stress of Her Regard)
- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆
19世紀初頭のイングランド。結婚式を翌日に控え、友人たちと独身最後のパーティを楽しんでいた産科医クロフォードは、ふとしたはずみで、とある宿屋の中庭にあった石像の指に結婚指輪をはめてしまった。ところが、その石像の正体は眠りについていた吸血鬼だった―。クロフォードの行為は吸血鬼との結婚の儀式になってしまったのだ。目覚めた吸血鬼は、クロフォードを自分のものにしようと執拗に後を追いはじめた…。
(「BOOK」データベースより)1989年
マイクル・ビショップ(Michael Bishop)
(Unicorn Mountain)
1988年
オースン・スコット・カード(Orson Scott Card)
奇跡の少年(Seventh Son)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
18世紀末、北米大陸はヨーロッパ諸国の植民地として分割され、多くのアメリカ人が新しい土地を目指して西へと向かっていた。旅は危険に満ちていた。森には精霊が宿り、先住民が白人の頭皮を狙って潜んでいた。そんな森の奥深くで、特別な力を持った子供、アルヴィンが生まれる。彼はもう何世紀もの間生まれてこなかった、創造主の生まれ変わりだった。しかしアルヴィンの命を狙う黒い影が近づいてきているのを彼は知らずにいた…。米SF界の俊英が描くファンタジーの最高峰。世界幻想文学大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1987年
ピーター・S・ビーグル(Peter S. Beagle)
風のガリアード(The Folk of the Air)
学生時代を過ごした町にひさしぶりでもどったリュート演奏家ファレルは、昔の恋人に連れられて舞踏会に出席した。そこで繰り広げられていたのは、現代アメリカから中世にタイムスリップしたかのような光景だった。やがて、舞踏会を主催した人々と交際するようになったファレルのまわりで、つぎつぎと不思議な出来事が起こりはじめる…。傑作モダン・ファンタジィ『最後のユニコーン』の著者が18年の沈黙を破って放つ長篇。
(「BOOK」データベースより)1986年
バリー・ヒューガート(Barry Hughart)
鳥姫伝(Bridge of Birds)
- 再読度 ☆:読後感 ☆☆
唐代中国の静かな村庫福で、子どもたちが謎の病に倒れた。純朴な村の少年十牛は、助けを求めて北京へ赴き、老賢者李高と出会う。玉にきずある性格ながら、抜群の頭脳を持つ彼の診断では、治療法はたったひとつ、幻の薬草しかない。大力参と呼ばれるその薬草を捜し、李高と十牛は旅に出る。中国全土を巡り、数々の魔物と闘ううちに耳にした手がかりは、鳥姫の不思議な伝説だった―奇想天外かつ幻想的な中国ファンタジイ。
(「BOOK」データベースより)1985年
ジェイン・ヨーレン(Jane Yolen)
(Cards of Grief)
1984年
ジョイ・チャント(Joy Chant)
(When Voiha Wakes)
1983年
キャロル・ケンダル(Carol Kendall)
(The Firelings)
1982年
ジョン・クロウリー(John Crowley)
リトル、ビッグ(Little, Big)
大都会の彼方、とある森のはずれに、此岸と彼岸とをつなぐ一軒の広大な屋敷「エッジウッド」が建っていた。そこでは現実と空想の世界が交錯し、一族は妖精の存在を信じていた。19XX年夏のある日、一人の青年スモーキィ、バーナブルが「エッジウッド」邸の主ドリンクウォーター博士の娘と婚礼を挙げるために屋敷を訪れた。「察するところ―君は、どんな世界に飛び込んでゆくのか承知していると思うが…」そこに暮らすことになったスモーキィは、やがて自分がその一族にまつわる謎と神秘の世界にからめとられ、長い長い物語のうちに引きずり込まれていることに気づきはじめた…。SF・ファンタジー界の異才ジョン・クロウリーの名を一躍高からしめた、壮大なスケールで描く現代の叙事詩。世界幻想文学大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1981年
J・R・R・トールキン(J.R.R. Tolkien)
終わらざりし物語(Unfinished Tales)
エアレンディルの父であり、アラゴルンへと続くヌーメノール王家の祖である、トゥオルのエルフの隠れ王国へといたる、苦難と不思議の旅路。冥王モルゴスの憎しみを一身に受けた不屈なるフーリンと、その子、竜退治のトゥーリン・トゥランバールに降りかかった過酷な運命。中つ国のギル=ガラドと親交を結び、サウロンの危機に対処し港を創建した、ヌーメノールの王とその妻の物語。魔法の森ローリエンの奥方ガラドリエルとケレボルンをめぐるいくつもの伝説。
(「BOOK」データベースより)1975年
ポール・アンダースン(Poul Anderson)
(A Midsummer Tempest)
1974年
メアリー・スチュアート(Mary Stewart)
(The Hollow Hills)
1973年
エヴァンジェリン・ウォルトン(Evangeline Walton)
翼あるものたちの女王(The Song of Rhiannon)
戦が終わり、生き残ったのは王弟マナウィダンら七人のみであった。兄妹を失い行くあてもないマナウィダンに、ダヴェドの若き大公プラデリは一緒に故郷に来ないかと誘う。寡婦となった母フリアノンの話し相手になってほしいというのだ。マナウィダンはかつてダヴェドを訪れた際に彼女に会い、強く心惹かれていた。傷心の英雄を待つ運命やいかに。神話ファンタジーの金字塔シリーズ。
(「BOOK」データベースより)1972年
ジョイ・チャント(Joy Chant)
赤い月と黒の山(Red Moon and Black Mountain)
1971年
メアリー・スチュアート(Mary Stewart)
(The Crystal Cave)