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パトリシア・A・マキリップ「影のオンブリア」の感想です。

パトリシア・A・マキリップ「影のオンブリア」☆☆☆

影のオンブリア

影と光の交差する国オンブリアの支配者である大公ロイス・グリーヴが亡くなり、まだ幼い王子カイエルが世継となった。

カイエルの大伯母ドミナ・パールが摂政となり国を治める事になるが、野心に溢れたドミナは魔法の技を持ち、刃向かうものを次々と粛清していく。

亡き大公の妾妃リディアは、カイエルの元に留まりたいとの願いも空しく城を追われ、カイエルの力になり得るのは謎めいた亡き大公の甥デュコンのみだった。


なかなか情緒ある異世界ファンタジィです。

マキリップ独特の静かで落ち着いていて、魔法と様々な思惑を持つ人々が織りなす不思議な世界が繰り広げられていきます。

派手な出来事は起こりませんが、じっくりと作者の作った世界に浸れるようなファンタジィで心地良い作品です。