バリー・ヒューガート「鳥姫伝」☆☆
中国は唐の時代。とある村の子供たちが恐ろしい毒に侵され、次々と昏睡状態に陥る。
治療する方法はたった一つ、極めて希少な幻の薬草・大力参を使うしかない。
子供たちを救うために村の若者十牛と年老いた賢者李高は、大力参を探す旅に出るが・・・という内容の冒険ファンタジィです。
世界幻想文学大賞受賞作という事で期待して読みましたが、やや奇抜すぎる物語という印象を受けました。
薬草探しの道中で、脈略もなく色々な事が起こるので混乱してしまう。
それでもお終いの方では盛り上がってきて面白かったけれども、全体的には何でこうなるのかな?という様な場面が多くて、管理人は今ひとつ物語の中に入れなかったみたいです。
でも考えてみれば、西遊記も水滸伝も金瓶梅も、あまりキチンと系統立てた筋書きがあるわけでもないから、そういった中国の古典的大衆小説と同じ雰囲気は出しているのかも知れません。
中国が舞台のファンタジィだったら、与太話でいいからもっと壮大な物語が読みたい。