日本冒険小説協会大賞(海外部門)受賞作
今は亡きコメディアンの内藤陳氏が設立した日本冒険小説協会の会員による投票で、前年に国内で発表された冒険小説作品から選定される文学賞です。
残念なことに2011年に会長の内藤陳氏が逝去された事から、日本冒険小説協会は解散宣言が出され、この文学賞も廃止となりました。
大賞は国内部門と海外部門に分かれていますが、以下は海外部門の受賞作です。
第30回(2011年)
ジェフリー・ディーヴァー : 007 白紙委任状- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
英国の情報機関が突き止めた大量殺人計画はわずか6日後に行われる予定だった。緊急指令が発せられ、英国MI6の秘密諜報員007号ことジェームズ・ボンドに白紙委任状が渡された。大量殺人を企む謎の人物の計画を阻止するためにセルビアに赴いたジェームズ・ボンドは、ロンドン、ドバイ・南アフリカと駆けずり回る。イアン・フレミングが生んだスーパーヒーローを主人公にしたジェフリー・ディーヴァーのスピーディでどんでん返しが続く冒険物語。
第29回(2010年)
ドン・ウィンズロウ : フランキー・マシーンの冬- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
かつてその見事な手際から”フランキー・マシーン”と呼ばれた伝説の殺し屋フランク・マキアーノ。サンディエゴで堅気として平和な日々を送っていた彼が嵌められた罠とは――。鬼才が放つ円熟の犯罪小説。
(「内容紹介」より)
第28回(2009年)
ドン・ウィンズロウ : 犬の力- 再読度 ☆:読後感 ☆☆☆
血みどろの麻薬戦争に巻き込まれた、DEAのエージェント、ドラッグの密売人、コールガール、殺し屋、そして司祭。戦火は南米のジャングルからカリフォルニアとメキシコの国境へと達し、苛烈な地獄絵図を描く--。
(「内容紹介」より)
第27回(2008年)
トム・ロブ・スミス : チャイルド44
スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた……。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作!
(「内容紹介」より)
第26回(2007年)
ジェフリー・ディーヴァー : ウォッチメイカー- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
残忍な殺人現場に残されたアンティークの時計。被害者候補はあと8人…史上最強の敵にライムとサックスはどう立ち向かうのか!?
(「内容紹介」より)
第25回(2006年)
ディック・フランシス : 再起
元騎手で調査員のシッド・ハレーは、上院議員のエンストーン卿から持ち馬の八百長疑惑に関する調査を依頼された。しかしその直後八百長への関与を疑われた騎手が死体となって発見され、殺人容疑で逮捕された調教師も証拠不十分で釈放されたあと、不可解な自殺を遂げてしまう。真相究明に奔走するハレーだが、謎の刺客が最愛の恋人マリーナを襲う。不屈の男シッド・ハレーを四たび主役に迎えて、競馬シリーズ待望の再開!
(「内容紹介」より)
第24回(2005年)
ジェイムス・カルロス・ブレイク : 無頼の掟
禁酒法時代、米南部の荒野を裂く三人の強盗団。復讐の悪鬼となって追撃する刑事。決戦の場は廃鉱の町だ。ペキンパー直系の犯罪活劇
(「内容紹介」より)
第23回(2004年)
ジェイムズ・クラムリー : ファイナルカントリー
酒場で出会い深い仲となった「危険なまでに魅惑的」な女モリーの依頼を受けた酔いどれ探偵ミロ。レイプされ、無惨に殺された妹の敵討ちを手伝って欲しいというのだ。CWA(英国推理作家協会)賞シルヴァー・ダガー賞受賞作。
(「内容紹介」より)
第22回(2003年)
ヴィクター・ギシュラー : 拳銃猿
犯罪集団“猿の檻”最強の銃の名手チャーリー。彼はギャングのベガーに頼まれ、消えた裏帳簿を取り戻す仕事を受ける。見事に帳簿は奪還するがその直後、FBIと警察がチャーリーを追ってきた。さらに“猿の檻”のボスがベガーに拉致され、仲間が次々と暗殺されてしまう。組織をこけにする奴は許さない!義理と人情の殺し屋チャーリーは、超悪徳男ベガー抹殺を決意!脳髄を快感で満たすガン・アクション・ミステリ。
(「BOOK」データベースより)
第21回(2002年)
スティーヴン・ハンター : 最も危険な場所
1951年、州警察巡査部長アール・スワガーの親友サム・ヴィンセントはある人物の消息調査の仕事を引き受けた。サムが調査に赴いたのはミシシッピ州ティーブズという黒人町。そこにある有色人種用の刑務農場は、一度入ったら生きて帰れないと黒人犯罪者のあいだで噂されている所だった。到着早々、彼は地元保安官に不当逮捕される。だが、後からやって来たアールの助けでサムは脱出に成功した。一方、あとに残ったアールの方が追手に捕まり、看守と囚人の双方から凄絶な暴行を受けることになった。
(「BOOK」データベースより)
第20回(2001年)
ボストン・テラン : 神は銃弾- 再読度 ☆:読後感 ☆
元妻を殺し、娘を拉致したカルトを追え。復讐に燃える男の追撃行を鮮烈に描く傑作ノワール、登場。英国推理作家協会新人賞受賞作!
(「内容紹介」より)
第19回(2000年)
リー・チャイルド : キリング・フロアー
ジャック・リーチャー。元軍人。仕事も家族も、友人さえも持たずただ一人放浪する男。伝説のギター奏者の面影を求めて訪れたジョージアの田舎町で身に覚えのない殺人容疑をかけられ、刑務所で殺されかかった彼は、自分を狙う何者かの意志を察知する。刊行と同時に全米マスコミの絶賛を浴びたアクション巨編!
(「内容紹介」より)
第18回(1999年)
スティーヴン・ハンター : 狩りのとき
1971年ワシントンDC。二十二歳になる海兵隊所属ダニー・フェンはかの地ヴェトナムでの軍務をはたし本国へ帰還、退役まで一年余りとなっていた。その彼に海軍情報部の人間が接触して来た。ダニーと同じ隊に所属する一等兵の行動を監察し報告せよと言うのだ。彼は反戦活動家に情報を流していると言う。拒否すればヴェトナム送りだと脅されダニーはしぶしぶ従うが、証言を求められると決然とそれを拒否した。再びヴェトナムに赴いたダニーは狙撃ティームに編入されその上官が練達のスナイパー、ボブ・スワガーだった。
(「BOOK」データベースより)
第17回(1998年)
スティーヴン・ハンター : ブラックライト
アリゾナ州の田舎で平穏に暮らす名スナイパー、海兵隊退役一等軍曹、ボブ・リー・スワガーのもとにラス・ピューティという青年が訪ねてきた。「あなたの父上の話が書きたいのです」とラス・ピューティは言った。1955年7月、アーカンソー州の警察官アール・リー・スワガーは逃走中の凶悪犯との銃撃戦で殉職した。四十年前の事件を調べはじめた二人に気づき、真実が明るみに出ることを恐れた男たちが、いま動きはじめた…。『ダーティホワイトボーイズ』で好評を博した巨匠S・ハンターの最新アクション長編。
(「BOOK」データベースより)
第16回(1997年)
グレン・ミード : 雪の狼- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
40数年の歳月を経て今なお機密扱いされる合衆国の極秘作戦「スノウ・ウルフ」とは?冷戦のさなかの1953年、酷寒のソヴィエトにおいて、孤高の暗殺者スランスキー、薄幸の美女アンナ、CIA局員マッシーたちが、命を賭けて達成しようとしたものは何か。
(「BOOK」データベースより)
第15回(1996年)
ディック・フランシス : 敵手
第14回(1995年)
ロバート・R・マキャモン : 少年時代- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆
素晴らしい魔法の王国で過ごした少年時代の冒険の日々──その瑞々しいノスタルジーで各書評子の心を震わせた傑作、ついに文庫化
(「内容紹介」より)
第13回(1994年)
ロバート・R・マキャモン : スワン・ソング
ブラム・ストーカー賞最優秀長篇小説賞、日本冒険小説協会大賞受賞。第三次世界大戦勃発。核ミサイルによる炎の柱と放射能の嵐が全土を覆い尽くした。生き延びた人々を待っていたのは、放射能障害、「核の冬」の極寒、そして過去の遺物の争奪…死よりなお凄惨な狂気の世界であった。核戦争後のアメリカ大陸を舞台に繰り広げられる世界再生の鍵を握る少女スワンを巡る聖と邪の闘い。世紀末の黙示録神話を描く「超」大作巨篇。
(「BOOK」データベースより)
第12回(1993年)
ディーン・R. クーンツ : ウォッチャーズ- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆
森で拾ったその犬には、なにか知性のようなものが、意志に似たものが感じられた。孤独な中年男のトラヴィスは犬に〈アインシュタイン〉と名を与え、半信半疑の対話を試みる。徐々にわかってくる信じがたい事実。それにしても、犬は何を警戒しているのだろう。繁みの陰に、暗闇の奥に、なにか恐るべき“もの”がひそんでいるのか。
(「BOOK」データベースより)
第11回(1992年)
クライブ・カッスラー : 死のサハラを脱出せよ
1865年、アメリカ南軍の甲鉄鑑が、バージニアの川霧の彼方へと姿を消した―。1931年、オーストラリアの女性飛行家の愛機は、サハラ砂漠の南西部に不時着した―。そして1996年、サファリに赴いたイギリスの一行がマリで殺戮の洗礼を受ける。おりしもサハラの南、大西洋では巨大な赤潮が発生していた―。ダーク・ピットが歴史の謎と人類の危機に挑む全米No.1の話題作。
(「BOOK」データベースより)
第10回(1991年)
バーナード・コーンウェル : ロセンデール家の嵐
ひさしぶりに帰郷した伯爵ジョン・ロセンデールは、ヴァンゴッホ初期の《ひまわり》を探そうとしていた。四年前、この名画は母が売却する直前に盗まれてしまった。その犯人であると疑われたジョンは、海を放浪する旅へと逃げだしたのだ。だが母亡きあと、障害をもつ下の妹の面倒をみるために、行方不明の絵を見つけださねばならない。そう決心したジョンは何者かに命を狙われる羽目に。日本冒険小説協会大賞受賞の傑作。
(「BOOK」データベースより)
第9回(1990年)
ウィルバー・スミス : 虎の眼
モザンビーク沖の小さな島国セント・メアリー。かつてはヤバい渡世をしていたハリーも、いまはおとなしく優雅な愛艇を操ってチャーター船業にいそしんでいる。ある日、怪しげな雰囲気の二人組が現われ、危険な岩礁の島へ案内させて海中から何かを引き揚げる。この謎の品物は何なのか?息つくひまもない危機と冒険の連続。
(「BOOK」データベースより)
第8回(1989年)
スティーヴン・ハンター : 真夜中のデッドリミット
アメリカ・メリーランド州の山中深く埋められた核ミサイル発射基地。難攻不落のこの基地が、謎の集団に占拠された。最新鋭核ミサイルの発射を阻止するためには、基地へ侵入するしかない。ミサイル発射までに残された時間は十数時間。基地奪回に出動した歴戦の勇士プラー大佐率いる特殊部隊デルタ・フォースは世界の終末を救えるのか…。息づまり迫力で描く大型軍事サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
第7回(1988年)
トレヴェニアン : 夢果つる街
吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。ラポワント警部補は毎日パトロールを欠かさない。ここは彼の街であり、彼が街の“法律”なのだ。そしてラポワントにも潰えた夢があった…。それは奇妙な死体だった。胸を一突きされて、祈るような格好で路地にうずくまっていた。イタリア系らしい若い男だった。街を知りつくしたラポワントは、難なく最初の手がかりをつかんだ。だがやがて浮かびあがるのはまったく意外な犯人、そしてそこにも街の悲しい過去があるのだった―。
(「BOOK」データベースより)
第6回(1987年)
ボブ・ラングレー : 北壁の死闘
アイガー北壁で氷漬けのナチ軍人の死体が発見された。謎の遺体に関心を抱いたBBC局員が意外な事実を探り出す。第2次大戦末期、原子爆弾の開発をめぐってナチ・ドイツが精鋭クライマーを集めて打った奇策。追いつめられた彼らが魔の北壁で繰り広げた壮絶な死闘。J.ヒギンズをして「比類なき傑作」と言わしめた、超一級の山岳冒険小説登場!
(「BOOK」データベースより)
第5回(1986年)
ディック・フランシス : 証拠
サンテミリオン、マコン…私は一本一本、慎重に香りを嗅ぎ、味見をしては吐き出した。どれも同じワインだ―酒屋を営むビーチは、あるレストランで偽ラベルで売られている酒を発見した。しかも、それは氷山の一角で、偽酒は大量にでまわっていたのだ。さらに件のレストランのウェイターが惨殺されるに及び、事件は複雑な様相をみせはじめた…。利き酒の能力と知識を買われ、警察の捜査に協力するうち、ビーチは巨大な陰謀の渦に巻き込まれていく。酒の世界を舞台に、謙虚な勇気と該博な知識を武器に闘う男の孤独な姿を描く傑作サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
第4回(1985年)
ジェイムズ・クラムリー : ダンシング・ベア
十一月になると、ここ西部にも万物が凍てつく冬の足音が聞こえてくる。吹きすさぶ風が運んできたかのように、私のもとに一通の手紙が舞いこんだ。死んだ父親の愛人からで、密会を続ける謎の男女の目的を探ってほしいという。好奇心も手伝って、私はその男女を追い始めたが、やがて思いもよらぬ殺人事件の渦中に。『酔いどれの誇り』に続き、大西部の雄大な自然に抱かれて生きる探偵ミロの姿を詩情豊かに描き出した感動作。
(「BOOK」データベースより)
第3回(1984年)
ロバート・ラドラム : 暗殺者
第2回(1983年)
ジョン・ル・カレ : リトル・ドラマー・ガール
ヨーロッパ各地で頻発する、ユダヤ人を標的としたアラブの爆弾テロ。その黒幕を追及するイスラエル情報機関は、イギリスの女優チャーリィに接触し、ある秘密作戦への協力を依頼する。その作戦とは―。イスラエル側が拉致したアラブ人テロリストの恋人になりすまし、テロ組織に潜入して情報を入手するというものだった。架空の人格を緻密につくりあげたチャーリィは、女優としての全才能を賭けて危険な演技に挑んでゆく。
(「BOOK」データベースより)
第1回(1982年)
ロバート・B・パーカー : 初秋
離婚した夫が連れ去った息子を取り戻してほしい。―スペンサーにとっては簡単な仕事だった。が、問題の少年、ポールは彼の心にわだかまりを残した。対立する両親の間で駆け引きの材料に使われ、固く心を閉ざして何事にも関心を示さない少年。スペンサーは決心する。ポールを自立させるためには、一からすべてを学ばせるしかない。スペンサー流のトレーニングが始まる。―人生の生き方を何も知らぬ少年と、彼を見守るスペンサーの交流を描き、ハードボイルドの心を新たな局面で感動的に謳い上げた傑作。
(「BOOK」データベースより)