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オースン・スコット・カード 「ゼノサイド」の感想です。

オースン・スコット・カード「ゼノサイド」☆☆

ゼノサイド

エンダーのゲーム」「死者の代弁者」と2作連続でヒューゴー賞、ネビュラ賞のダブル受賞という快挙を成したエンダー・シリーズの続編になります。

前2作は別個に読んでも大丈夫な作品だと思いますが、この作品は前の2作を読んでからにしないとキツイでしょうね。


死者の代弁者として惑星ルジタニアにやって来たエンダーは、ルジタニアの原住民ピギーの習性を明らかにして人類との共存を進め、エンダーが壊滅させた昆虫型異星人バガーの生き残りとなった女王さなぎをピギーたちに託した。

しかしルジタニアで発生した危険なウイルス・デスコラーダの蔓延を防ぐため、人類は宇宙艦隊を出動させ、ルジタニアを破壊せんとしていた。

それを知ったエンダーの姉バレンタインは、ゼノサイドに抗議するためルジタニアを目指す。


「エンダーのゲーム」では幼い少年だったエンダーも、ついに老年になってしまいました。

家庭の問題、家族の問題を抱えたまま、歳を重ねてしまいました。

それでもエンダーはゼノサイドを防ごうと大いなる努力に努めます。

しかし前2作ほど物語のテーマがシンプルではなく、何やら宗教論争というか倫理的な問題に波及しすぎているというか、思索的になりすぎてエンターティメント性が薄れてしまったように思います。

前の2作はその辺りのバランスが良かったんですけどね。

この作品以降もエンダーのシリーズは続いていきますけど、管理人的には一番分かりづらい作品だったように思います。

但しSFにこういうものを求める読者も多いのでしょうね。