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SFが読みたい!の国内篇ランキングです。

SFが読みたい!の国内篇ランキング

「SFが読みたい!」は早川書房がSF関係者約100人からのアンケートに基づいて集計し たSF小説のブック・ランキングです。
奥付が前年の11月1日から本年10月31日までに発行された新作SFを対象に、SF作家や評論家、編集者などがベスト5を国内・海外それぞれ最大5作品選出し、順位がある場合は1位~5位の作品にそれぞれ10点~6点を、順不同の場合はそれぞれ均等に8点を与えて集計され、ランキングが付けられます。
国内篇と海外篇に分かれていますが、以下は国内篇でランキングされた作品です。

年度 作品名
(作品名をクリックするとアマゾンにリンクします。)

2023年

グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船

高野史緒

1位 グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船(高野史緒)

月と火星開発が進みながらも、インターネットが実用化されたばかりの夏紀の宇宙。宇宙開発は発展途上だが、量子コンピュータの開発・運用が実現している登志夫の宇宙。別々の2021年を生きる二人には幼いころ「グラーフ・ツェッペリン号」を見たという不可解な記憶があった。二人の日常にかすかな違和感が生じるなか、開通したばかりの電子メールで自分宛てのメールを送っていた夏紀のもとへ思いがけない返信が届き――。
(「内容紹介」より)

2位 わたしたちの怪獣(久永実木彦)
3位 ときときチャンネル 宇宙飲んでみた(宮澤伊織)
4位 走馬灯のセトリは考えておいて(柴田勝家)
5位 あなたは月面に倒れている(倉田タカシ)
6位 禍(小田雅久仁)
7位 シュレーディンガーの少女(松崎有理)
8位 回樹(斜線堂有紀)
9位 アナベル・アノマリー(谷口裕貴)
10位 AIとSF(日本SF作家クラブ=編)

2022年

法治の獣

春暮康一

1位 法治の獣(春暮康一)

惑星〈裁剣(ソード)〉には、あたかも罪と罰の概念を理解しているかのようにふるまう雄鹿に似た動物シエジーが生息する。近傍のスペースコロニー〈ソードⅡ〉は、人びとがシエジーの持つ自然法を手本とした法体系で暮らす社会実験場だった。この地でシエジーの研究をするアリスは、コロニーとシエジーをめぐる衝撃の事実を知り――戦慄の表題作に、ファーストコンタクトの光と影を描ききる傑作2篇を加えた、地球外生命SF中篇集
(「内容紹介」より)

2位 プロトコル・オブ・ヒューマニティ(長谷敏司)
3位 残月記(小田雅久仁)
4位 地図と拳(小川哲)
5位 新しい世界を生きるための14のSF(伴名練=編)
6位 獣たちの海(上田早夕里)
7位 まず牛を球とします。(柞刈湯葉)
8位 旅書簡集 ゆきあってしあさって(高山羽根子, 酉島伝法, 倉田タカシ)
9位 ゴジラ S.P<シンギュラポイント>(円城塔)
10位 アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風(神林長平)

2021年

異常論文

樋口恭介=編

1位 異常論文(樋口恭介=編)

〈ハヤカワ文庫JA1500番記念作品〉先鋭的なアイデアを架空論文の形で提示して話題を呼び、増刷なったSFマガジン2021年6月号の特集を書籍化。新たに十二篇の書き下ろしを収録。
(「内容紹介」より)

2位 るん(笑)(酉島伝法)
3位 感応グラン=ギニョル(空木春宵)
4位 まぜるな危険(高野史緒)
5位 七十四秒の旋律と孤独(久永実木彦)
6位 ポストコロナのSF(日本SF作家クラブ=編)
7位 日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女(石黒達昌、伴名練=編)
8位 万博聖戦(牧野修)
9位 機龍警察 白骨街道(月村了衛)
10位 テスカトリポカ(佐藤究)

2020年

オクトローグ 酉島伝法作品集成

酉島伝法

1位 オクトローグ 酉島伝法作品集成(酉島伝法)

究極の独創的作家・酉島伝法、デビューから9年間に書かれたSF短篇を集成。異形の存在へと姿を変えられた受刑者の物語「環刑錮」、刷版工場に勤める男性の日常が次第に変容していく「金星の蟲」、人類の異星探査を異星生物側の視点で綴った生態系SF「ブロッコリー神殿」、宇宙を航行する市街船と奇妙な〝オーロラ〟とのコンタクトを描く書き下ろし「クリプトプラズム」など、圧倒的な筆致で描かれる全8篇。解説:大森望
(「内容紹介」より)

2位 アメリカン・ブッダ(柴田勝家)
3位 暗闇にレンズ(高山羽根子)
4位 日本SFの臨界点[恋愛篇・怪奇篇](伴名練=編)
5位 星系出雲の兵站 全9巻(林譲治)
6位 歓喜の歌 博物館惑星Ⅲ(菅浩江)
7位 人間たちの話(柞刈湯葉)
8位 ワン・モア・ヌーク(藤井太洋)
9位 タイタン(野﨑まど)
10位 ホテル・アルカディア(石川宗生)

2019年

なめらかな世界と、その敵

伴名練

1位 なめらかな世界と、その敵(伴名練)

いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たちをめぐる書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」など、卓抜した筆致と想像力で綴られる全6篇。SFへの限りない憧憬が生んだ奇跡の才能、初の傑作集が満を持して登場 。
(「内容紹介」より)

2位 宿借りの星(酉島伝法)
3位 天冥の標X 青葉よ、豊かなれ(小川一水)
4位 嘘と正典(小川哲)
5位 偶然の聖地(宮内悠介)
6位 ヒト夜の永い夢(柴田勝家)
7位 リラと戦禍の風(上田早夕里)
8位 先をゆくもの達(神林長平)
9位 熱帯(森見登美彦)
10位 不見の月 博物館惑星2(菅浩江)

2018年

零號琴

飛浩隆

1位 零號琴(飛浩隆)

特種楽器技芸士のトロムボノクと相棒シェリュバンは惑星〈美縟〉に赴く。そこでは首都全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉の五百年越しの竣工を記念し、全住民参加の假面劇が演じられようとしていた。上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴露する美縟の真実とは?
(「内容紹介」より)

2位 文字渦(円城塔)
3位 破滅の王(上田早夕里)
4位 ハロー・ワールド(藤井太洋)
5位 ランドスケープと夏の定理(高島雄哉)
6位 飛ぶ孔雀(山尾悠子)
7位 最後にして最初のアイドル(草野原々)
8位 超動く家にて 宮内悠介短編集(宮内悠介)
9位 半分世界(石川宗生)
10位 オブジェクタム(高山羽根子)

2017年

自生の夢

飛浩隆

1位 自生の夢(飛浩隆)

73人を言葉の力で死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍(イマジカ)〉を滅ぼすために、いま召還される───第41回星雲賞日本短編部門受賞作「自生の夢」他、今世紀に発表された読切短編のすべてを収録。
(「内容紹介」より)

2位 ゲームの王国(小川哲)
3位 公正的戦闘規範(藤井太洋)
4位 ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム(赤野工作)
5位 あとは野となれ大和撫子(宮内悠介)
6位 横浜駅SF(柞刈湯葉)
7位 裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル(宮澤伊織)
8位 ここから先は何もない(山田正紀)
9位 もはや宇宙は迷宮の鏡のように(荒巻義雄)
10位 BLAME! THE ANTHOLOGY(九岡望、小川一水、野﨑まど、酉島伝法、飛浩隆/原作=弐瓶勉)

2016年

夢みる葦笛

上田早夕里

1位 夢みる葦笛(上田早夕里)

アマチュア音楽家の亜紀が街中で遭遇した人型の白いモノ。イソギンチャクのような頭を持つ奇妙な生物の正体とは!? 日本SF大賞受賞作家の真骨頂! 人工知性、地下都市、パラレルワールド、人の夢―― あなたの想像を超える全10編を収録!
(「内容紹介」より)

2位 スペース金融道(宮内悠介)
3位 ビビビ・ビ・バップ(奥泉光)
4位 カメリ(北野勇作)
5位 プロローグ(円城塔)
6位 モナドの領域(筒井康隆)
7位 彼女がエスパーだったころ(宮内悠介)
8位 大きな鳥にさらわれないよう(川上弘美)
9位 カムパネルラ(山田正紀)
10位 ドン・キホーテの消息(樺山三英)

2015年

エピローグ

円城塔

1位 エピローグ(円城塔)

オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)が現実宇宙の解像度を上げ、人類がこちら側へ退転してしばらく。特化採掘大隊の朝戸連と相棒の支援ロボット・アラクネは、OTCの構成物質を入手すべく、現実宇宙へ向かう。いっぽう、ふたつの宇宙で起こった関連性のない連続殺人事件の謎に直面した刑事クラビトは、背景に実存そのものを商品とする多宇宙間企業イグジステンス社の影を見る。宇宙と物語に何が起こっているのか?
(「内容紹介」より)

2位 月世界小説(牧野修)
3位 エクソダス症候群(宮内悠介)
4位 怨讐星域(梶尾真治)
5位 コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史(谷甲州)
6位 母になる、石の礫で(倉田タカシ)
7位 うどん キツネつきの(高山羽根子)
8位 波の手紙が響くとき(オキシタケヒコ)
9位 NOVA+ 屍者たちの帝国(大森望編)
10位 シャッフル航法(円城塔)

2014年

オービタル・クラウド

藤井太洋

1位 オービタル・クラウド(藤井太洋)

流れ星の発生を予測するWebサービス〈メテオ・ニュース〉を運営するフリーランスのWeb制作者・木村和海は、衛星軌道上の宇宙ゴミ(デブリ)の不審な動きを発見する。それは国際宇宙ステーション(ISS)を襲うための軌道兵器だという噂が、ネットを中心に広まりりつつあった。同時にアメリカでも、北米航空宇宙防衛軍(NORAD)のダレル・フリーマン軍曹が、このデブリの調査を開始した。その頃、有名な起業家のロニー・スマークは、民間宇宙ツアーのプロモーションを行うために自ら娘と共に軌道ホテルに滞在しようとしていた。和海はある日、イランの科学者を名乗る男からデブリの謎に関する情報を受け取る。ITエンジニアの沼田明利の助けを得て男のデータを解析した和海は、JAXAに驚愕の事実を伝えた。それは、北米航空団とCIAを巻き込んだ、前代未聞のスペース・テロとの闘いの始まりだった──電子時代の俊英が近未来のテクノロジーをリアルに描く、渾身のテクノスリラー巨篇!
(「内容紹介」より)

2位 深紅の碑文(上田早夕里)
3位 みずは無間(六冬和生)
4位 My Humanity(長谷敏司)
5位 ミーチャ・ベリーエフの子狐たち(仁木稔)
6位 機龍警察 未亡旅団(月村了衛)
7位 新生(瀬名秀明)
8位 北の想像力(岡和田晃編)
9位 サムライ・ポテト(片瀬二郎)
10位 NOVA+(大森望編)

2013年

皆勤の徒

酉島伝法

1位 巨大な鉄柱が支える甲板の上に、その“会社”は建っていた。語り手はそこで日々、異様な有機生命体を素材に商品を作る。社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、その周りの泥土の海だけが語り手の世界であり、日々の勤めは平穏ではない──第2回創元SF短編賞受賞の表題作に始まる全4編。
(「内容紹介」より)

2位 ヨハネスブルグの天使たち(宮内悠介)
3位 星を創る者たち(谷甲州)
4位 Gene Mapper -full build-(藤井太洋)
5位 know(野崎まど)
5位 ノックス・マシン(法月綸太郎)
7位 誰に見しょとて(菅浩江)
8位 クリュセの魚(東浩紀)
9位 日本SF短篇50 日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー(日本SF作家クラブ編)
10位 冬虫夏草(梨木香歩)

2012年

屍者の帝国

伊藤計劃×円城塔

1位 

屍者の帝国(伊藤計劃×円城塔)

屍者化の技術が全世界に拡散した19世紀末、英国秘密諜報員ワトソンの冒険が始まる。未完の絶筆を円城塔が完成させた超話題作。
(「内容紹介」より)

2位 盤上の夜(宮内悠介)
3位 BEATLESS(長谷敏司)
4位 南極点のピアピア動画(野尻抱介)
5位 機龍警察 暗黒市場(月村了衛)
6位 Delivery(八杉将司)
7位 本にだって雄と雌があります(小田雅久仁)
8位 リリエンタールの末裔(上田早夕里)
9位 ぼくらは都市を愛していた(神林長平)
10位 カラマーゾフの妹(高野史緒)
10位 ゴースト・オブ・ユートピア(樺山三英)

2011年

これはペンです

円城塔

1位 これはペンです(円城塔)

叔父は文字だ。文字通り。文章自動生成プログラムの開発で莫大な富を得たらしい叔父から、大学生の姪に次々届く不思議な手紙。それは肉筆だけでなく、文字を刻んだ磁石やタイプボール、DNA配列として現れた――。言葉とメッセージの根源に迫る表題作と、脳内の巨大仮想都市に人生を封じこめた父の肖像「良い夜を持っている」。科学と奇想、思想と情感が織りなす魅惑の物語。
(「内容紹介」より)

2位 希望(瀬名秀明)
3位 ダイナミックフィギュア(三島浩司)
4位 11 eleven(津原泰水)
5位 きつねのつき(北野勇作)
6位 ジェノサイド(高野和明)
7位 クォンタムデビルサーガ アバタールチューナー(五代ゆう)
8位 3・11の未来―日本・SF・想像力(笠井潔・巽孝之監修 海老原豊・藤田直哉編)
9位 近代日本奇想小説史 明治篇(横田順彌)
10位 天国と地国(小林泰三)

2010年

華竜の宮

上田早夕里

1位 華竜の宮(上田早夕里)

地殻変動で陸地がほぼ水没しても人類は武器 を捨てなかった。さらなる絶望的な環境激変 は、この星のすべての命に対して決断を迫る
(「内容紹介」より)

2位 どろんころんど(北野勇作)
3位 クォンタム・ファミリーズ(東浩紀)
4位 日本SF精神史(長山靖生)
5位 去年はいい年になるだろう(山本弘)
6位 後藤さんのこと(円城塔)
7位 歪み真珠(山尾悠子)
8位 ゼロ年代日本SFベスト集成 (S) ・ (F) (大森望編)
9位 NOVA2(大森望編)
10位 天冥の標 2 救世群(小川一水)

2009年

ハーモニー

伊藤計劃

1位 ハーモニー(伊藤計劃)

21世紀後半、〈大災禍(ザ・メイルストロム)〉と呼ばれる世界的な混乱を経て、 人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。 医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、 見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア"。 そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選択した―― それから13年。死ねなかった少女・霧慧トァンは、世界を襲う大混乱の陰に、 ただひとり死んだはすの少女の影を見る―― 『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。
(「内容紹介」より)

2位 あなたのための物語(長谷敏司)
3位 バレエ・メカニック(津原泰水)
4位 魚舟・獣舟(上田早夕里)
5位 アンブロークン アロー 戦闘妖精・雪風(神林長平)
6位 地球移動作戦(山本弘)
7位 年刊日本SF傑作選 超弦領域(大森望・日下三蔵編)
8位 年刊日本SF傑作選 虚構機関(大森望・日下三蔵編)
9位 猿駅 / 初恋(田中哲弥)
10位 紫色のクオリア(うえお久光)

2008年

新世界より

貴志祐介

1位 新世界より(貴志祐介)

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
(「内容紹介」より)

2位 MM9(山本弘)
3位 Boy's Surface(円城塔)
4位 神獣聖戦 Perfect Edition(山田正紀)
5位 赤い星(高野史緒)
6位 天体の回転について(小林泰三)
7位 フリーランチの時代(小川一水)
8位 ディスコ探偵水曜日(舞城王太郎)
9位 サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ(小松左京監修・瀬名秀明編)
10位 日本SF全集・総解説(日下三蔵)

2007年

虐殺器官

伊藤計劃

1位 虐殺器官(伊藤計劃)

9・11以降の、“テロとの戦い"は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう……彼の目的とはいったいなにか? 大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官"とは?
(「内容紹介」より)

2位 Self-Reference ENGINE(円城塔)
3位 沈黙のフライバイ(野尻抱介)
4位 星新一 一〇〇一話をつくった人(最相葉月)
5位 プリズムの瞳(菅浩江)
6位 時砂の王(小川一水)
7位 マルドゥック・ヴェロシティ(冲方丁)
8位 進化の設計者(林譲治)
9位 鯨の王(藤崎慎吾)
10位 赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)

2006年

ラギッド・ガール 廃園の天使2

飛浩隆

1位 ラギッド・ガール 廃園の天使2(飛浩隆)

人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート〈数値海岸〉。その技術的/精神的基盤には、直観像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった――〈数値海岸〉の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた〈大途絶〉の真相を描く「魔述師」など全5篇を収録。『グラン・ヴァカンス』の数多の謎を明らかにし、現実と仮想の新たなる相克を準備する、待望のシリーズ第2章。
(「内容紹介」より)

2位 アイの物語(山本弘)
3位 天涯の砦(小川一水)
4位 日本沈没 第二部(小松左京・谷甲州)
5位 冬至草(石黒達昌)
6位 図書館戦争(有川浩)
7位 安徳天皇漂海記(宇月原晴明)
8位 ストリンガーの沈黙(林譲治)
9位 レフト・アローン(藤崎慎吾)
10位 まだ見ぬ冬の悲しみも(山本弘)

2005年

老ヴォールの惑星

小川一水

1位 老ヴォールの惑星(小川一水)

偵察機の墜落により、おれは惑星パラーザの海に着水した。だが、救援要請は徒労に終わる。陸地を持たず、夜が訪れない表面積8億平方キロの海原で、自らの位置を特定する術はなかったのだ--通信機の対話だけを頼りに、無人の海を生き抜いた男の生涯「漂った男」、ホット・ジュピターに暮らす特異な知性体の生態を描き、SFマガジン読者賞を受賞した表題作ほか、環境と主体の相克を描破した4篇を収録。著者初の作品集
(「内容紹介」より)

2位 デカルトの密室(瀬名秀明)
3位 シャングリ・ラ(池上永一)
4位 ハイドゥナン(藤崎慎吾)
5位 サマー / タイム / トラベラー(新城カズマ)
6位 現代SF1500冊 乱闘編 1975-1995 / 回天編 1996-2005(大森望)
7位 パンドラ(谷甲州)
8位 神狩り2 リッパー(山田正紀)
9位 空の中(有川浩)
10位 四畳半神話大系(森見登美彦)

2004年

象られた力

飛浩隆

1位 象られた力(飛浩隆)

謎の消失を遂げた惑星〈百合洋〉。イコノグラファーのクドウ圓は、その言語体系に秘められた"見えない図形"の解明を依頼されるが……"かたち"と"ちから"の相克がもたらす災厄を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全四篇を収めた傑作集。
(「内容紹介」より)

2位 膚の下(神林長平)
3位 復活の地(小川一水)
4位 新・地底旅行(奥泉光)
5位 からくりアンモラル(森奈津子)
6位 熱帯(佐藤哲也)
7位 蹴りたい田中(田中啓文)
8位 ロボット・オペラ(瀬名秀明編著)
9位 グアルディア(仁木稔)
10位 楽園の知恵 あるいはヒステリーの歴史(牧野修)

2003年

マルドゥック・スクランブル

冲方丁

1位 マルドゥック・スクランブル(冲方丁)

“天国への階段”をシンボルとするマルドゥック市。ある夜、少女娼婦ルーン=バロットは、賭博師シェルの姦計により爆炎にのまれる。瀕死状態の彼女を救ったのは、委任事件担当官にしてネズミ型万能兵器のウフコックと、ドクター・イースターだった。その処置によって高度な電子干渉能力を得たバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵の事件担当官ボイルドが立ちはだかる。それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした男だった。壮絶な銃撃戦の果てバロットとウフコックは、シェルが運営するカジノで自己の有用性をかけた勝負に挑む。過去の自分と向き合い、生きる意味を考え始めたとき、バロットの最後の闘いが幕を切った――。
(「内容紹介」より)

2位 第六大陸(小川一水)
3位 神は沈黙せず(山本弘)
4位 忘却の船に流れは光(田中啓文)
5位 神様のパズル(機本伸司)
6位 サウンドトラック(古川日出男)
7位 ラピスラズリ(山尾悠子)
8位 イリヤの空、UFOの夏(秋山瑞人)
9位 ねじの回転(恩田陸)
10位 記憶汚染(林譲治)

2002年

太陽の簒奪者

野尻抱介

1位 太陽の簒奪者(野尻抱介)

西暦二〇〇六年、水星から突如噴き上げられた鉱物資源は、太陽をとりまく巨大なリングを形成しはじめた。日照量の激減により、破滅の危機に瀕する人類。いったい何者が、何の目的で創造したのか? 異星文明への憧れと人類救済という使命の狭間で葛藤する科学者・白石亜紀は、破壊ミッションへと旅立つが……。
(「内容紹介」より)

2位 グラン・ヴァカンス 廃園の天使I(飛浩隆)
3位 海を見る人(小林泰三)
4位 アラビアの夜の種族(古川日出男)
5位 あしたのロボット(瀬名秀明)
6位 ウロボロスの波動(林譲治)
7位 サムライ・レンズマン(古橋秀之)
8位 傀儡后(牧野修)
9位 聚楽 太閤の錬金窟(グロッタ)(宇月原晴明)
10位 どーなつ(北野勇作)

2001年

かめくん

北野勇作

1位 かめくん(北野勇作)

かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。カメに似せて作られたレプリカメ。リンゴが好き。図書館が好き。仕事も見つけた。木星では戦争があるらしい……。第22回日本SF大賞受賞作
(「内容紹介」より)

2位 AΩ(アルファ・オメガ)(小林泰三)
3位 鳥類学者のファンタジア(奥泉光)
4位 銀河帝国の弘法も筆の誤り(田中啓文)
5位 ドッグファイト(谷口裕貴)
6位 ふわふわの泉(野尻抱介)
7位 新世紀未来科学(金子隆一)
8位 黒い仏(殊能将之)
9位 ペロー・ザ・キャット全仕事(吉川良太郎)
10位 ソドムの林檎(野阿梓)

2000年

永遠の森 博物館惑星

菅浩江

1位 永遠の森 博物館惑星(菅浩江)

全世界の芸術品が収められた衛星軌道上の巨大博物館〈アフロディーテ〉。そこでは、データベース・コンピュータに直接接続した学芸員たちが、日々搬入されるいわく付きの物品に対処するなかで、芸術にこめられた人びとの想いに触れていた。切なさの名手が描く美をめぐる9つの物語
(「内容紹介」より)

2位 レキオス(池上永一)
3位 月の裏側(恩田陸)
4位 山尾悠子作品集成(山尾悠子)
5位 八月の博物館(瀬名秀明)
6位 ピニェルの振り子 銀河博物誌1(野尻抱介)
7位 日本SF論争史(巽孝之編)
8位 M.G.H. 楽園の鏡像(三雲岳斗)
9位 西城秀樹のおかげです(森奈津子)
10位 猫の地球儀 焔の章 / その2 幽の章(秋山瑞人)

1999年

クリスタルサイレンス

藤崎慎吾

1位 クリスタルサイレンス(藤崎慎吾)

2位 グッドラック 戦闘妖精・雪風(神林長平)
3位 エリコ(谷甲州)
4位 チグリスとユーフラテス(新井素子)
5位 夢の樹が接げたなら(森岡浩之)
6位 偏執の芳香 アロマパラノイド(牧野修)
7位 バトル・ロワイアル(高見広春)
8位 水霊 ミヅチ(田中啓文)
9位 オルガニスト(山之口洋)
10位 蘆屋家の崩壊(津原泰水)