「週刊文春ミステリーベスト10」は週刊文春で毎年末に発表されるミステリー小説の年間ランキングです。1977年末に開始され、日本推理作家協会員や書評家、記者、書店員などのアンケート投票によりランキングが決まります。
当初(1977年~1982年)は海外と国内の区別はありませんでしたが、現在は海外部門と国内部門に分かれています。以下は1977年~1982年のランキング一覧です。
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年度 / 順位 / 作品名 / 著者 / 内容 (作品名をクリックするとアマゾンにリンクします。) |
1982年- 1位 焦茶色のパステル :岡嶋二人
ミステリー界の至宝はここから誕生した。二人で一人の作家、岡嶋二人のデビュー作にして江戸川乱歩賞受賞作。東北の牧場で牧場長と競馬評論家・大友隆一が殺され、サラブレッドの母子、モンパレットとパステルが銃撃された。隆一の妻である香苗は競馬の知識は一切持っていなかったが、夫の死に疑問を抱き、次々と怪事件に襲われる。一連の事件の裏には、競馬界を揺るがす恐るべき秘密が隠されていた。 (「内容紹介」より)
- 2位 ゴーリキー・パーク :マーティン・クルーズ・スミス
モスクワのゴーリキー公園で雪の下から男女三人の射殺体が発見された。いずれも顔面を刃物で削ぎ落とされ、指先も切断されていた。捜査を命じられた民警の主任捜査官レンコは、人類学研究所に被害者の顔の復元を依頼する一方、被害者の遺留品から運命の女性イリーナと出会う。反体制派の彼女に次第に魅かれていくレンコ。そして捜査線上に浮かぶアメリカ人の毛皮商…ソ連社会の暗部をかつてないリアリティで描いた問題作。英国推理作家協会賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)
- 3位 黄金流砂 :中津文彦
義経は、平泉で討たれたのではない。頼朝の追捕の手を逃れ、ひそかに北へと脱出していた……。高名な歴史学者が盛岡のホテルで殺され、事件の鍵は意外や、義経北行説にからむ謎の古文書に! 駆け出し記者・法願総一郎の行く手を、解読不能の古代和文字がはばむ。暗号推理の興奮も満喫させる、江戸川乱歩賞受賞作。名作ミステリー長編。 (「内容紹介」より)
- 4位 Wの悲劇 :夏樹静子
新雪に包まれた山中湖畔。日本有数の製薬会社・和辻薬品会長の別荘で、突然、悲劇の幕は開いた!和辻家のだれからも愛されている女子大生の摩子が、大伯父に当たる当主の与兵衛を刺殺したのだ。一族は外部からの犯行に見せかけるため、摩子の家庭教師・一条春生に協力を要請し、偽装工作を…。名作『Yの悲劇』に挑戦する、著者会心の本格長編推理傑作。 (「BOOK」データベースより)
- 5位 A-10奪還チーム出動せよ :スティーヴン・L・トンプスン
冷戦下のドイツ。アメリカの最新鋭攻撃機A‐10Fが演習中にミグ25に襲撃され、東ドイツ領内に不時着した。A‐10Fにはパイロットと機を一体化させる極秘装置が搭載されていた。現場に赴いたアメリカ軍事連絡部“奪還チーム”のマックス・モスは装置を回収する。が、高度にチューンナップされた彼のフォードを、東ドイツ人民警察のBMW、ベンツとソ連の攻撃ヘリが追ってきた。緊迫のカーチェイスを描く冒険小説の名作。 (「内容紹介」より)
- 6位 マンハッタン特急を探せ :クライブ・カッスラー
- 7位 超音速漂流 :トマス・ブロック
誤射されたミサイルがジャンボ旅客機を直撃した。機長は死亡し、乗客が酸欠により凶暴化するなか、無傷の生存者たちは必死で生還をめざすが、地上では事故の陰蔽のために生存者もろとも機を墜とそうとする計画が進行していた。82年に出版され、今や古典となった航空サスペンスの名作が、全面的加筆を施され、決定版として登場。 (「BOOK」データベースより)
- 8位 燃えた花嫁 :山村美紗
絞殺、青酸死、モデルが相次いで殺され、日進化繊が社運を賭(と)した夢の繊維の売れ行きに暗雲がたちこめた。巻き返しを図り、首相令嬢の結婚衣装を提供。しかし、挙式直後ドレスが突如燃えあがり花嫁は無残にも焼死した! ファッション界の醜悪な内幕を背景に、お馴染み、キャサリンと浜口の名コンビが謎に挑戦する! (「内容紹介」より)
- 8位 帝王 :フレデリック・フォーサイス
八時間に及ぶ凄絶なファイトの果てに、五〇〇㎏を超える伝説のブルーマルリン“帝王”を釣った男に訪れた劇的な運命の転換とは? 冒険、復讐、コンゲーム…男の世界を描く魅力の傑作集。 (「内容紹介」より)
- 8位 開幕ベルは華やかに :有吉佐和子
突然の降板を宣言した有名劇作家に代わり、帝国劇場の急場を救うことになった演出家・渡紳一郎。元妻で脚本家の小野寺ハルと共に土壇場で作り上げた舞台は、大女優らの名演で大入りが続く。だが一本の怪電話で事態は一変。「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を殺す」。舞台の裏で絡み合う愛憎劇、そして事件は驚愕の幕切れへ――。読者を虜にして離さない華麗なる傑作ミステリ長編。 (「内容紹介」より)
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1981年- 1位 原子炉の蟹 :長井彬
- 関東電力九十九里浜原発の建屋内で、一晩中多量被曝した死体がドラム缶詰めで処分されたという。失踪した下請け会社の社長か!?だが中央新聞の大スクープは一転、捏造記事に。事実は隠蔽され、原子炉という幾重にも包囲された密室が記者らの前に立ちはだかる。乱歩賞受賞の社会派の傑作、待望の新装版。
- 2位 この子の七つのお祝いに :斎藤澪
- 第1回(1981年)横溝正史ミステリ大賞受賞
- 3位 遠きに目ありて :天藤真
- 成城署の真名部警部は、偶然知り合った脳性マヒの少年の並外れた知性に瞠目するようになる。教えたばかりのオセロ・ゲームはたちまち連戦連敗の有様だ。そして、たまたま抱えている難事件の話をしたところ、岩井信一少年は車椅子に座ったまま、たちどころに真相を言い当てる…。数々のアイディアとトリックを駆使し、謎解きファンを堪能させずにはおかない連作推理短編の傑作。
- 4位 ペトログラード行封印列車 :オーエン・セラー
- 5位 十万分の一の偶然 :松本清張
- A新聞の「読者のニュース写真年間最高賞」に輝いたのは、東名高速での凄惨な事故の報道写真だった。“十万分の一”と評されたそのシャッターチャンスは果たして本当に偶然なのか?すぐれた作品を残したいというアマチュア・カメラマンのエゴイズムを軸に「作られた報道写真」問題を活写した社会派ミステリー。
- 6位 パンドラ抹殺文書 :マイケル・バー=ゾウハー
- KGB上層部に潜むCIAの二重スパイ“パンドラ”―その正体を暴露する鍵となる文書の存在が、ソ連側に発覚した。直ちにKGBは行動を開始するが、思わぬことから文書はフランス人の娘シルヴィーの手に。彼女がKGBの魔手から逃れる術はなかった―折りしも出会ったジェームズなる男の助けなしには。だが、この邂逅こそ、CIAとKGBとの凄絶なる暗闘の序曲だった!非情な作戦が交錯するスパイ小説の最高傑作。
- 7位 コンピュータの身代金 :三好徹
- 8位 スマイリーと仲間たち :ジョン・ル・カレ
- 将軍と呼ばれる老亡命者が殺された。将軍は英国情報部の工作員だった。醜聞を恐れる情報部は、彼の工作指揮官だったスマイリーを引退生活から呼び戻し、後始末を依頼する。将軍は死の直前に、ある重要なことをスマイリーに伝えようとしていた。彼の足どりをたどるスマイリーは、やがて事件の背後に潜むカーラの驚くべき秘密を知る! 英ソ情報部の両雄が、積年の対決に決着をつける。三部作の掉尾を飾る本格スパイ小説。
- 9位 ホッグ連続殺人 :ウィリアム・L・デアンドリア
- 雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。手口も選ばない。不可能としか思えない状況でも、確実に獲物をとらえる。そして巧妙に事故や自殺に見せかけたうえで、声明文を送りつけるのだ。署名はHOG―このおそるべき連続殺人事件解決のため、天才犯罪研究家ニッコロウ・ベネデッティ教授が乗り出した!アメリカ探偵作家クラブ賞に輝く本格推理の傑作。
- 10位 死角 :ビル・プロンジーニ
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1980年- 1位 猿丸幻視行 :井沢元彦
- ”いろは歌”に隠された千年の秘密とは? 猿丸大夫、百人一首にも登場するこの伝説の歌人の正体は? 友人の死の謎を解き明かす若き日の折口信夫の前に意外な事実が姿を現す。長編伝奇ミステリーの傑作。
- 2位 盲目の鴉 :土屋隆夫
- 評論家・真木英介が小諸駅頭から姿を消した。数日後、千曲川河畔で真木の小指の入った背広と“鴉”の文字が見える紙片が発見された。一方、世田谷の喫茶店では、劇作家志望の水戸大助が「白い鴉」と言い遺して死んだ。何者かに毒殺されたのだ。二つの事件の間を飛び交う「鴉」に繋がりはあるのか?千草検事の推理が真相を抉る傑作文芸ミステリー。
- 3位 悪魔の選択 :フレデリック・フォーサイス
- 西側はソ連の穀物生産高が激減するという重大な情報を入手した。西側はこれをSALTIV締結の好機と見た。食糧輸出の見返りに軍縮を迫るのだ。だがKGB議長暗殺を機に、世界は一大危機に突入した。
- 4位 絃の聖域 :栗本薫
- 長唄の人間国宝の家元、安東家の邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟らが、三弦が響き愛憎渦巻くなかで同居している閉ざされた旧家。家庭教師に通っている青年、伊集院大介の前で繰り広げられる陰謀そして惨劇。その真相とは!?名探偵の誕生を高らかに告げた、栗本薫ミステリーの代表作。
- 5位 湯殿山麓呪い村 :山村正夫
- 「語らざるべし、聞かざるべし」―出羽三霊山の一つ湯殿山の麓にある大師村弥勒寺には、古くからこの謎めいた戒律が言い伝えられてきた。その裏には、180年前、人殺しの罪で追われていた川普請人足を、かくまった寺の僧たちが謀殺し、むりやり即身仏に仕立て上げたという事実があった…。そして、非業の死を遂げたミイラの呪いが現代に甦り、恐怖の連続殺人を巻き起こす。
- 6位 針の眼 :ケン・フォレット
- 1944年春、英国内で活動をつづけるドイツ屈指のスパイ、暗号名「針」は重大機密を入手した。大戦の帰趨を左右する証拠フィルムを携えた彼は、自らヒトラーに情報を届ける決意を固め、盗んだ漁船で単身、祖国に向かう。だが、船は嵐のなかで難破。漂着した北海の孤島に暮らす夫婦が、「針」の運命を塗り替えてゆく―。鬼才が弱冠29歳で打ち立てたスパイ小説の金字塔、新訳で登場。
- 7位 悪霊島 :横溝正史
- アメリカ帰りの億万長者から人探しを依頼され、岡山を訪れた金田一耕助は、久し振りに会った磯川警部と旧交を暖めた。だが、それも束の間、警部の話から金田一の尋ね人が謎の言葉を残して怪死したことを知る。さらに依頼人越智竜平が、出身地の刑部島に建設中の一大レジャー施設をめぐり、島の人々から反感を買っていることを知って、金田一は前途に不吉な事件の予兆を感じるが……! ?
- 8位 花嫁のさけび :泡坂妻夫
- 「わたし、本当に今幸せなのよ。これ以上、何もいらないの。早馬さんだけがいればいいの」―映画スター・北岡早馬との結婚で伊津子は幸せの絶頂にあった。しかし彼女を迎え入れた北岡家の人々は皆、早馬の先妻・貴緒のことが忘れられぬ様子であり、最愛の夫もその例外ではなかったのだ。謎の自殺を遂げたという貴緒の面影が色濃く残る邸で、やがて悲劇の幕が切って落とされる…。技巧の限りを尽くした本格ミステリー。
- 9位 戻り川心中 :連城三紀彦
- 大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは?女たちを死なせてまで彼が求めたものとは?歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作は、日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。耽美と詩情―ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作五編。
- 10位 紳士同盟 :小林信彦
- 思わぬ運命の急変から、大金が至急必要になった四人の男女。彼らはにわかチームを結成し、伝説の老詐欺師を指南役に、知恵の限りを尽してあの手この手のコン・ゲーム(詐欺)を仕掛けてゆく。その目標額は―2億円!人間心理の隙をつき、相手に気取られることなく騙しきる華麗なテクニックの妙味。洒脱でユーモアあふれる筆致。薬師丸ひろ子主演で映画化もされ、大ヒットを記録した、国産コン・ゲーム小説の嚆矢にして代表作が、装いも新たに登場。
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1979年- 1位 プラハからの道化たち :高柳芳夫
- 第25回(1979年)江戸川乱歩賞受賞
- 2位 消されかけた男 :ブライアン・フリーマントル
- 3位 誰かが見ている :メアリ・ヒギンズ・クラーク
- 4位 エヴァ・ライカーの記憶 :ドナルド・A・スタンウッド
- 史上最大の海難事故といわれる「タイタニック」の沈没から半世紀、米経済界の黒幕ウィリアム・ライカーが深海に眠る遺留品の捜索に乗り出した。タイアップ特集を組む雑誌に執筆を依頼されたノーマン・ホールは、数々のトラブルに見舞われながらも取材を続け、奇縁に導かれるように、沈没船からの生還者エヴァの封印された記憶、ひいては闇に葬られていた犯罪を白日のもとに…。
- 5位 沈黙の函 :鮎川哲也
- 落水周吉と茨城辰二は、掘り出し物の中古品も商うレコード店を共同経営している。仕入れ担当の落水は、函館の製菓会社副社長宅で珍しい初期の蝋管レコードを見つけた。蝋管レコードには古い手紙がついていたが解読不能、なにが吹き込まれているのかわからなかった。引き取りのため再度出向いた落水は、函館駅からレコードを発送したまま行方不明に。無事上野駅に到着した梱包をほどいてみると、中には落水の生首が!鬼貫警部の名推理。本格ミステリーの傑作。
- 6位 ヒューマン・ファクター :グレアム・グリーン
- イギリス情報部の極秘事項がソ連に漏洩した。スキャンダルを恐れた上層部は、秘密裏に二重スパイの特定を進める。古株の部員カッスルはかろうじて嫌疑を免れた。だが、彼が仲良くしていた同僚のデイヴィスは派手な生活に目を付けられ、疑惑の中心に。上層部はデイヴィスを漏洩の事実ともども闇に葬り去ろうと暗躍するが…。自ら諜報機関の一員だったグリーンが、追う者と追われる者の心理を鋭く抉る、スパイ小説の金字塔。
- 6位 方丈記殺人事件 :斎藤栄
- 『方丈記』は、鴨長明が将軍・実朝にあてた密書だった!?―横浜郊南大の宇賀神助教授は、『方丈記』の謎について触れた一通の手紙を残して失踪する。一方、常楽寺三重塔内の密室でサラ金の女社長が、他殺体で発見される。まさに“方丈”(四畳半)での殺人!二つの事件の関係は…?「歴史の謎」シリーズ、堂々の第三弾!
- 8位 暗殺名はフェニックス :エイモス・アーリチァ&イーライ・ランドウ
- 9位 スクールボーイ閣下 :ジョン・ル・カレ
- ソ連諜報部の工作指揮官カーラの策謀により、英国諜報部〈サーカス〉は壊滅的打撃を受けた。だが、その長に就任したスマイリーは、即座に反撃を開始する。〈サーカス〉の厖大な記録を分析し、カーラの弱点を解明しようというのだ。そこで浮かびあがったのは、パリから東南アジアへと伸びる極秘送金ルート。その受取人をつきとめるべく、スマイリーは臨時工作員ウェスタビーをルートの終着地、香港へ派遣した!ロンドンと東南アジアを舞台にスマイリーとカーラの死闘を描き、三部作の中核を成す巨篇。英国推理作家協会賞受賞の本格スパイ小説。
- 9位 ナポレオン狂 :阿刀田高
- 自らナポレオンの生まれ変りと信じ切っている男、はたまたナポレオンの遺品を完璧にそろえたいコレクター。その両者を引き合わせた結果とは?ダール、スレッサーに匹敵する短篇小説の名手が、卓抜の切れ味を発揮した直木賞受賞の傑作集。第32回日本推理作家協会賞受賞の「来訪者」も収録する。
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1978年- 1位 ぼくらの時代 :栗本薫
- 1978年第24回江戸川乱歩賞受賞作品!栗本薫は某マンモス私大の3年生。バイト先のKTV局内で発生した女子高生連続殺人事件を、ロック・バンド仲間の信とヤスヒコとで解決しようとするのだが……
- 2位 大誘拐 :天藤真
- 三度目の刑務所生活で、スリ師戸並健次は思案に暮れた。しのぎ稼業から足を洗い社会復帰を果たすには元手が要る、そのためには―早い話が誘拐、身代金しかない。雑居房で知り合った秋葉正義、三宅平太を仲間に、準備万端調えて現地入り。片や標的に定められた柳川家の当主、お供を連れて持山を歩く。…時は満ちて、絶好の誘拐日和到来。三人組と柳川としの熱い日々が始まる!第32回日本推理作家協会賞長篇賞受賞作。
- 2位 大統領に知らせますか? :ジェフリー・アーチャー
- FBIワシントン支局は、大統領暗殺の情報を得た。犯人は、米国初の女性大統領念願の銃砲所持規制法案の成立に反対する者たちか?黒幕の存在を察したFBIは現行犯逮捕をめざし、極秘の捜査を開始した。その直後、捜査官は情報提供者と上司と親友の同僚を失った。決行の日まであと1週間、捜査は一向に進展しない―時代をさらに未来に移し、きめこまかに書きかえた改訂版。
- 4位 富豪刑事 :筒井康隆
- キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。金を湯水のように使って。
- 5位 21人の視点 :石沢英太郎
- 5位 三毛猫ホームズの推理 :赤川次郎
- 時々物思いにふける癖のあるユニークな猫、ホームズ。血・アルコール・女性と三拍子そろってニガテな独身刑事、片山。二人【?】のまわりには事件がいっぱい。【三毛猫シリーズ】ついに文庫化!
- 6位 コーマ―昏睡 :ロビン・クック
- 8位 幽霊列車 :赤川次郎
- 山間の温泉町へ向う列車から、8人の乗客が蒸発してしまった。前代未聞の難事件に取り組んだ中年警部・宇野は、聞き込みの先々で推理マニアの女子大生・永井夕子と鉢合わせ。二人はいつしか名コンビとなるが…。オール讀物推理小説新人賞を受賞した表題作を収める、記念すべき「幽霊」シリーズ第一弾!
- 9位 寝台特急殺人事件 :西村京太郎
ブルートレイン(寝台特急)の人気の秘密を探るため、週刊誌記者の青木は東京駅16時45分発下り“はやぶさ”に乗りこむ。1号車の個室寝台で彼は隣室の“薄茶のコートの女”を取材し、彼女をモデルに写真を撮るが、そのフィルムを何者かに抜きとられてしまう。闇夜を西進する車内でふと眠りからさめた青木は、車内の異状に気づくが後頭部を殴打されて気を失う。翌日、東京の多摩川に、“薄茶のコートの女”の水死体が浮かんだ。彼女はいつ、どうやって多摩川まで運ばれたのか?犯人とその目的は?ミステリー史上に燦然と輝く金字塔!待望の新装版。 (「BOOK」データベースより)
- 9位 スターリン暗殺計画 :檜山良昭
列強間の緊張高まる昭和十三年、粛清を逃れてKGBの高官リュシコフ大将が日本に亡命した。貴重なソ連情報を得た参謀本部は極秘に「熊工作」を企てる。大胆不敵な対ソ謀略をめぐって、日・独・ソ諜報機関の暗闘が始った。スターリン暗殺―実現すれば歴史の流れは変わっていたことだろう。史実と虚構が渾然一体となったドキュメント・タッチで、大戦前夜の熾烈な諜報戦の実像を暴く日本推理作家協会賞受賞の傑作歴史ミステリー。 (「BOOK」データベースより)
- 9位 病院坂の首縊りの家 :横溝正史
- かつて女性が縊死したとされる屋敷跡で結婚記念写真の撮影を依頼された本條直吉は、後にその場所で天井からぶら下った男性の生首を発見した。事件が迷宮入りして20年が過ぎた時、直吉は何者かに命を狙われる。金田一耕助の最後の事件を描いたミステリィ。
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1977年- 1位 シャドー81 :ルシアン・ネイハム
- ロサンゼルスからハワイに向かう747ジャンボ旅客機が無線で驚くべき通告を受けた。たった今、この旅客機が乗っ取られたというのだ。犯人は最新鋭戦闘爆撃機のパイロット。だがその機は旅客機の死角に入り、決して姿を見せなかった。犯人は二百余名の人命と引き換えに巨額の金塊を要求、地上にいる仲間と連携し、政府や軍、FBIを翻弄する。斬新な犯人像と、周到にして大胆な計画―冒険小説に新たな地平を切り拓いた名作。
- 2位 燃えつきる日々 :海渡英祐
- 日米開戦前夜の昭和十五年、東亜新聞記者中沢靖彦は、米国から帰国したばかりのかつての恋仇岩岡の土産話を聞きに、従妹の香代子と共に出かけた。香代子は米国留学中に知り合い、とつぜん姿を消した謎の男・田村の消息を求めて、田村の友人の岩岡に縋る思いでいたのだ。が、彼らが訪れた時、すでに岩岡は射殺されていた…。日米スパイ暗躍の中、時代の暗部を覗いてしまった青年たちを描く長篇青春推理。
- 3位 野性の証明 :森村誠一
- 山村で起こった大量殺人事件の三日後、集落唯一の生存者の少女が発見された。少女は両親を目前で殺されたショックで“青い服を着た男の人”という以外の記憶を失っていた。多くの人命を奪った事件であったが、まったく手がかりは残されていなかった。しかし意外な所から、事件の糸口が見つかり…。人間の心奥に潜んだ野性を鋭く追求し、映画化され大反響を呼んだ傑作“証明”シリーズ。
- 3位 百万ドルをとり返せ! :ジェフリー・アーチャー
- 大物詐欺師で富豪のハーヴェイ・メトカーフの策略により、北海油田の幽霊会社の株を買わされ、合計百万ドルを巻きあげられて無一文になった四人の男たち。天才的数学教授を中心に医者、画商、貴族が専門を生かしたプランを持ちより、頭脳のかぎりを尽くして展開する絶妙華麗、痛快無比の奪回作戦。新機軸のエンターテインメントとして話題を呼ぶ“コン・ゲーム小説”の傑作。
- 5位 透明な季節 :梶龍雄
- 6位 呪われた町 :スティーヴン・キング
- 幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、不気味な影を投げかけていた。少年の失踪事件、続発する不可解な死、遺体の紛失事件。田舎の平穏な町に何が起きているのか?ベンたちは謎の解明に果敢に挑むのだが…。「永遠の不死」を体現する吸血鬼の悪の力に蝕まれ崩壊していく町を迫真のリアリティで描いた恐怖小説。
- 6位 視線 :石沢英太郎
- 8位 七色の密室 :佐野洋
- 8位 ママは何でも知っている :ジェイムズ・ヤッフェ
- 8位 事件 :大岡昇平
- 1961年7月2日、神奈川県の山林から女性の刺殺体が発見される。被害者は地元で飲食店を経営していた若い女性。翌日、警察は自動車工場で働く19歳の少年を殺人及び死体遺棄の容疑で逮捕する。――最初はどこにでもある、ありふれた殺人のように思われた。しかし、公判が進むにつれて、意外な事実が明らかになっていく。果たして、人々は唯一の真実に到達できるのか? 戦後日本文学の重鎮が圧倒的な筆致で描破した不朽の裁判小説。第31回日本推理作家協会賞に輝く名作が、最終稿を元に校訂を施した決定版にて甦る。
- 8位 スティーム・ピッグ :ジェイムズ・マクルーア
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