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アマンダ・クイック「禁じられた秘薬を求めて」の感想です。

アマンダ・クイック「禁じられた秘薬を求めて」☆☆

禁じられた秘薬を求めて

知り合いの刑事に頼まれて、不審死を遂げた貴族の家に出かけたルシンダは、貴族の死因が毒物によるものだった事を感知した。

実はルシンダは毒物の痕跡を感知する能力を持つ超能力者だった。

植物学者だった父親が謎の自殺を遂げ、その父をサポートしていた友人とルシンダの婚約者がヒ素の毒で相次いで死んだことから、ルシンダは世間から毒を操る危険な女性とみなされている。

そんな彼女が貴族の死体から嗅ぎ分けた毒物は、ルシンダが栽培する極めて珍しいシダから抽出されたもので、このままでは彼女が犯人とされるかもしれない。

危険を感じたルシンダは、超能力者たちの秘密組織アーケイン・ソサエティで調査会社を経営するケイレブ・ジョーンズに、シダ盗難について調査を依頼することを決めた。

ルシンダの家に現れた直感能力を持つ変人ケイレブは、ルシンダの話を聞いてアーケイン・ソサエティが追跡中の危険な秘薬を研究する科学者こそがシダを盗んだ犯人だと断定する。

このまま放置はできないと、協力して犯人を探しているうちに惹かれ合うルシンダとケイレブだったが、アーケイン・ソサエティの調査が始まったことを知った敵はルシンダを狙い始め・・・。


超能力者の秘密組織アーケイン・ソサエティのメンバーを主人公にした「運命のオーラに包まれて」「オーロラ・ストーンに誘われて」に続くヒストリカル・ロマンス・シリーズの3作目です。

シリーズ3作目の今回も変わり者の登場です。

アーケイン・ソサエティ創始者の血筋を引いて、あまりに強い超能力と、似た能力を持っていた先祖がたどった狂気への道から、自分もいずれ狂気に犯されるに違いないと思い込んでいるケイレブ・ジョーンズと、世間から殺人者ではないかと疑われていると思い込んで身構えているルシンダ。

一目見たその時から惹かれ合う二人が主人公ですが、ファンタジックな設定のヒストリカル・ロマンスの割りには、劇的なものを感じさせずに物語が進んでいきます。

アマンダ・クイックの作品が好きな管理人には面白かったけど、一般的にはどうなんでしょう。


「アーケイン・ソサエティ」シリーズ(ヒストリカル)。

運命のオーラに包まれて
オーロラ・ストーンに誘われて
「禁じられた秘薬を求めて」(本書)
虹色のランプの伝説