人類が超光速航法を開発して銀河社会への仲間入りを果たし、銀河の叡智を集めた「ライブラリー」が地球に設置された未来社会。

全ての知的種族は主属により知性化され、類属として長い奉公期間を経た後に主属として認められていたが、主属を持たず独力で超光速航法を開発した人類は宇宙の鬼っ子扱いをされていて、人類に対して好意的な種族は極めて限られていた。

そうした中で太陽の内部に知的生物の痕跡が発見され、彼らこそが人類の主属ではないかという説が登場する。

科学者のジェイコブ・デムワは銀河列強諸属らと共に、新しい技術で作り上げた探査船に乗り込み太陽内部に突入するが・・・。

知性化シリーズの長編第１作目の作品です。

人類に好意的な種族、敵視する種族、温和な種族、好戦的な種族が入り乱れる銀河宇宙の中で、庇護してくれる主属を持たず類族としてイルカとチンパンジーを従えた人類が、どのようにして生き延びていくかという壮大なドラマが展開されるSFです。

こういう冒険SFは楽しいですね。

この続編になる「スタータイド・ライジング」と「知性化戦争」はそれぞれヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞を受賞しています。