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大藪春彦賞を受賞した作品の一覧です。

大藪春彦賞受賞作

大藪春彦賞は「野獣死すべし」や「蘇える金狼」などのハードボイルド・アクション小説を書いた作家大藪春彦を記念して、ハードボイルド小説や冒険小説などに与えられる文学賞です。大藪春彦賞選考委員会が主催して徳間書店が後援しています。
以下は受賞作の一覧です。

  • 第24回
    (2022年)

    辻堂ゆめ

    トリカゴ

      蒲田署強行犯係の森垣里穂子は、殺人未遂事件の捜査中に無戸籍者が隠れ住む生活共同体を発見する。その共同体“ユートピア"のリーダーはリョウ、その妹のハナが事件の容疑者となっていた。彼らの置かれた状況を知った里穂子は、捜査が“ユートピア"を壊すのではないかと葛藤を抱くようになり……『十の輪をくぐる』の著者渾身の書き下ろし長編ミステリ。
      (「内容紹介」より)

    • 第24回
      (2022年)

      武内涼

      阿修羅草紙

        忍者ファン、必読! 1/100秒の刹那を体感できるハイパーアクション時代巨編。大乱前夜の京。比叡山からの密命を受けた少女・すがるが、腐敗した権力者たちの邪心を叩き斬る! 疫病と飢饉に困窮する民をよそに「花の御所」で繰り広げられる権力争い。そこへ山名宗全、細川勝元ら守護大名たちの対立が絡み……野望の陰で命を散らす忍者たちの悲哀を描く、一気読み必至の歴史エンターテインメント。
        (「内容紹介」より)

      • 第23回
        (2021年)

        坂上泉

        インビジブル

          昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が頭に麻袋を巻かれた刺殺体となって見つかる。大阪市警視庁が騒然とするなか、若手の新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、上層部の思惑により国警から派遣された警察官僚の守屋と組むはめに。帝大卒のエリートなのに聞き込みもできない守屋に、中卒叩き上げの新城は厄介者を押し付けられたといら立ちを募らせる――。
          (「内容紹介」より)

        • 第22回
          (2020年)

          赤松利市

            大阪でニューハーフ店「さくら」を営む桜は63歳のトランスジェンダーだ。23歳で同じくトランスジェンダーの沙希を店員として雇い、慎ましくも豊かな日々を送っていた。そんなある日、桜の昔の男・安藤勝が現れる。今さらと思いながらも、女の幸せを忘れられない桜は、安藤の儲け話に乗ることを決意。老後のためにコツコツと貯めた、なけなしの1千万円を用意するが……。
            (「内容紹介」より)

          • 第21回
            (2019年)

            河崎秋子

            肉弾

              豪放でワンマンな父親のもとで育った貴美也は大学を休学中のニート。親に反発しながらも庇護下から抜け出せずにいる。そんな彼を父親は、北海道での狩猟に連れ出した。地元ガイドの話を無視し、大物の雄鹿を仕留めるために、父子はカルデラ地帯の奥深く分け入っていく。そこに突然熊が襲ってきた。なすすべなく腹を裂かれて死ぬ父親。ひとり取り残された貴美也。後ろから気持ちの悪い唸り声が追ってきた。情けなく涙と涎を垂らし、悪態をつきながら、貴美也は逃げる。ただ、死なないために。自分の傲岸なまでに強靭なエゴに支配される人間。人間に従属する歴史を繰り返した犬。人間の営みにより生活をおびやかされた熊。残酷だが美しい、それぞれの生――そして青年は覚醒する。
              (「内容紹介」より)

            • 第21回
              (2019年)

              葉真中顕

              凍てつく太陽

                逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は捜査に加わるが、「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影に濡れ衣を着せられ、網走刑務所に投獄されてしまう。八尋は特高刑事としての「己の使命」を全うするために、脱獄を決意するのだが――。民族とは何か、国家とは何か、人間とは何か。魂に突き刺さる、骨太のエンターテイメント!
                (「内容紹介」より)

              • 第20回
                (2018年)

                呉勝浩

                白い衝動

                  スクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高1の生徒がこう語りだす。「人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」。そして千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。殺人衝動を抱える少年犯罪加害者……そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた乱歩賞作家渾身の書き下ろし長編。
                  (「内容紹介」より)

                • 第20回
                  (2018年)

                  佐藤究

                  Ank: a mirroring ape

                    2026年、多数の死者を出した京都暴動(キョート・ライオット)。ウィルス、病原菌、化学物質、テロ攻撃の可能性もない。人類が初めてまみえる災厄はなぜ起こったのか。発端はたった一頭の類人猿、東アフリカからきた「アンク(鏡)」という名のチンパンジーだった。一人の霊長類研究者が壮大すぎる謎に立ち向かう。乱歩賞『QJKJQ』で衝撃の”デビュー”を果たした著者による、世界レベルの超絶エンターテインメント!
                    (「内容紹介」より)

                  • 第19回
                    (2017年)

                    長浦京

                    リボルバー・リリー

                      VS帝国陸軍1000人――たった二人の六日間戦争。硝煙をまとい、絶望と踊る女――小曽根百合。かつて「最も排除すべき日本人」と呼ばれた美しき諜報員。消えた陸軍資金の鍵を握る少年・細見慎太との出会いが、彼女を再び戦場へと還らせる。二人を追うのは帝国陸軍の精鋭たち。関東大震災後の東京を生き抜く先に、終息の地はあるのか!?ノンストップ・アクション巨編!
                      (「内容紹介」より)

                    • 第18回
                      (2016年)

                      須賀しのぶ

                      革命前夜

                        1989年、日本の喧騒を逃れ、ピアノに打ち込むために東ドイツに渡った眞山柊史。彼が留学したドレスデンの音楽大学には、学内の誰もが認める二人の天才ヴァイオリニストがいた。正確な解釈でどんな難曲でもやすやすと手なづける、イェンツ・シュトライヒ。奔放な演奏で、圧倒的な個性を見せつけるヴェンツェル・ラカトシュ。ヴェンツェルに見込まれ、学内の演奏会で彼の伴奏をすることになった眞山は、気まぐれで激しい気性をもつ彼に引きずり回されながらも、彼の音に魅せられていく。冷戦下の東ドイツを舞台に、一人の音楽家の成長を描いた、著者渾身の歴史エンターテイメント。
                        (「内容紹介」より)

                      • 第17回
                        (2015年)

                        月村了衛

                        コルトM1851残月

                          人呼んで〝残月の郎次〟。昼は江戸の廻船問屋の番頭、夜は裏金融を牛耳る儀平一味の大幹部。組織のために邪魔者を消す仕事を請け負っていた郎次だが、実際に殺しを実行しているのが彼自身とは誰も知らなかった。どんなに荒事に長けた連中が相手でも、郎次が決して引けをとらなかったのは、彼には切り札があったからだ――コルトM1851、6連発。アメリカ製の最新式回転拳銃。組織の跡目と目されていた郎次だったが、ある殺しを機にその運命は暗転する。裏切られ、組織を追われた郎次。残されたのはコルトM1851ただ一挺。それを手に郎次は江戸の暗黒街に絶望的な戦いを挑む!
                          (「内容紹介」より)

                        • 第17回
                          (2015年)

                          青山文平

                          鬼はもとより

                            三年で最貧小藩の経済立て直しは可能か? 家老と藩札万(ルビ・よろず)指南の浪人両名が、命を懸けて挑む。剣が役に立たない時代、武家はどう生きるべきか! 縄田一男氏から平成の藤沢周平と評された時代小説。
                            (「内容紹介」より)

                          • 第16回
                            (2014年)

                            西村健

                            ヤマの疾風

                              昭和44年、筑豊。主要産業の炭鉱(ヤマ)が衰退するなか、荒々しい気質だけは健在だった。いずれはこの地を支配すると目されるヤクザ組織「海衆商会」主催の賭場で現金強奪事件が発生。主犯のチンピラ・菱谷松次に対し、同会若頭・中場杜夫の厳しい追及の手が伸びる。運命の邂逅はやがて、筑豊ヤクザ抗争の根底を揺さぶる巨大な奔流へ――。激動の土地と時代を駆け抜けた男たちの苛烈な人生讃歌! 第16回大藪春彦賞受賞作!
                              (「内容紹介」より)

                            • 第16回
                              (2014年)

                              梓崎優

                              リバーサイド・チルドレン

                                僕らは、確かに生きている。君という人間を、僕は憶えている。カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリート・チルドレンに拾われた。「迷惑はな、かけるものなんだよ」過酷な環境下でも、そこには笑いがあり、信頼があった。しかし、あまりにもささやかな安息は、ある朝突然破られる――。突如彼らを襲った、動機不明の連続殺人の真相とは? 激賞を浴びた『叫びと祈り』から3年、カンボジアを舞台に贈る鎮魂と再生の書。
                                (「内容紹介」より)

                              • 第15回
                                (2013年)

                                柚月裕子

                                検事の本懐

                                  出所したばかりの累犯者が起こした窃盗事件の真実を抉る「罪を押す」。県警上層部に渦巻く嫉妬が、連続放火事件の真相を歪める「樹を見る」。同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に、真っ向から対峙する「恩を返す」。東京地検特捜部を舞台に、法と信義の狭間でもがく「拳を握る」。横領弁護士の汚名をきてまで、約束を守り抜いて死んだ男の真情を描く「本懐を知る」。
                                  (「内容紹介」より)

                                • 第14回
                                  (2012年)

                                  沼田まほかる

                                  ユリゴコロ

                                  • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                                  亮介が実家で偶然見つけた「ユリゴコロ」と名付けられたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。創作なのか、あるいは事実に基づく手記なのか。そして書いたのは誰なのか。謎のノートは亮介の人生を一変させる驚愕の事実を孕んでいた。圧倒的な筆力に身も心も絡めとられてしまう究極の恋愛ミステリー!
                                  (「内容紹介」より)

                                • 第13回
                                  (2011年)

                                  平山夢明

                                  ダイナー

                                    ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、カナコは生き延びることができるのか? 次々と現れる奇妙な殺し屋たち、命がけの恋──。人の「狂気」「恐怖」を描いて当代随一の平山夢明が放つ、長編ノワール小説。
                                    (「内容紹介」より)

                                  • 第12回
                                    (2010年)

                                    道尾秀介

                                    龍神の雨

                                      添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に合わせたから。――そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか? あなたの胸に永劫に刻まれるミステリ。大藪春彦賞受賞作。
                                      (「内容紹介」より)

                                    • 第12回
                                      (2010年)

                                      樋口明雄

                                      約束の地

                                        環境省技官の七倉航は、野生鳥獣保全管理センターの八ヶ岳支所に赴任してきた。昔気質の猟師や急進的な動物愛護団体との軋轢、娘・羽純への苛め……。七倉の悩みは尽きない。さらに、老夫婦が野生動物に襲われ死傷。地元猟師が巨大獣に食い殺される事件が! “稲妻”と呼ばれる巨グマの仕業なのか? だが、そこには、稲妻さえもが懼れる怪物の痕跡があった……。
                                        (「内容紹介」より)

                                      • 第11回
                                        (2009年)

                                        東山彰良

                                        路傍

                                          俺と喜彦は千葉県船橋市でその日暮らしをする28歳。輝いて見えるものなんて何もない、俺たちの前に今日もトラブルが転がり込む…金と暴力の腐った世界を疾走するハードボイルド。第11回大藪春彦賞受賞作。
                                          (「内容紹介」より)

                                        • 第10回
                                          (2008年)

                                          福澤徹三

                                          すじぼり

                                            ひょんなことからやくざ事務所に出入りすることになった亮。時代に取り残され、生きる道を失っていく昔ながらの組の運命を、人生からドロップアウトしかけた青年の目を通して描く、瑞々しい青春極道小説。
                                            (「内容紹介」より)

                                          • 第10回
                                            (2008年)

                                            近藤史恵

                                            サクリファイス

                                            • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

                                            ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと――。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた! 大藪春彦賞受賞作。
                                            (「内容紹介」より)

                                          • 第9回
                                            (2007年)

                                            柴田哲孝

                                            TENGU

                                              26年前の捜査資料と、中央通信の道平(みちひら)記者は対面した。凄惨(せいさん)きわまりない他殺体の写真。そして、唯一の犯人の物証である体毛。当時はまだなかったDNA鑑定を行なうと意外な事実が……。1974年秋、群馬県の寒村を襲った連続殺人事件は、いったい何者の仕業(しわざ)だったのか? 70年代の世界情勢が絡む壮大なスケールで、圧倒的評価を得て大藪春彦賞に輝いた傑作。
                                              (「内容紹介」より)

                                            • 第9回
                                              (2007年)

                                              北重人

                                              蒼火

                                                江戸で相次ぐ謎の商人殺し。まるでそうせずにはおれないように人を殺め続ける下手人は果して誰なのか。若き周乃介が事件を追う
                                                (「内容紹介」より)

                                              • 第8回
                                                (2006年)

                                                ヒキタクニオ

                                                遠くて浅い海

                                                  殺すだけでなく生きてきた痕跡も消す「消し屋」のもとに、沖縄で若くして新薬を開発した天才を自殺させてほしいという依頼がきた
                                                  (「内容紹介」より)

                                                • 第7回
                                                  (2005年)

                                                  雫井脩介

                                                  犯人に告ぐ

                                                  • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                                                  闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった──史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。
                                                  (「内容紹介」より)

                                                • 第6回
                                                  (2004年)

                                                  笹本稜平

                                                  太平洋の薔薇

                                                    柚木静一郎は、四十年近い船員生活の掉尾を飾る航海に出ていた。船長として乗り込んだのは、船齢二十四年の不定期貨物船パシフィック・ローズ。パシフィックローズは生ゴム一万二千トンを積んでスマトラ島中部のドゥマイ港を離岸した。目的地は横浜。そこが柚木の船乗りとして最後の寄港地となる。パシフィックローズは、娘の夏美を初めて乗せた船でもあった。パシフィックローズはマラッカ・シンガポール海峡を航海中、ビンタン島沖合で船火事に遭遇する。要請を受けて救難に向かった柚木たちを待っていたのは、手痛い裏切りだった。パシフィックローズは、アララトと名乗る男が率いる集団にハイジャックされてしまう。船を乗っ取ったアララトは、北へ向かうよう指示する。彼らの目的は、積荷は身代金ではなかった。パシフィックローズは、世界規模のテロに巻き込まれようとしていた。太平洋、ロシア、アメリカ、アルメニア……世界中を舞台に究極の生物兵器をめぐる攻防戦が始まる!
                                                    (「内容紹介」より)

                                                  • 第6回
                                                    (2004年)

                                                    垣根涼介

                                                    ワイルド・ソウル

                                                      その地に着いた時から、地獄が始まった――。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。だが入植地は密林で、移民らは病で次々と命を落とした。絶望と貧困の長い放浪生活の末、身を立てた衛藤はかつての入植地に戻る。そこには仲間の幼い息子、ケイが一人残されていた。そして現代の東京。ケイと仲間たちは、政府の裏切りへの復讐計画を実行に移す! 歴史の闇を暴く傑作小説。
                                                      (「内容紹介」より)

                                                    • 第5回
                                                      (2003年)

                                                      打海文三

                                                      ハルビン・カフェ

                                                        裏切り、嫉妬、権力への欲望。男は、粛清の名のもとに血を流し、女は、愛のために決断をする……各紙誌で絶賛され、第5回大藪春彦賞を受賞した、打海文三が真価を発揮した最高傑作!
                                                        (「内容紹介」より)

                                                      • 第4回
                                                        (2002年)

                                                        奥田英朗

                                                        邪魔

                                                          及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供2人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴1年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。
                                                          (「内容紹介」より)

                                                        • 第3回
                                                          (2001年)

                                                          五條瑛

                                                          スリー・アゲーツ

                                                            きわめて精巧に作られた偽造紙幣”スーパーK”の運び屋と目される北朝鮮工作員が、秘密裏に日本に入国した。来日前、ソウルで激しい銃撃戦を起こした工作員・チョンは、現場に文書を残していた。米国国防総省(ペンタゴン)直轄の情報機関に所属するアナリスト・葉山隆に与えられたのは、”チョン文書”の解読と、日本でチョンが潜伏する場所の手がかりを探ることだった。上司・エディからの命令に、しぶしぶ調査を進めていた葉山は、チョンと深い縁があると思われる日本人女性とその息子の存在に行きあたる。同じ頃、在日米軍横須賀基地にある海軍調査局(NISC)に勤める坂下冬樹のもとに、岩国駐留の米兵が偽ドル札をつかまされたという情報が入る。ストリップ劇場や米兵の集まるクラブに現れた東洋人が両替を持ちかけたものらしい。偽ドル札は、従来水準をはるかに超える優れた代物で、大量に出回れば深刻な問題に発展することが予想された。同時期、北朝鮮では対外情報調査部に勤める夫を持つ女性・李光朱と、その娘・春花が、長期帰郷の名目で平壌(ピョンヤン)から北へ向かっていた。二人は白頭山(ペクトウサン)を望む山あいの町・茂山(ムサン)にたどり着く。十月十日の朝鮮労働党創立記念日、二人は中朝国境を越える準備をしていた。
                                                            (「内容紹介」より)

                                                          • 第2回
                                                            (2000年)

                                                            福井晴敏

                                                            亡国のイージス

                                                              在日米軍基地で発生した未曾有(みぞう)の惨事。最新のシステム護衛艦《いそかぜ》は、真相をめぐる国家間の策謀にまきこまれ暴走を始める。交わるはずのない男たちの人生が交錯し、ついに守るべき国の形を見失った《楯(イージス)》が、日本にもたらす恐怖とは。日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞をトリプル受賞した長編海洋冒険小説の傑作。
                                                              (「内容紹介」より)

                                                            • 第1回
                                                              (1999年)

                                                              馳星周

                                                              漂流街

                                                                反対する祖父を殴り倒して日本に出稼ぎに来た、日系ブラジル人マーリオ。低賃金で過酷な労働を強いる工場から抜け出し、今は風俗嬢の送迎運転手兼トラブル処理をやっている。ある日マーリオは、中国マフィアと関西やくざの取引の隙に、大金と覚醒剤を掠め取ることに成功。怒りと絶望を道連れに、たった一人の闘い―――逃避行がはじまった! 第1回大藪春彦賞受賞作品。
                                                                (「内容紹介」より)