マルティン・ベック賞受賞作
マルティン・ベック賞(Martin Beck Award) = スウェーデン推理作家アカデミー最優秀翻訳ミステリー賞は、スウェーデン推理作家アカデミー(Swedish Crime Writers' Academy)が、その年の最も優れた翻訳推理小説に与えるミステリィ文学賞です。
マルティン・ベック賞の名称は、スウェーデンの推理作家マイ・シューヴァルとペール・ヴァールーの夫婦が合作した「笑う警官」などで知られる警察小説シリーズの主人公の名前が由来となっていますが、スウェーデン推理作家アカデミーのWEBサイト(https://www.deckarakademin.se/)を見ると、現在では「Martin Beck Award」という名称は使用していないようです。
以下は受賞作です。
2022年
クリス・ウィタカー(Chris Whitaker)
われら闇より天を見る(We Begin at the End)
- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆
アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女命を落とした事件は、いまなお町に暗い影を落としている。自称無法者の少女ダッチェスは、30年前の事件から立ち直れずにいる母親と、まだ幼い弟とともに世の理不尽に抗いながら懸命に日々を送っていた。町の警察署長ウォークは、かつての事件で親友のヴィンセントが逮捕されるに至った証言をいまだに悔いており、過去に囚われたまま生きていた。彼らの町に刑期を終えたヴィンセントが帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を乱し、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。そして、新たな悲劇が……。苛烈な運命に翻弄されながらも、 彼女たちがたどり着いたあまりにも哀しい真相とは――?
(「内容紹介」より)
2021年
ギヨーム・ミュッソ(Guillaume Musso)
夜と少女(La jeune fille et la nuit)
1992年、コート・ダジュールの名門高校で、最も魅惑的な少女ヴィンカが忽然と姿を消した。哲学教師アレクシスと駆け落ちしたとみなされ、捜査は打ち切りに。以来25年、彼らを見た者はいない。同級生のトマとマキシムは事件に関わる秘密を抱えたまま卒業、恐るべき過去は巧みに封印されたはずだったが──。少女失踪の裏に錯綜する思惑と衝撃の結末。フランスNo.1作家が放つ珠玉のサスペンス!
(「内容紹介」より)
2020年
デオン・マイヤー(Deon Meyer)
(Prooi)
2019年
ジェイン・ハーパー(Jane Harper)
(The Lost Man)
2018年
トーマス・ミューレン(Thomas Mullen)
(Darktown)
2017年
エーネ・リール(Ane Riel)
樹脂(Resin(Harpiks))
デンマークの僻地に住む一家。ほぼ自給自足の幸せな暮らしは、クリスマスに起きた事件を境に一変する。変わり者の父は偏屈さを増し、物静かな母は次第に動けなくなり、少女リウはゴミ屋敷と化した家で、隔絶された世界しか知らずに育っていく。やがて赤ん坊が生まれることになったが、そのときリウは父の意外な姿を目にし……。一家はなぜこうなってしまったのか? 心を打たれる切なさで北欧ミステリ界に新風を吹きこみ、北欧最高のミステリ賞「ガラスの鍵」賞、デンマーク推理作家アカデミー賞の二冠に輝いた傑作長篇。
(「内容紹介」より)
2016年
レイ・セレスティン(Ray Celestin)
アックスマンのジャズ(The Axeman's Jazz)
1919年のニューオーリンズで、斧を使って殺人を繰り返す、アックスマンと呼ばれる犯人。「ジャズを聴いていない者は殺す」と予告までする殺人鬼を懸命に追う男女がいた。人種差別の強い街で、黒人の妻がいることを隠して困難な捜査をするタルボット警部補。ある事情から犯人を捕えるようマフィアに依頼された元刑事ルカ。ジャズマンと共に事件の解明に挑む探偵志願の若い女性アイダ。彼らの執念で明かされる衝撃の真相とは?実際に起きた未解決事件をもとに大胆な設定で描く、英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
2015年
ニック・ピゾラット(Nic Pizzolatto)
逃亡のガルヴェストン(Galveston)
ついにおれの運も尽きたか―。ロイはこれまで闇の仕事で生きてきた。しかし癌の宣告直後、ボスの裏切りにあい、追われる身となってしまう。成り行きで道連れとなったのは、ロッキーという家出娘。金に困って娼婦をしていたらしい。こうして、孤独を愛する中年の男と、心に深い傷を負った女の奇妙な旅が始まった。ロイは、ロッキーがまともな道を進むことに残りの人生を賭けようとする。だが、果てなき逃避行の先には…。ダークな情熱と、静かなる感動をたたえた、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。
(「BOOK」データベースより)
2014年
ヨルン・リーエル・ホルスト(Jorn Lier Horst)
猟犬(The Hunting Dogs(Jakthundene))
17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決め手となった証拠は偽造されていた。捜査を指揮した刑事ヴィスティングは責任を問われて停職処分を受ける。自分の知らないところで何が行なわれたのか? そして真犯人は誰なのか? 世間から白眼視されるなか、新聞記者の娘リーネに助けられながら、ヴィスティングはひとり真相を追う。しかしそのとき、新たな事件が起きていた……。北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞をはじめ、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞の三冠に輝いたノルウェーの傑作警察小説
(「内容紹介」より)
2013年
(Dror Mishani)
(The Missing File)
2012年
ピーター・ロビンスン(Peter Robinson)
(Before the Poison)
2011年
デニーズ・ミーナ(Denise Mina)
(The End of the Wasp Season)
2010年
デオン・マイヤー(Deon Meyer)
デビルズ・ピーク(Devil's Peak)
南アフリカの灼熱の空の下、ひとりの男が息子を殺される。それは、“アルテミス”と呼ばれる殺人者が誕生した瞬間でもあった。犯罪者を標的にした連続殺人の捜査にあたるのは、飲酒問題に苦悩する刑事。一方、幼子を抱えた若い娼婦が、牧師に驚くべき告白をする…。様々な人生模様が複雑に絡み合う時、壮大なるミステリの構図が浮かび上がる。実力派が放つ「マルティン・ベック賞」に輝く傑作!
(「BOOK」データベースより)
2009年
アンドリュー・テイラー(Andrew Taylor)
(Bleeding Heart Square)
2008年
アンドレア・M・シェンケル(Andrea Maria Schenkel)
凍える森(Tannod)
1950年代ドイツ、南バイエルンの寒村で農場を営む一家全員が一晩のうちに惨殺された。彼らは変人で周りから好かれてはいなかったが村人は不安に襲われる。2007年度独ミステリー大賞受賞作。
(「内容紹介」より)
2007年
トマス・H・クック(Thomas H.Cook)
緋色の迷宮(Red Leaves)
近所に住む8歳の少女が失踪し、ひょっとすると自分の息子が誘拐しいたずらして殺したのかもしれないという不安。自分の兄もそういう性向を持ち、事件に関わっているかもしれないという疑念―自分をつくった家族と自分がつくった家族。確固たる存在だと信じていた二つの世界が徐々に崩れはじめるとき、どうすればいいのか。
(「BOOK」データベースより)
2006年
フィリップ・クローデル(Philippe Claudel)
灰色の魂(Grey Souls)
凍えるような冬の川辺に美少女の死体が上がった。戦下の小さな町を舞台に絡まりあう人間模様。フランス読書界を驚嘆させた哀切きわまりないベストワン小説。
(「BOOK」データベースより)
2005年
アーナルデュル・インドリダソン(Arnaldur Indridason)
声(Voices)
クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。ホテルの元ドアマンだった男は、サンタクロースの扮装でめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落……そして死。自らも癒やすことのできない傷をかかえたエーレンデュルが到達した悲しい真実。全世界でシリーズ累計1000万部突破。翻訳ミステリー大賞・読者賞をダブル受賞の傑作。
(「内容紹介」より)
2004年
アレグザンダー・マコール・スミス(Alexander McCall Smith)
No.1レディーズ探偵社、本日開業(The No.1 Ladies' Detective Agency)
プレシャス・ラモツエ-ボツワナでただひとりの女探偵。34歳、かなり太め、バツイチ。ひとよんで「サバンナのミス・マープル」。実家を切り盛りしていたラモツエだが、父の死後、遺産の牛を売り、首都ハボローネで探偵社を開いた。のどかなこの地で探偵業は成り立つのかと思いきや、意外や意外、依頼は浮気の調査から失踪人探しまでひっきりなし。鰐と蛇と格闘しなければならないことだってあるが、それでもアフリカの大地をこよなく愛するラモツエは、きょうも手がかりを求めてサバンナを疾走する。持ち前の洞察力と行動力でよろず解決となるか……。世界中が夢中になった名探偵、ついに日本初登場!
(「内容紹介」より)
2003年
ベン・エルトン(Ben Elton)
(Dead Famous)
2002年
カリン・フォッスム(Karin Fossum)
(Black Seconds)
2001年
ピーター・ロビンスン(Peter Robinson)
渇いた季節(In a Dry Season)
猛暑に焼かれる夏の盛り、干上がった貯水池から、半世紀前に沈められた村があらわれる。村で見つかった白骨死体には惨殺の痕跡があった。このニュースに、人気ミステリ作家のエルムズリーは震え上がり、デビュー前に書いて封印していた原稿を取り出す——。抒情あふれるアンソニー賞、バリー賞同時受賞作。
(「内容紹介」より)
2000年
トマス・H・クック(Thomas H.Cook)
緋色の記憶(The Chatham School Affair)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
ニューイングランドの静かな田舎の学校に、ある日美しき女教師が赴任してきた。そしてそこからあの悲劇は始まってしまった。アメリカにおけるミステリーの最高峰、エドガー賞受賞作。
(「内容紹介」より)
1999年
イアン・ペアズ(Iain Pears)
(An Instance of the Fingerpost)
1998年
メアリ・W・ウォーカー(Mary Willis Walker)
神の名のもとに(Under the Beetle's Cellar)
邪教集団「ジェズリールの家」の近くで、小学生17人を乗せたスクールバスが、AK‐47銃で武装した男たちに取り囲まれ、子供たちは地面に掘った穴の中で人質になった。教団では生後50日めの赤ん坊を、神に返すといってすでに42人も鎌で殺している。女性事件記者のモリー・ケイツは恐るべき陰謀に挑むが…。
(「BOOK」データベースより)
1997年
バリー・アンズワース(Barry Unsworth)
仮面の真実(Morality Play)
ペスト禍に打ちのめされた十四世紀イングランド。修道院を逃げ出した若き破戒僧ニコラスは旅役者の一団に出会う。旅の途上で立ち寄った村で遭遇する謎めいた殺人事件。この事件を物語のなかに織り込みながら芝居を演じてゆくうちに、彼らは知らず知らずに事件の真相に接近していく。知ってはならない秘密に肉薄するにつれて、恐るべき運命が彼らの身に近づいてきた…。英ブッカー賞受賞作家、現代の文豪バリー・アンズワース、待望の本邦初訳。
(「BOOK」データベースより)
1996年
デイヴィッド・グターソン(David Guterson)
殺人容疑(Snow Falling on Cedars)
苺畑の広がるサン・ピエドロ島の沖合で、漁網に絡まった死体が発見された。漁師の日系アメリカ人=カズオ・ミヤモトが殺人容疑で逮捕された。島の陪審員は根強い人種遍見を抱いている白人たち。法廷内は緊迫するが、第二次大戦で心に深い傷を負った人々が謎の解明に起ちあがる。英米で各賞受賞の裁判小説。
(「BOOK」データベースより)
1995年
スコット・スミス(Scott Smith)
シンプル・プラン(A Simple Plan)
ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。途中ひょんなことから、彼らは小型飛行機の残骸とパイロットの死体に出くわす。そこには、440万ドルの現金が詰まった袋が隠されていた。何も危険がなく誰にも害が及ばないことを自らに納得させ、三人はその金を保管し、いずれ自分たちで分けるためのごくシンプルな計画をたてた。だがその時から、ハンクの悪夢ははじまっていたのだった。スティーヴン・キング絶賛の天性のストーリー・テラー、衝撃のデビュー作。
(「BOOK」データベースより)
1994年
(Maarten 't Hart)
(Het Woeden der Gehele Wereld)
1993年
ティム・クラベ(Tim Krabbe)
失踪(The Golden Egg)
高速道路のガソリンスタンドで彼女は消えてしまった。手がかりは一切なく、永遠の謎が残されたかに思われた。8年後、恋人の前に現れたのは…。サイコスリラーの傑作、日本初の翻訳。
(「BOOK」データベースより)
1992年
マヌエル・バスケス・モンタルバン(Manuel Vazquez Montalban)
楽園を求めた男(The Southern Seas,)
南の島へ行くといって家族や知人のもとから姿を消して一年後、カタルーニア屈指の事業家が無惨な刺殺体となって発見された。だれに、何故殺されたのか?手がかりは、被害者のポケットから出てきたしわくちゃの紙切れだけ。それにはフェルトペンで、こう書いてあった―「もはやだれもわたしを南へと連れてはいかないだろう」…未亡人から捜査を依頼されたグルメの私立探偵カルバイヨは、失われた被害者の一年間を追ってバルセロナの街を探り歩く。スペイン随一のミステリ作家バスケス・モンタルバンの1979年度プラネタ賞、および1981年度フランス推理小説大賞を受賞した代表作。
(「BOOK」データベースより)
1991年
(Doris Gercke)
(Weinschroeter, du musst haengen)
1990年
ロス・トーマス(Ross Thomas)
大博奕(Chinaman's Chance)
1989年
アーナス・ボーデルセン(Anders Bodelsen)
(Morklagning)
1988年
スコット・トゥロー(Scott Turow)
推定無罪(Presumed Innocent)
地方検事選挙が白熱する街で起きた女性検事補殺し。逮捕されたのは、被害者と不倫関係にあった敏腕検事──果たして彼は有罪か無罪か? 白熱の法廷戦、豊穣な人間ドラマ、最後に待つ驚愕の真相。これぞ不朽の名作!
(「内容紹介」より)
1987年
(Matti Joensuu)
(Harjunpaa and the Tormentors)
1986年
ジョン・ル・カレ(John le Carre)
パーフェクト・スパイ(A Perfect Spy)
ウィーンの英国大使館に勤務する情報部員ピムが、忽然と姿を消した。父リックの死を告げる電話を受けた直後の出来事だった。事態を憂慮した情報部は、ただちにチームを派遣、ピム宅でチェコ製の写真複写機を発見する。そのころピムは英国の田舎町にある隠れ家で、これまでの半生を憑かれたように書きしるしていた。彼のペンは一人のスパイの驚くべき人物像を描きだしていく…。自伝的色彩も濃厚な巨匠の集大成的傑作。
(「BOOK」データベースより)
1985年
エルモア・レナード(Elmore Leonard)
ラブラバ(LaBrava)
マイアミビーチには、不思議な連中が集まってくる。―元シークレットサービスの捜査官で現在は写真家のジョー・ラブラバは、一人の女性と知り合った。彼女の名はジーン・ショー、かつて少年の頃のラブラバが夢中になった銀幕のスターだ。だが、彼女の周囲には奇妙な男たちが出没する。沼沢地帯から来た大男のならず者、キューバの刑務所を脱出してきた殺人犯。―やがて、一枚の脅迫状が届き、男と女と悪党が織りなす、金と欲望の犯罪ドラマがスタートした!ベストセラー作家レナードの代表的傑作。アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞受賞。
(「BOOK」データベースより)
1984年
レン・デイトン(Len Deighton)
ベルリン・ゲーム(Berlin Game)
1983年
ピエール・マニャン(Pierre Magnan)
(Death in the Truffle Wood)
1982年
マーガレット・ヨーク(Margaret Yorke)
(The Scent of Fear)
1981年
セバスチアン・ジャプリゾ(Sebastien Japrisot)
殺意の夏(One Deadly Summer)
エリアーヌ、エルと呼ばれる女。エルは恐ろしい計画を胸に秘めてやって来た!なぜなのだ?美しいエルがこの世に生まれたことがいけなかったのか?なぜエルはおれを選んだのか?すべてがエルの計画通りに運んだ。しかしエルは道をまちがえていたのだ!これほどまでに悲しく恐ろしい結末にあなたは耐えられるか?
(「内容紹介」より)
1980年
ルース・レンデル(Ruth Rendell)
死のカルテット(Make Death Love Me)
1979年
ブライアン・ガーフィールド(Brian Garfield)
反撃(Recoil)
1978年
アントニー・プライス(Anthony Price)
隠された栄光(Other Paths to Glory)
1977年
レスリー・トーマス(Leslie Thomas)
(Dangerous Davies: The Last Detective)
1976年
ジョン・フランクリン・バーディン(John Franklin Bardin)
悪魔に食われろ青尾蠅(Devil Take The Blue-Tail Fly)
精神病院に入院して二年。ようやく退院が許されたハープシコード奏者のエレンは、夫の待つ家に帰り、演奏活動の再開を目指す。だが楽器の鍵の紛失に始まる奇怪な混乱が身辺で相次ぎ、彼女を徐々に不安に陥れていく。エレンを嘲笑うがごとく日々増大する違和感は、ある再会を契機に決定的なものとなる。早すぎた傑作としてシモンズらに激賞され、各種ベストに選出された幻の逸品。
(「BOOK」データベースより)
1976年
ジョン・フランクリン・バーディン(John Franklin Bardin)
殺意のシナリオ(The Last of Philip Banter)
新聞記者から現在は妻のおかげで広告代理店の社員となったフィリップのオフィスの机上に、ある朝置かれていたタイプ原稿。それは彼の過去数日の行動と、これからの出来事がまるですでに起きたことであるかのように書かれていた。アルコールにおぼれる彼は、その〈告白〉が自分の書いたものなのか、それとも誰かが何らかの目的で書いたものか、判断できない。しかもそこに書かれていた未来が実際に現実となっていくのを知って恐怖に囚われる。複雑な人間関係を背景にした狂気の世界を描く異色作。
(「内容紹介」より)
1975年
コーネル・ウールリッチ(Cornell Woolrich)
喪服のランデヴー(Rendezvous in Black)
旅客機の乗客が心なく落とした壜が、ジョニーの愛する娘の生命を一瞬のうちに奪いさってしまった。永遠にいやされぬ悲しみを心に秘めて、ジョニーは復讐の鬼となった。その日その機に乗り合わせた男たちの妻や恋人を、ひとりずつ誘惑し、のこらず殺そうと計画したのだ。比類なきサスペンスと独特な抒情にみちた傑作
(「内容紹介」より)
1974年
フランシス・アイルズ(Francis Iles)
殺意(Malice Aforethought)
英国の片田舎に住む開業医ビクリー博士は、妻を殺そうと決意し、完璧な殺人計画を練り上げた。犯行過程の克明な描写、捜査官との応酬をへて、物語は息詰まる法廷の攻防へ。謎解き小説の雄アントニイ・バークリーが、一転、犯人の側からすべてを語る倒叙推理小説の形式を活かして完成させた本書は、殺人者の心理を見事に描いて新生面を拓いた。驚くべきスリルに富む歴史的名作!
(「内容紹介」より)
1973年
リチャード・ニーリィ(Richard Neely)
殺人症候群(The Walter Syndrome)
1972年
フレデリック・フォーサイス(Frederick Forsyth)
ジャッカルの日(The Day of the Jackal)
- 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆
フランス、秘密軍事組織が企てたドゴール大統領暗殺――。依頼を受けたのは、一流の腕を持つ外国人殺し屋、暗号名“ジャッカル”。国内全土で頻発する強盗事件を捜査するなか浮かび上がってきた暗殺計画に、政府には激震が走った。殺し屋の正体を突き止め、計画を阻止すべく、極秘捜査が始まる。国家最大の難題に挑むのは、国内一の刑事、クロード・ルベル。国際謀略小説の巨匠フォーサイスのデビュー作にして最高傑作の新組版!
(「内容紹介」より)
1971年
ジュリアン・シモンズ(Julian Symons)
二月三十一日(The 31st February)