エドガー賞 処女長編賞(Edgar Award for Best First Novel)受賞作
エドガー賞はアメリカ探偵作家クラブ (Mystery Writers of America:MWA)が前年にアメリカで発表されたミステリ作品から選ぶ文学賞で、長編賞(Best Novel)や処女長編賞、ペイパーバック賞(Best Paperback Original)、テレビ・映画の部門賞などがあります。
以下はエドガー賞・処女長編賞の受賞作です。
2023年
イーライ・クレイナー(Eli Cranor)
傷を抱えて闇を走れ(Don't Know Tough)
貧困家庭に育ち、義父から虐待を受けている高校生ビリーは、劣悪な環境から逃れるため、プロのアメフト選手になろうともがいていた。だがシーズンが始まるまさにその日、自宅で義父の死体が発見される。容疑は、前日に義父と喧嘩していたビリーに向くが……。
(「内容紹介」より)2022年
エリン・フラナガン(Erin Flanagan)
鹿狩りの季節(Deer Season)
1985年11月、ネブラスカ州ガンスラム。鹿狩りの季節を迎えた田舎町で、女子高生ペギーが失踪した。当初は家出と見られたが、弟マイロは不審に思い、周囲に聞き込みをする。やがてペギーに好意を抱いていた知的障害のある青年ハルが鹿狩りの帰りに血が付いたトラックに乗っていたことから疑惑の目を向けられる。ハルの無実を信じて事件を調べる保護者代わりの中年夫婦、姉の行方を追うマイロ、何かを隠している町の人々とハル……様々な思惑の果てに浮かぶ真実とは? アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。
(「内容紹介」より)2021年
ケイトリン・マレン(Caitlin Mullen)
塩の湿地に消えゆく前に(Please See Us)
他人の強い思いをビジョンとして視ることのできる少女クララは、ある日を境に若い女たちが傷つけられる不吉なビジョンを頻繁に視るようになる。カジノのスパ施設で働くリリーの協力を得て彼女たちを救おうとするが……。エドガー賞受賞のサスペンス。
(「内容紹介」より)2020年
アンジー・キム(Angie Kim)
ミラクル・クリーク(Miracle Creek)
郊外の町ミラクル・クリークの治療施設で火災が発生し、二名が命を落とした。1年後、はじまった裁判は、施設の経営者一家、その患者、関係者たちの秘密を明らかにする……。エドガー賞最優秀新人賞&国際スリラー作家協会最優秀新人賞二冠、心揺さぶる傑作。
(「内容紹介」より)2019年
ジェイムズ・A. マクラフリン(James A. McLaughlin)
熊の皮(Bearskin)
地元から遠いアパラチア山脈の自然保護地区で職を得たライス・ムーア。ある日、胆嚢を切り取られた熊の死体が発見される。熊の臓器は闇市場で高額で取引されている。密猟犯を追うライスは、そのせいで過去に逃れてきた因縁の相手に所在を気付かれてしまい……
(「内容紹介」より)2018年
ジョーダン・ハーパー(Jordan Harper)
拳銃使いの娘(She Rides Shotgun)
11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親ネイトが突然現われた。獄中で凶悪なギャング組織を敵に回したネイトには、妻子ともども処刑命令が出ており、家族を救うため釈放されるや駆けつけたのだった。だが時すでに遅くポリーの母親は殺されてしまった。自らと娘の命を救うため、ネイトはポリーを連れて逃亡の旅に出る。処刑命令を出した組織に損害を与えるため、道々で強盗をくりかえす父子。暴力と犯罪に満ち危険と隣りあわせの旅の中で、ポリーは徐々に生き延びる術を身に着けていく。迫る追っ手と警察をかわして、父子は生き残れるか? 人気TVシリーズのクリエイターが放つ鮮烈なデビュー作!
(「内容紹介」より)2017年
フリン・ベリー(Flynn Berry)
レイチェルが死んでから(Under the Harrow)
姉の家を訪れたノーラが最初に目にしたのは吊された番犬の死骸だった。そして血まみれで横たわる姉レイチェル。誰かが姉を殺したのだ。残酷な現実をまえに深い喪失感に苛まれたノーラは、犯人捜しに執着していく。彼女は十五年前にレイチェルが襲われたある事件との関連を疑い始め……。姉の死に囚われた妹の鬼気迫る思考と感情を、新人離れした文章力で表現してみせた傑作心理スリラー。エドガー賞最優秀新人賞受賞作。
(「内容紹介」より)2016年
ヴィエト・タン・ウェン(Viet Thanh Nguyen)
シンパサイザー(The Sympathizer)
「私はスパイです。冬眠中の諜報員であり、秘密工作員。二つの顔を持つ男――」捕らえられた北ベトナムのスパイは、独房で告白をつづる。息もつかせぬスパイ小説にして皮肉に満ちた文芸長篇。ピュリッツァー賞、エドガー賞最優秀新人賞など六冠に輝いた傑作!
(「内容紹介」より)2015年
トム・ボウマン(Tom Bouman)
ドライ・ボーンズ(Dry Bones in the Valley)
厳しい自然に囲まれた田舎町ワイルド・タイム。雪解けの季節のある日、弾痕があるうえ野生動物に荒らされた青年の死体が発見された。町で唯一の警察官ファレルは被害者の身元を洗うが、開拓時代から自分の身は自分で守ってきた住人たちは協力的ではなく、シェールガス利権や薬物の蔓延も捜査の行く手を阻む。やがて、法を信じない人々の暗い過去にたどりついたファレルは……
(「内容紹介」より)2014年
ジェイソン・マシューズ(Jason Matthews)
レッド・スパロー(Red Sparrow)
たぐい稀な美女ドミニカはバレリーナを志すが、足を骨折して夢を絶たれた。父が急死すると、彼女はSVR(ロシア対外情報庁)の高官である伯父ワーニャによって、その美貌を利用した企みに加担させられる。その後ドミニカはSVRに入り、標的を誘惑するハニートラップ要員となった。やがて彼女は、命を受けCIA局員のネイトに接近する――ロシア国内に潜み、彼に機密情報を流し続けるCIAのスパイを探り出すために! 元CIA局員の著者が予断を許さぬ展開で描く大型スパイ小説。
(「内容紹介」より)2013年
クリス・パヴォーネ(Chris Pavone)
ルクセンブルクの迷路(The Expats)
ワシントンDCに住むケイトは、夫が新しい事業を始めるルクセンブルクに息子たちとともに移住した。やがて彼女はマクレーン夫妻と知り合うが、夫妻にはどこか怪しげなところがあった。何か犯罪を企んでいるのか?それとも以前ある組織に属していたケイトの過去を探っているのか?あるいは彼女の夫を狙っているのか?疑惑の迷路の中で、彼女は想像を絶する事実を知ることに。意想外の展開が連続するサスペンス巨篇。
(「内容紹介」より)2012年
ローリー・ロイ(Lori Roy)
ベント・ロード(Bent Road)
1965年アメリカ。デトロイトで幸せな家庭生活を送っていたアーサーは治安の悪化に不安を覚え、家族と故郷に帰る。そこは20年前の姉の不審死以来、足が遠のいていた場所だった。
(「内容紹介」より)2011年
ブルース・ダシルヴァ(Bruce DeSilva)
記者魂(Rogue Island)
マリガンはしがない地方紙記者。生まれ育った町で起こる事件を、自分流を貫きながら追いつづけてきた。ある日、古い住宅ひしめく一画で連続放火事件が発生。子どもたちや、幼馴染の消防士も命を落とした。絶対に犯人を捕まえてやると意気込み、取材に奔走するマリガン。しかし、ただの放火魔の犯行とは思えぬ状況になってきた。この故郷で、いったい何が起きているのか?身の危険を感じつつもマリガンは執念の取材を続けるが……。エド・マクベインが見出した新鋭の話題作! アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞。
(「内容紹介」より)2010年
ステファニー・ピントフ(Stefanie Pintoff)
邪悪(In the Shadow of Gotham)
2009年
フランシー・リン(Francie Lin)
台北の夜(The Foreigner)
急死した母の遺灰を抱いて、エマーソン・チャンは生れて初めて台北の街に降り立った。母の遺言に従い、家出した後ここに来たまま音信不通だった弟のリトルPを探すためだ。アメリカ生まれの彼にとって、言葉もわからず、地理にも不案内な台北は、完全な異郷だった。しかも、ようやく探し当てた弟の背後には無気味な闇が……異様なムードと迫力で迫る力作サスペンス。アメリカ探偵作家クラブ賞を射止めた注目のデビュー作
(「内容紹介」より)2008年
タナ・フレンチ(Tana French)
悪意の森(In the Woods)
ダブリン郊外の森の中で少年と少女が姿を消してから20数年、同じ森の近くで少女の他殺死体が。刑事のロブとキャシーは、少女の家族が隠し事をしていると感じる。やがて少女の姉がロブに接近し…。
(「内容紹介」より)2007年
アレックス・ベレンスン(Alex Berenson)
フェイスフル・スパイ(The Faithful Spy)
アルカイダに潜入していた工作員ジョン・ウェルズは密命を帯びてアメリカに潜入帰国する。だが、CIAからダブルスパイ容疑で追われることに…。テロ阻止に孤軍奮闘する男の矜恃と孤独を描く。今年度MWA受賞作。
(「内容紹介」より)2006年
テリーザ・シュヴィーゲル(Theresa Schwegel)
オフィサー・ダウン(Officer Down)
2005年
ドン・リー(Don Lee)
出生地(Country of Origin)
2004年
レベッカ・パウェル(Rebecca Pawel)
青と赤の死(Death of a Nationalist)
スペイン市民戦争が終結し、ようやく平和を得たマドリードの裏町で、内戦に勝利した国民軍の治安警備隊員が殺害された。駆けつけたテハダ軍曹は、たまたま現場に居合わせた女性を容疑者として射殺する。だが、被害者がなぜ殺されたのかは謎として残り、彼は独自に事件の背景を探りはじめる。いっぽう、射殺された女性の恋人で、内戦に敗れた共和側の元兵士ゴンサロも事件を追っていた。恋人の復讐を成し遂げるために…戦争の爪痕の残る街に交錯するふたつの捜査線。その交点に浮かび上がる事件の真相とは?25歳の新鋭が放つ秀作サスペンス。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)2003年
ジョナサン・キング(Jonathon King)
真夜中の青い彼方(The Blue Edge of Midnight)
静かな夜の川で私が発見したのは、連続幼児誘拐殺人の新たな被害者だった。事件への関与を疑われた私が単身で調査を始めた矢先、またも子供が消えた。その子の命を救い、深い森に潜む悪鬼を狩るべく、私は捨て身の戦いを挑む―。自責の念を抱えて森に隠棲する元刑事の苦闘。端整な文体の底に熱い血の脈打つ正統ハードボイルド。
(「BOOK」データベースより)2002年
デイヴィッド・エリス(David Ellis)
覗く。(Line of Vision)
毎週木曜日の夜。外科医夫人レイチェルは、おれだけのために素人ストリップ・ショーを演じることになっている。しかし、いつものように庭に潜み、お楽しみを待つおれの眼前で、彼女が夫に暴行され始めた。レイチェルを救わなければ!おれは夢中で飛び出した。どんでん返しの連続、衝撃のMWA賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)2001年
デイヴィッド・リス(David Liss)
紙の迷宮(A Conspiracy of Paper)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
警察もなく、盗賊が跋扈していた1719年のロンドン。元ボクサーの調査員ウィーヴァーのもとに、バルフアという男が訪ねてきた。彼の父は破産した末に自殺したとされるが、殺された疑いが強いというのだ。しかも事故死したウィーヴァーの父も実は殺害され、二つの死には関連があるという。ウィーヴァーは、親友の外科医の力を借りて調査を始めるが…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞を受賞した話題の歴史ミステリ。
(「BOOK」データベースより)2000年
エリオット・パティスン(Eliot Pattison)
頭蓋骨のマントラ(The Skull Mantra)
中国経済部の主任監察官だった単道雲は、大物が絡んだ汚職事件を追及したことから北京を追われ、今はチベットの奥地、ラドゥン州の強制労働収容所で苛酷な日々を送っていた。ある日、作業現場で男の首なし死体が発見された。折悪しく州の検察官は不在、しかも司法部の監査が入る予定になっていた。困惑した州の軍最高責任者は単に事件の解決を命じるが…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞を受賞した話題の大作。
(「BOOK」データベースより)1999年
スティーヴ・ハミルトン(Steve Hamilton)
氷の闇を越えて(A Cold Day in Paradise)
わたしの心臓のすぐそばには、一発の銃弾が眠っている。わたしが警官だった時代にローズという男に撃たれたものだ。あれから14年が過ぎた今、私立探偵となったわたしのもとにローズの署名のある手紙が届く。手紙は、最近わたしの身辺で起きた連続殺人はローズ自身の犯行だと告げていた。彼は逮捕され、刑務所で服役中なのだが……アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞他を受賞した、『解錠師』の著者の、記念すべきデビュー作! 著者より日本の読者へのメッセージを収録。
(「BOOK」データベースより)1998年
ジョゼフ・キャノン(Joseph Kanon)
ロス・アラモス 運命の閃光(Los Alamos)
奇怪な死体、潜むスパイ―原爆開発を揺るがせる事件の幕がいま上がる。人類史上最大の秘密計画の全貌。
(「BOOK」データベースより)1997年
ジョン・モーガン・ウィルスン(John Morgan Wilson)
夜の片隅で(Simple Justice)
エイズ患者のルポでピューリッツァー賞を獲った新聞記者ジャスティスは、記事が捏造と発覚し職を追われた。失意の日々を送る彼のもとに元上司が現われ、資産家の息子が殺された事件を取材しろという。記者の火は消えてないんだろ、と。自らの再生をかけて調査に打ちこむジャスティスは、差別や偏見、家族の悲劇に彩られたハリウッドの闇に踏み込んでいく。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞の情感溢れるハードボイルドの傑作。
(「BOOK」データベースより)1996年
デイヴィッド・ハウスライト(David Housewright)
ツイン・シティに死す(Penance)
あなたの力をぜひとも貸していただきたいの―セント・ポールの私立探偵ホランド・テイラーは、美貌の州知事候補C.C.モンロー下院議員から驚くべき秘密を打ち明けられた。かつて遊び半分で撮影したポルノ・ビデオをネタに、元恋人が一万ドルを要求してきているという。知事選も終盤の今、このスキャンダルが暴露されれば彼女にとって致命的な打撃になる。テイラーはビデオを取り戻すべく元恋人のもとを訪ねるが、男はすでに何者かの手で射殺されていた。はたしてモンローを陥れようとする政敵の仕業なのか?事件の背後関係を探り始めたテイラーは、やがてモンローの身辺で不可解な死が相次いでいることを知る…。スポーツをこよなく愛し、コンピューターを自在に操る探偵テイラーが政界を覆う黒い霧に挑む。ハードボイルド新時代の到来を予感させる、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1995年
ジョージ・ドーズ・グリーン(George Dawes Green)
ケイヴマン(The Caveman's Valentine)
ニューヨークの公園内の洞窟で暮らしていることから、“ケイヴマン”と呼ばれるホームレスのロミュルス。彼はかねて、悪の首領がクライスラー・ビルを根城にしているとの妄想を抱いている。ある二月の朝、洞窟の前で美青年の死体が発見された。警察は凍死と断定するが、その事件に悪の首領が関わっていると感じたロミュルスは、再調査に乗り出す。期待の新鋭が斬新な人物造形と文体で描くアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1994年
ローリー・R・キング(Laurie R. King)
捜査官ケイト(A Grave Talent)
新任の女性捜査官ケイトを見て、ベテラン捜査官のアルは、不満げだった。だが事件は待ってはくれない。サンフランシスコ郊外のコミュニティで次々と発見された女児三人の殺害死体。二人はお互いを意職しながら、住民の聞き込みを始める。容疑者とした浮かびあがったのは、美しく才能豊かな女流画家。彼女には17年前、女児殺害で刑に服した過去があった…1994年度エドガー・アラン・ポー賞受賞の傑作ミステリー。
(「BOOK」データベースより)1993年
マイクル・コナリー(Michael Connelly)
ナイトホークス(The Black Echo)
ブラック・エコー。地下に張り巡るトンネルの暗闇の中、湿った空虚さの中にこだまする自分の息を兵士たちはこう呼んだ…。パイプの中で死体で発見された、かつての戦友メドーズ。未だヴェトナム戦争の悪夢に悩まされ、眠れぬ夜を過ごす刑事ボッシュにとっては、20年前の悪夢が蘇る。事故死の処理に割り切れなさを感じ捜査を強行したボッシュ。だが、意外にもFBIが介入。メドーズは、未解決の銀行強盗事件の有力容疑者だった。孤独でタフな刑事の孤立無援の捜査と、哀しく意外な真相をクールに描く長編ハードボイルド。
(「BOOK」データベースより)1992年
ピーター・ブローナー(Peter Blauner)
欲望の街(Slow Motion Riot)
麻薬汚染、犯罪、貧困、汚職―つねに複雑な問題をかかえる巨大都市ニューヨーク。そのスラム街で若い保護観察官スティーヴン・ボームが、あらたに担当することになったのが、欲望のままに殺人、強盗をくりかえす筋金入りのワル、ダリル・キングだった。法律の網をかいくぐって警察や保護観察官に対して不敵な態度でのぞむキングに、ボームは正義感から憎悪すら感じはじめていた―。アメリカ大都市の現在を生々しく描いて話題を呼ぶ、’91年度アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1991年
パトリシア・コーンウェル(Patricia Cornwell)
検屍官(Postmortem)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
襲われた女性たちは皆、残虐な姿で辱められ、締め殺されていた。バージニアの州都リッチモンドに荒れ狂った連続殺人に、全市が震え上がっていた。犯人検挙どころか、警察は振回されっ放しなのだ。最新の技術を駆使して捜査に加わっている美人検屍官ケイにも魔の手が―。MWA処女作大賞受賞の傑作長編。
(「BOOK」データベースより)1990年
スーザン・ウルフ(Susan Wolfe)
相棒は女刑事(The Last Billable Hour)
ハワードはカリフォルニアの弁護士事務所に勤める見習い弁護士。バレエ鑑賞と料理が趣味という気の優しい男だ。そんな彼の事務所で腕利きの弁護士が刺殺された。捜査にやって来たのは、料理が苦手でアウトドア派の女刑事サラ。ハワードは内部の協力者が必要だというサラの求めに、探偵役を引き受ける。かくて奇妙な二人組の謎解きゲームが始まった。おしどり探偵物に新境地をひらくアメリカ探偵作家クラブ賞新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1989年
デヴィッド・スタウト(David Stout)
カロライナの殺人者(Carolina Skeletons)
1944年、アメリカ南部。ある黒人の少年が、白人の少女を殺した罪で史上最年少の14歳で死刑になった。数十年後、少年の甥で元記者のウィロップは、叔父が本当に殺人を犯したのかどうか真相を探り始める。やがて彼が接触した人々が謎の死を遂げ、ウィロップに殺人の疑いが!史実に基づく衝撃のサスペンス。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1988年
デイドラ・S・ライケン(Deidre S. Laiken)
冷たい眼が見ている(Death Among Strangers)
無惨に顔を潰された身許不明の少女の死体が発見され、不安と疑惑の渦巻く田舎町に謎の男が現われた。バイクで風を受けてなびくセクシーな黒髪、冷たい緑の瞳―偶然男と知り合った少女殺害事件担当官の恋人エリザベスは、その危険な魅力にひかれていくが…戦慄と官能とが交錯する、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞の傑作サイコ・サスペンス。
(「BOOK」データベースより)1987年
ラリー・バインハート(Larry Beinhart)
ただでは乗れない(No One Rides for Free)
私の追っていた弁護士は、レストランの駐車場で撲殺されていた。800万ドルにも及ぶ横領が発覚し有罪となったが、証券取引委員会にすべてをぶちまけると宣言し、ある場所に隔離されていた男だ。こうなると、不利益を被った法律事務所からの依頼も水の泡だ。誰が何を目的として、彼を葬ったのか。私はいつのまにか事件に深入りし、気づいたときはのっぴきならない状況に追い込まれていた。ウォール・ストリートに巣くう巨大な悪にただ1人立ち向かう元ジャンキーの私立探偵の苦闘。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞の傑作ハードボイルド。
(「BOOK」データベースより)1986年
ジョナサン・ケラーマン(Jonathan Kellerman)
大きな枝が折れる時(When the Bough Breaks)
陽光と退廃が交錯する南カリフォルニア、ロスアンジェルス。激務からリタイアした33歳の小児専門精神医の「ぼく」、アレックスのもとに殺人事件の捜査協力が持ちこまれた。サンセット・ブルヴァードの高級アパートメントで精神科医と女が惨殺されたのだ。目撃者の少女は怯えて証言しようとしない。アレックスと刑事マイロが探りあてた、ある男の暗い過去…。ロス・マクドナルドの伝統をつぐ大型新人ケラーマンの86年MWA最優秀処女長編賞受賞作!!
(「BOOK」データベースより)1985年
リチャード・ローゼン(R. D. Rosen)
ストライク・スリーで殺される(Strike Three You're Dead)
30を過ぎた外野手ハーヴェイは突如レット・ソックスをおはらい箱になり、新設チーム、ジューエルズの支配下選手となった。その上、このうすのろチームの成績にさらにダメージを与えるかのような事件が持ち上がった。よりにもよって試合前のロッカー・ルームで、3000ドルの大金とともにリリーフ・エースの他殺体が見つかったのだ。事件に首を突っ込んでいくハーヴェイは、何者かに脅迫を受ける―今度はおまえの番だ!発表と同時に全米各紙誌が驚き絶賛した大型新人の本格スポーツ・ミステリ。アメリカ探偵作家クラブ最優秀処女長篇賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1984年
ウィル・ハリス(Will Harriss)
殺人詩篇(The Bay Psalm Book Murder)
ガレージで殺されていた図書館員の死体の側には、時価30万ドルといわれる稀覯本が・・・図書館秘蔵、門外不出のはずの書物が、なぜそんな場所に?被害者の親友で書誌学者のクリフは不審を抱き、素人探偵となって事件の核心へ踏みこむが、そこには意外な陰謀が・・・!アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞作
(「BOOK」データベースより)1983年
トマス・ペリー(Thomas Perry)
逃げる殺し屋(The Butcher's Boy)
1982年
スチュアート・ウッズ(Stuart Woods)
警察署長(Chiefs)
1920年冬、ジョージア州の田舎町デラノの郊外で若者の全裸死体が発見された。就任間もない初代警察署長ウィル・ヘンリー・リーは、秘密結社K・K・Kの犯行と見て捜査を開始する。だが、検視の結果判明したのは、死体が警察関係者の手によって尋問された形跡があるという事実だった。一体、犯人は何者なのか?調査の末、やがて意外な人物が浮かびあがるが、そのときウィル・ヘンリーを思わぬ事件が襲った!南部の小都市を舞台に、40数年に及ぶ殺人事件を多彩な登場人物を配して描く大河警察小説。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1981年
ケイ・ノルティ・スミス(K. Nolte Smith)
第三の眼(The Watcher)
大統領候補のブレーンも務める著名な社会科学者が謎の転落死を遂げた。直前に彼と口論していた女性記者のアーストリッドに殺人の容疑がかかるが、彼女は事故を主張するばかりか、逆に驚くべき告発をする。死んだ社会科学者は、悪魔的な第2の顔を持っていたというのだ。アーストリッドの無実を信じ、かつての恋人であるデイモン刑事は捜査を開始するが…。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞の緊迫のサスペンス。
(「BOOK」データベースより)1980年
リチャード・ノース・パタースン(Richard North Patterson)
ラスコの死角(The Lasko Tangent)
1979年
ウィリアム・L・デアンドリア(William L. DeAndrea)
視聴率の殺人(Killed in the Ratings)
前任の社長の隠された真実を知りたくないか?テレビ局のトラブルシューター、コブが受けた電話の主は死体となって見つかった。テレビ局のために彼は事件究明に乗り出したが・・・現代本格派の旗手がテレビ業界を舞台に描くシリーズ第一弾。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞
(「BOOK」データベースより)1978年
ロバート・ロス(Robert Ross)
(A French Finish)
1977年
ジェイムズ・パタースン(James Patterson)
ナッシュビルの殺し屋(The Thomas Berryman Number)
1976年
レックス・バーンズ(Rex Burns)
白の捜査線(The Alvarez Journal)
1975年
グレゴリー・マクドナルド(Gregory Mcdonald)
フレッチ 殺人方程式(Fletch)
1974年
ポール・アードマン(Paul Erdman)
十億ドルの賭け(The Billion Dollar Sure Thing)
1973年
R・H・シャイマー(R. H. Shimer)
密殺の氷海(Squaw Point)
1972年
A・H・Z・カー(A. H. Z. Carr)
妖術師の島(Finding Maubee)
1971年
ローレンス・サンダーズ(Lawrence Sanders)
盗聴(The Anderson Tapes)
犯罪のプロが案出したマンハッタンの高級マンション一軒の全室を一斉に襲う奇想天外で完璧な強奪計画!一匹狼とマフィアが組んだ、完全無欠な二十万ドルのプランは果たして成功するか?全篇盗聴テープで構成した特異な文章で描く迫真の犯罪小説。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1970年
ジョー・ゴアズ(Joe Gores)
野獣の血(A Time of Predators)
1969年
E・R・ジョンソン(E. Richard Johnson)
シルヴァー・ストリート(Tie: Silver Street)
1969年
ドロシイ・ユーナック(Dorothy Uhnak)
おとり(The Bait)
1968年
マイクル・コリンズ(Michael Collins (Dennis Lynds))
恐怖の掟(Act of Fear)
1967年
ロス・トーマス(Ross Thomas)
冷戦交換ゲーム(The Cold War Swap)
1966年
ジョン・ボール(John Ball)
夜の熱気の中で(In the Heat of the Night)
1965年
ハリイ・ケメルマン(Harry Kemelman)
金曜日ラビは寝坊した(Friday the Rabbi Slept Late)
新任の若いラビ、スモールの型破りな行動は教会の信者達の顰蹙を買っていた。そんな時、ラビの車のそばで若い女の死体が発見され、車内には彼女のハンドバッグが・・・苦境に立ちながら、ラビは驚くべき論理性に貫かれた推理を駆使して反撃を開始した!アメリカ探偵作家クラブ賞に輝く、シリーズ第一弾! ([ハヤカワ文庫解説目録]より)
(「BOOK」データベースより)1964年
コーネリアス・ハーシュバーグ(Cornelius Hirschberg)
殺しはフィレンツェ仕上げで(Florentine Finish)
1963年
ロバート・L・フィッシュ(Robert L. Fish)
亡命者(The Fugitive)
1962年
スーザン・ブランク(Suzanne Blanc)
緑の死(The Green Stone)
1961年
ジョン・ホルブルック・ヴァンス(John Holbrooke Vance)
檻の中の人間(The Man in the Cage)
1960年
ヘンリー・スレッサー(Henry Slesar)
グレイ・フラノの屍衣(The Grey Flannel Shroud)
1959年
リチャード・マーティン・スターン(Richard Martin Stern)
恐怖への明るい道(The Bright Road to Fear)
1958年
ウィリアム・ラウル・ウィークス(William Rawle Weeks)
(Knock and Wait a While)
1957年
ドナルド・M・ダグラス(Donald McNutt Douglass)
レベッカの誇り(Rebecca's Pride)
1956年
レイン・カウフマン(Lane Kauffman)
完全主義者(The Perfectionist)
1955年
ジーン・ポッツ(Jean Potts)
さらばいとしのローズ(Go Lovely Rose)
1954年
アイラ・レヴィン(Ira Levin)
死の接吻(A Kiss Before Dying)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。彼女をなんとかしなければならない。おれには野心があるのだ――冷酷非情のアプレゲール青年の練りあげた戦慄すべき完全犯罪。当時弱冠二十三歳の天才作家の手になる恐るべき傑作! アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞受賞作。
(「内容紹介」より)1953年
ウィリアム・キャンベル・ゴールト(William Campbell Gault)
(Don't Cry for Me)
1952年
メリー・マクマレン(Mary McMullen)
(Strangle Hold)
1951年
トマス・ウォルシュ(Thomas Walsh)
マンハッタンの悪夢(Nightmare in Manhattan)
1950年
アラン・グリーン(Alan Green)
くたばれ健康法!(ボディを見てから驚け!を改題)(What A Body)
全米に五千万人の信者をもつ健康法の教祖様が、鍵のかかった部屋のなかで死んでいた。背中を撃たれ、それからパジャマを着せられたらしい。この風変わりな密室殺人をキリキリ舞いしながら捜査するのは、頭はあまりよくないが、正直者で強情な警部殿――!?アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞に輝く、型破りなユーモア本格ミステリの名作。
(「内容紹介」より)1949年
ミルドレッド・B・デイヴィス(Mildred B. Davis)
(The Room Upstairs)
1948年
フレドリック・ブラウン(Fredric Brown)
シカゴ・ブルース(The Fabulous Clipjoint)
父親を殺された印刷見習工のエドは、伯父のアムの手をかりて、セックスと狂騒と哀愁の渦巻く街、シカゴを舞台に殺人犯を追った。人生の表裏を知りつくした伯父と、父親の死を契機に人生の辛酸をなめるエドとの交情。ミステリを書かせては当代随一の名手といわれる著者の、エド・ハンター・シリーズ第一作。MWA最優秀処女長編賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)1947年
ヘレン・ユースティス(Helen Eustis)
水平線の男(The Horizontal Man)
1946年
ジュリアス・ファスト(Julius Fast)
夜の監視(Watchful at Night)