アイザック・アシモフ「ミクロの決死圏」☆☆
画期的な技術を開発した要人が脳出血で倒れ、緊急手術を行う事が決まる。
しかし通常の手術では対応することが不可能なために、物体を縮小化する超空間投影法物質縮小装置が用いられることとなった。
医療チームは特殊な潜航艇に乗り込み、潜航艇ごと縮小化されて患者の体内に進入する。
潜航艇を異物として排除しようとする患者体内の抗体などからの攻撃を受けながら、医療チームは患部に向かうが、縮小化された状態を維持出来る時間はわずかに60分のみ。
その上、この画期的な手術を妨害しようと企む組織があった。
果たして医療チームは無事に任務を遂行できるのか・・・。
同名SF映画のノベライゼーションです。
管理人は映画を先に観ましたが、映画が単純なSFアドベンチャーだったのに対して、この小説は人間の体内の描写や人間模様、更に当時の東西冷戦を踏まえてのミステリィ要素も加えて、映画よりも奥行きのある作品だと思います。
それにしてもこの作品の執筆当時、アシモフは既にSF界の巨匠でした。
よくノベライゼーションなど書いたものです。原案が余程気に入ったのでしょうか。