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ジーン・ウルフ 「新しい太陽の書」の感想です。

ジーン・ウルフ「新しい太陽の書」☆☆

新しい太陽の書

太陽が衰え独裁者が支配する国。

反逆者を処刑する拷問者組合の徒弟セヴェリアンは、反逆者として捕らえられた貴婦人セクラに恋してしまい、拷問されるはずの彼女の自殺を見過ごしたため組合から追放される事となる。

師匠から名剣テルミヌス・エストを授けられたセヴェリアンは、スラックスで警士になることを決め町を出るのだが・・・。


衰えた太陽、冷えて寒冷化していく遠い未来の地球。

異星人がもたらした不思議な技術がありながら、それを活かしきれていない世界で、拷問者組合の職人だったセヴェリアンが幾多の危険に襲われながらも世界を放浪し、滅び行く世界の謎を解き明かして、新しい太陽を呼び起こすというSFファンタジィです。

独特の世界観で描かれた冒険SFはなかなかユニークな設定で興味深いのですが、ワクワクするエンターティメントというよりは、ゆったりとして思索的なSFという印象の作品です。

管理人はもう少し頭を使わずに済む単純な冒険物語の方が好きですが、巻を追うごとに興味が増していきます。

管理人が読んだ時は4部作(「拷問者の影」「調停者の鉤爪」「警士の剣」「独裁者の城塞」)だったと思いますが、続編「新しい太陽のウールス」が出ていて、5部作になっているみたいですね。