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歌野晶午 「葉桜の季節に君を想うということ」の感想です。

歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」☆☆☆

葉桜の季節に君を想うということ

2歳年下の行動的な妹綾乃と二人で暮らす成瀬将虎は、ガードマンやパソコン教室の先生などをしている元私立探偵の男。

同じフィットネスクラブに通う高校の後輩芹澤清が岡惚れしている聖心女子出身のお嬢様久高愛子から、轢き逃げ事件で亡くなったおじいさんが実は殺されたみたいだと告げられ、怪しい悪徳商法業者の蓬莱倶楽部を調べて欲しいと依頼される。

同じ頃、将虎は地下鉄に飛び込もうとしたところを助けた麻宮さくらという女性と、運命の出会いを果たす。


第57回(2004年)の日本推理作家協会長編部門賞を受賞し、2003年の「このミステリーがすごい」国内部門1位となったミステリィ小説の傑作です。

蓬莱倶楽部を調べる将虎、麻宮さくらと付き合う将虎、高校卒業後すぐに就職した興信所時代の将虎、将虎とその年上の友人安藤士郎との友情、蓬莱倶楽部の悪事に巻き込まれていく主婦古屋節子の物語などが交互に展開され、それぞれ興味深い展開をしていきます。

ラストの種明かしでそれぞれの物語が見事につながり、成る程!こういう事だったか・・・と思うような展開は流石に歌野晶午作品でした。

読者を騙すようなトリックを駆使した作品で、これはこれでアリの作品だと思います。

あまり感想を書いているとネタバレしそうなので、興味がある方は一度読んでみてください。

管理人は見事に騙されてしまいました。