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末次由紀 「ちはやふる」の感想です。

末次由紀「ちはやふる」☆☆☆

ちはやふる

競技かるたに打ち込む少年・少女たちの成長や友情などの青春群像を描いて第35回(2011年)講談社漫画賞を受賞したコミックです。

正月の一時期には話題になるけど、正直言って地味な印象の競技かるた。そのかるたに打ち込む若者たちを主人公にして、なかなか興味深い作品になっています。


物語は主人公の小学6年生の少女綾瀬千早が、福井から来た転校生でクラスに友達がいない綿谷新と親しくなり、自分の夢は美人の姉が日本一のモデルになる事だと話したところ、他人が日本一になることなんて夢とは言えないと、新に諭される場面から始まります。

そんな新の夢は、競技かるたで日本一になること。

日本一は世界一だと熱く語る新に千早は惹かれ、新に教わりながらかるたを始めます。

何をやっても一番になる事を期待される裕福な家庭の少年・真島太一を加えた3人で挑む小学生のかるた大会で友情を固めた3人。

しかし新は福井に帰り、太一は私立の名門中学に進学し、千早は一人地元の中学に進学しかるたを続けます。

そして3人が高校生になってからが本格的な物語の始まりとなります。

都立瑞沢高校に進学した千早は、名門中学から瑞沢高校に入学した太一と再会し、高校にかるた部を設立するため部員探しに奔走します。

そして集めた仲間たちと全国大会を目指した戦いが始まる。

競技かるたはけっして派手な世界ではないと思うのですけど、ものすごくメジャーな競技をしているかのように思える描写が見事で、ついつい読んでしまいます。

日本のマンガって奥が深いなぁと改めて思いました。

とても面白い作品です。