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ロバート・R・マキャモン「魔女は夜ささやく」の感想です。

ロバート・R・マキャモン「魔女は夜ささやく」☆☆☆

魔女は夜ささやく

開拓時代の17世紀末のアメリカ、まだイギリスの植民地だった頃の南部の田舎町ファウント・ロイヤルが舞台になります。

その出来たばかりの開拓地の町で魔女騒動が発生し、判事のウッドワードとその書記マシューが魔女を裁くためファウント・ロイヤルに向かう。

司祭と夫を鉤爪で惨殺した魔女だと告発を受けているレイチェルは、まだうら若き美貌の未亡人だった。

3人の証人が語るレイチェルの行状は確かに怪しく、証人たちが嘘をついているようには見えないが、その美貌故にレイチェルは町中の反感を買っていて、その為に魔女だと告発されたようにも見える。

判事のウッドワードはレイチェルを魔女だと決めつけているが、この事件の進展に漠然とした疑問を抱く書記のマシューは、持ち前の好奇心を発揮して町の中を調べ始める。

調べていくうちに徐々に明るみになっていく様々な疑惑。

果たしてこの町で何が起こったのか・・・。


マキャモンはホラー作家というイメージが強いですけど、この作品は良く出来た冒険ミステリィです。

アメリカ開拓時代の迷信がはびこる土地で、良識がある若き法律家マシューのたった一人の戦いが気持ちをワクワクさせてくれて、レイチェルに惹かれていくマシューの気持ちが素直で、ホントに楽しい小説です。