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楳図かずお「ママがこわい」の感想です。

楳図かずお「ママがこわい」☆☆☆

母が入院した病院に見舞いに行った小学生の少女・弓子は、母が話していた入院患者の「へび女」に会ってしまう。カエルを持っていないか尋ねる「へび女」から逃げた弓子だったが、「へび女」は弓子の母親を襲って入れ替わり、弓子の母親として彼女の家にやってきた。

母親が「へび女」だと気づいたのは弓子ただ一人で、誰もそのことに気がつかない。しかし「へび女」は自分の正体に弓子が気づいているのを知っている・・・。


母になりすました怪女「へび女」に追われる少女の恐怖を描いた世界一怖い少女漫画です。

「まだらの少女」「へび女」と続編がありますが、多分管理人は続編も読んだと思います。怖かったねぇ・・・。

このマンガは管理人が小学生の頃に週刊少女フレンドに連載されていたマンガで、少女雑誌に連載されているマンガですから本屋さんで立ち読みしましたが、ともかく怖かった。少年漫画でこんなに怖いマンガは読んだことがなかった。

楳図かずお先生は少女誌から少年誌や青年誌に発表の場を移して行きますけど、この「へび女」のシリーズより怖い作品は書いていないと思います。もちろん読んだ時の管理人の年齢とかも関係しているんでしょうけど・・・。

品が良くてキレイなママになりすましている「へび女」が、誰も居ないところで正体をあらわす場面の怖さ。主人公の少女弓子を見つめる目の不気味さ。弓子だけが母の正体を知っていて、その事に「へび女」も気がついている怖さ。「へび女」と二人っきりにさせられる怖さ。逃げる弓子を蛇のように追いかけてくる「へび女」の怖さ。ともかく怖かった。

暗い夜道に薄ぼんやりとした電灯が、電気が切れかかっているのかチカチカしている誰も居ない狭い通り。

管理人は都会育ちですけど、あの当時は都会でもそんな場所がありましたが、この漫画を読んだ後でそこを通り抜けるのが実に怖かった。

おそらく今読めばここまでの恐怖は感じないでしょうけど、小学生の少年にとっては本当に理屈抜きで怖いマンガでした。