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ジェイン・アン・クレンツ「誇り高き御曹子」の感想です。

ジェイン・アン・クレンツ「誇り高き御曹子」☆☆

誇り高き御曹子

農業研究基金で働く編集者プルーデンス・ケニヨン(プルー)は、同棲している研究員ケイス・マコードとの将来はないと悟って別れることを決め、ケイスにそれを告げて家を出ていった。

プルーが自分を愛している自信があったケイスは、プルーの宣言を駆け引きと決めつけ、それに負けて結婚を申し込むつもりはないと言いながらも、なんとかプルーを引き留めようとしたが、プルーの決心は固かった、と言うのもプルーはケイスとの子を身に宿し、妊娠を理由にした結婚はしたくなかったから・・・。

ケイスの家を出たプルーは姉の世話になり、一人で子供を産み育てる決意を固めていたが、そんなプルーの元にケイスが訪れプルーに結婚を申し込む。

プルーが家を出ていった後で如何にプルーが大切だったかを悟ったと話すケイスに、プルーもよりを戻して結婚することを承諾した。

夫婦となった二人は、とある出来事から仲違いしたケイスの両親にプルーを紹介するためケイスの実家に向かうのだが・・・。


何となくクレンツらしさが濃縮されたロマンス小説という気がします。

一本気で愛する男性を無条件に信じる女性と、過去に起きた出来事により屈折した感情を抱いている男とのロマンス。

誤解から捻れてしまう家族の関係。

そうした中で、主人公の優しさと思いが周囲の緊張をほぐしていくという物語に、少しだけミステリィの要素を加えています。

それほど長くないし、シンプルに楽しめる作品ですね。