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ジョン・グリシャム「ペリカン文書」の感想です。

ジョン・グリシャム「ペリカン文書」☆☆☆

ペリカン文書

ワシントンで発生した2人の最高裁判事の暗殺事件。

犯人も動機も不明で謎に包まれたこの事件を、ロースクールに通う美人女子学生ダービー・ショウが調べて、ある仮説を立ててレポートとして書き上げ、指導教授のキャラハンに提出した。

ダービーの恋人でもあったキャラハンは、ユニークな推論で構成されたそのレポートの内容に興味をいだき、友人のFBI法律顧問に見せる。

ダービーが書いたレポート「ペリカン文書」はFBI内部に広まり、レポートの存在が知られ始めた時、陰謀を企てた組織が動いて、キャラハンはクルマに爆弾を仕掛けられて死亡し、ダービーも命を狙われる事になる。


ジョン・グリシャム作品らしからぬ緊迫感にあふれたスピード感のあるサスペンスです。

国際テロリストが登場する大掛かりな謀略サスペンスですが、その描写に案外と迫力があるように思いました。

フォーサイスのようなドキュメント・タッチの作風とは違うので、リアリティはあまり感じませんけど、その分展開が早くて主人公の活躍がシンプルで読みやすく、深読みせずに楽しめる面白い小説です。