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ジェイン・オースティン「ノーサンガー・アビー」の感想です。

ジェイン・オースティン「ノーサンガー・アビー」☆☆

ノーサンガー・アビー

まずまずの生活をしている牧師の娘で17歳になるキャサリン・モーランドは、近在で一番の資産家アレン氏のお供で保養地のバースに出かけた。

世間知らずのキャサリンがバースで出会う様々な人々、そして彼女が恋する青年ヘンリー・ティルニー。

この作品はキャサリンがバースで知り合いになったティルニー家の人々に誘われ、その住居「ノーザンガー・アベイ」で過ごすうちに、一人の女性として成長していく姿を描いた作品です。

諧謔に満ちていますけど、筋立てが一本調子で進むところなど他のオースティン作品と少し違うような気がします。

オースティンの死後に出版された作品ということで推敲が足りなかったのか、登場人物にも何となく厚みを感じませんが、その分主人公が明るく前向きで現代的な印象を受けます。

オースティン作品にしては深みが足りませんが、古風なラブコメディとして楽しめる作品です。