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ダン・シモンズ「カーリーの歌」の感想です。

ダン・シモンズ「カーリーの歌」☆

カーリーの歌

死んだと思われていたインドの大詩人ダースが新作を書いていたという情報をつかんだアメリカの詩人兼編集者ロバート・ルーザックは、妻子を連れてインドのカルカッタに向かった。

しかしカルカッタでロバートは思いもよらぬトラブルに巻き込まれていく。


インド・カルカッタのカーリー神を信奉する邪教の教団と対峙するノンフィクション作家の恐怖と混乱を描いた1986年の世界幻想文学大賞受賞作です。

ハイペリオン」を書いたダン・シモンズのデビュー作になりますけど、正直言って良く分からない混沌とした雰囲気を感じる作品でした。

あまり一般受けしないホラー・ファンタジィだと思います。

作品の中で描かれるのは貧困と死と暴力と破壊への願望と、それと相反する希望。

何か熱気でモワっとしたような暗い雰囲気の作品ですけど、不思議と後味はさほど悪くないように感じました。