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ディーン・R. クーンツ「アイスバウンド」の感想です。

ディーン・クーンツ「アイスバウンド」☆☆☆

アイスバウンド

水不足の解消策として考案された一大プロジェクトが、北極の氷山を爆破してその塊をアメリカまで運んで利用するというものだった。

しかしこのプロジェクトに従事していた科学者達が、今まさに爆弾を仕掛けたその直後に大地震が発生する。

その影響で巨大な氷山は漂流を始め、その氷山の上に科学者達が時限装置が起動した爆弾と共に取り残された。

大嵐が吹き荒れる極寒の中で、救助の手も及ばない。

果たして彼らを救うことは出来るのか?というパニック小説です。


クーンツらしからぬ設定なので、どうかな?と思いながら読みましたが、ところがどうして、読み始めると娯楽小説の職人だけあって、途中で止める訳にはいかなくなりました。

異世界からの怪物も、謎の秘密組織も、怖ろしい超常現象も、サイコパスの殺人鬼も登場しませんが、サスペンスの盛り上げ方が見事で流石だと思わせてくれます。

徐々にサスペンスを盛り上げていく手法に上手く乗せられて、とても面白かったです。