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ディーン・クーンツ「生存者」の感想です。

ディーン・クーンツ「生存者」☆☆

生存者

飛行機事故により妻と二人の娘を失った元新聞記者ジョー・カーペンターは、生きる張り合いをなくして、まるで死人のような暮らしをしていた。

そんなある日、ジョーの前に小柄な黒人女性ローズが現れ、「あなたの奥さんも娘さんも生きている」と語りかけてくる。

何を馬鹿なと思ったものの、隠れてジョーを監視していた男たちの存在に気づき、その男たちがローズを襲うところを目撃してから、ジョー・カーペンターの世界は大きく変化していく。


クーンツ得意の展開を見せるサスペンスSFです。

彼の作品によくある正体不明の組織が出てきたりしますが、後半は宗教じみた展開を示します。

クーンツの短編集「ストレンジ・ハイウェイズ」に収録されている傑作「黎明」のような雰囲気が微妙に感じられます。

ほんの少しだけ感動的で、展開もユニークではありますが、クーンツ作品の中では中の下といったところでしょうか。