面白い本を探す

コニー・ウィリス「リメイク」の感想です。

コニー・ウィリス「リメイク」☆

リメイク

デジタル技術が発達して実写での映画など全く作らなくなったハリウッドでは、新作映画は作らず、過去のヒット作にデジタル化した俳優を合成してリメイク作品ばかりを作っている。

リメイク映画のデジタル化作業をする大学生トムは、映画会社のパーティーでフレッド・アステアが大好きでミュージカルに生身で出演する事を夢見ているアリスと出会う。

美しいアリスに恋しながらも、アリスの夢にシニカルな姿勢でいたトムだったが、ある日映像の中で出演者と一緒に踊るアリスの姿を見つける。


思いっきり映画オタクっぽい感じの物語で映画好きはたまらないかもというような描写にも係わらず、不思議とこの作品を読んで映画を見たいと思いませんでした。

管理人が映画通ではないという事もあるのでしょうけど、この作品の主題が映画そのものよりも人生をどう生きるのかという点にあるからでしょうか。

映画への単純な憧れというのとは少し違う雰囲気があります。

良い小説だとは思いますが、管理人はもう少しハラハラするような作品の方が好きです。