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司馬遼太郎賞を受賞した作品の一覧です。

司馬遼太郎賞受賞作

司馬遼太郎賞は国民的な歴史・時代小説作家・司馬遼太郎の活動を記念して、司馬遼太郎記念財団が主催する文学賞です。
文芸、学芸、ジャーナリズムなどの広い分野の中から、「創造性にあふれ、さらなる活躍を予感させる」作品を対象にして授与されます。
1997年の第1回から2004年の第8回までは著者に対して授与されていましたが、第9回からは著作に対して授与するように変更されました。
以下は第9回以降の受賞作の一覧です。

  • 第27回
    (2023年)

    岡典子

    沈黙の勇者たち: ユダヤ人を救ったドイツ市民の戦い

      ナチスが1943年6月に「ユダヤ人一掃」を宣言した時点で、ドイツ国内に取り残されたユダヤ人はおよそ1万人。収容所送りを逃れて潜伏した彼らのうち、約半数の5000人が生きて終戦を迎えられたのはなぜか。反ナチ抵抗組織だけでなく、娼婦や農場主といった無名のドイツ市民による救援活動の驚くべき実態を描き出す。
      (「内容紹介」より)

    • 第26回
      (2022年)

      平山周吉

      満洲国グランドホテル

        「二キ三スケ」(東条英機、星野直樹、松岡洋右、岸信介、鮎川義介)だけで満州は語れない。「一ヒコ一サク」(甘粕正彦、河本大作)が隠然たる影響力を行使する、再チャレンジ、前歴ロンダリングも許される自由の天地。「五族協和」の理想を信じた人たちの生と死。既存の満州国のイメージをくつがえす、満州へ渡った日本人の奇妙にして、真剣なる「昭和史」物語。
        (「内容紹介」より)

      • 第25回
        (2021年)

        石川禎浩

        中国共産党、その百年

          創立百周年を迎える中国共産党。いかにして超巨大政権党となったのか、この組織の中核的属性はどのように形作られたのか、多角的に浮き彫りにした最良の通史!
          (「BOOK」データベースより)

        • 第24回
          (2020年)

          佐藤賢一

          ナポレオン

            1769年8月15日、コルシカ島の小貴族・ボナパルト家の次男として生まれたナポレオン。地元のガキ大将だった彼は、パリの陸軍士官学校を出て、コルシカの英雄・パオリの親衛隊となる。時はフランス革命真っただ中、コルシカにも革命をと勇み立つナポレオンだったが、過ぎた才知と熱意ゆえ、島を追われる羽目に。故郷を追われたナポレオンは、フランス共和国軍の砲兵指揮官として頭角を現し、革命の実力者・ロベスピエール兄弟や派遣委員バラスと知り合う。トゥーロンの戦闘でイギリス軍、スペイン軍に大勝利を収め名をあげるが、情勢は急転。クー・デタでロベスピエール兄弟が処刑され、ナポレオン自身も投獄の憂き目に……。だが、男はそこで終わらなかった。パリが、革命が、彼を求め、ふたたび表舞台へ――。
            (「内容紹介」より)

          • 第23回
            (2019年)

            林新、堀川惠子

            狼の義 新 犬養木堂伝

              日本に芽吹いた政党政治を守らんと、強権的な藩閥政治に抗し、腐敗した利権政治を指弾、増大する軍部と対峙し続け、5・15事件で凶弾に斃れた男・犬養木堂。文字通り立憲政治に命を賭けた男を失い、政党政治は滅び、この国は焦土と果てた…。真の保守とは、リベラルとは!?戦前は「犬養の懐刀」、戦後は「吉田茂の指南役」として知られた古島一雄をもう一人の主人公とし、政界の荒野を駆け抜けた孤狼の生涯を圧倒的な筆力で描く。驚愕の事実に基づく新評伝!
              (「BOOK」データベースより)

            • 第22回
              (2018年)

              朝井まかて

              悪玉伝

                大坂の炭問屋・木津屋の主の吉兵衛は、稼業は番頭らに任せ、自らは放蕩の限りを尽くしてきた。そこへ実の兄・久佐衛門の訃報が伝えられる。実家である薪問屋・辰巳屋へ赴き、兄の葬儀の手筈を整える吉兵衛だったが、辰巳屋の大番頭・与兵衛や甥の乙之助に手を引くように迫られると、事態は辰巳屋の相続争いに発展する。上方で起こった相続争いの噂はやがて江戸に届き、将軍・徳川吉宗や寺社奉行・大岡越前守忠相の耳に入る一大事に。将軍までも巻き込んだ江戸時代最大の疑獄事件の結末は――。
                (「BOOK」データベースより)

              • 第21回
                (2017年)

                奥山俊宏

                秘密解除 ロッキード事件

                  田中角栄逮捕はアメリカの虎の尾を踏んだためか?三木武夫首相は、事件にどのように対応したのか?CIAと児玉誉士夫の関係。チャーチ小委員会はどこまで真相に近づいたのか?…アメリカで発掘した文書をもとに、新たな視点からロッキード事件を見直す。
                  (「BOOK」データベースより)

                • 第20回
                  (2016年)

                  葉室麟

                  鬼神の如く: 黒田叛臣伝

                    「わが主君に謀反の疑いあり」。筑前黒田藩家老・栗山大膳は、自藩が幕府の大名家取り潰しの標的となったことを悟りながら、あえて主君の黒田忠之を幕府に訴え出た。九州の覇権を求める細川家、海外出兵を目指す将軍家光、そして忠之―。様々な思惑のもと、藩主に疎まれながらも鬼となり幕府と戦う大膳を狙い刺客が押し寄せる。本当の忠義とは何かを描く著者会心の歴史小説。司馬遼太郎賞受賞。
                    (「BOOK」データベースより)

                  • 第19回
                    (2015年)

                    飯嶋和一

                    狗賓童子の島

                      太古から島の奥深く「聖域」を抱いてきた流刑の地に、幕末、島民を脅かす「病毒」が次々に入り込んできた。追いつめられた島民たちは、危険な道へ一気に足を踏み入れた―。
                      (「BOOK」データベースより)

                    • 第18回
                      (2014年)

                      伊集院静

                      ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石

                        伊予・松山から上京した正岡常規(子規)は旧藩主久松家の給費生として東京大学予備門に進学すると、アメリカから伝わった「べーすぼーる」に熱中する。同時に文芸に専念するべく「七草集」の執筆に取り組んでいる頃、同級生で秀才の誉れ高い夏目金之助と落語で意気投合するが、間もなく血を吐いてしまう。
                        (「BOOK」データベースより)

                      • 第17回
                        (2013年)

                        沢木耕太郎

                        キャパの十字架

                          史上もっとも高名な報道写真「崩れ落ちる兵士」。その背景には驚くべきドラマがあった。「キャパ」はいかに「キャパ」になったのか。写真機というものが発明されて以来、最も有名な写真――戦場カメラマン、ロバート・キャパが1936年、スペイン戦争の際に撮影した「崩れ落ちる兵士」。銃撃を受けて倒れるところを捉えたとされるこの写真はしかし、そのあまりにも見事な迫真性が故に、長く真贋論争が闘われてきた。学生時代より半自伝『ちょっとピンぼけ』を愛読し、キャパにシンパシーを抱き続ける著者は、その真実を求めてスペイン南部の〈現場〉を特定し、さらに粘り強い取材を繰り返す。その結果、導き出された驚くべき結論とは。長らく封印されていた「真実」がついに明らかになる。第17回司馬遼太郎賞受賞作。
                          (「BOOK」データベースより)

                        • 第16回
                          (2012年)

                          片山杜秀

                          未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命

                            天皇陛下万歳!大正から昭和の敗戦へ―時代が下れば下るほど、近代化が進展すればするほど、日本人はなぜ神がかっていったのか。皇道派vs.統制派、世界最終戦論、総力戦体制、そして一億玉砕…。第一次世界大戦に衝撃を受けた軍人たちの戦争哲学を読み解き、近代日本のアイロニカルな運命を一気に描き出す。
                            (「BOOK」データベースより)

                          • 第16回
                            (2012年)

                            赤坂真理

                            東京プリズン

                              日本の学校になじめずアメリカの高校に留学したマリ。だが今度は文化の違いに悩まされ、落ちこぼれる。そんなマリに、進級をかけたディベートが課される。それは日本人を代表して「天皇の戦争責任」について弁明するというものだった。16歳の少女がたった一人で挑んだ現代の「東京裁判」を描き、今なお続く日本の「戦後」に迫る、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞受賞作!
                              (「BOOK」データベースより)

                            • 第15回
                              (2011年)

                              伊藤之雄

                              昭和天皇伝

                                生気に満ちた皇太子時代、即位直後の迷いと苦悩。戦争へと向かう軍部を止めようとする懸命の努力、円熟の境地による戦争終結の決断、強い道義的責任の自覚を持って日本再建に尽力する戦後。母・貞明皇太后、妻・良子皇后、子・今上天皇と美智子妃などとの生々しい家庭生活にまで筆を費やした、司馬遼太郎賞受賞の傑作評伝!
                                (「BOOK」データベースより)

                              • 第15回
                                (2011年)

                                辻原登

                                韃靼の馬

                                  正徳元年(1711)、徳川幕府は29年ぶりに朝鮮通信使を迎える運びとなった。対馬藩士、阿比留克人は通信使の警固を務める傍ら、ある極秘任務を請け負う。監察御史の柳成一、旅芸人のリョンハンらを含む通信使一行は、対馬上陸から大坂、名古屋を経て江戸へ。道中、柳は克人の行動を不審に思い監視を始めるが…。世界を股にかけて活躍した男たちを描く歴史巨編。第15回司馬遼太郎賞受賞作。
                                  (「BOOK」データベースより)

                                • 第14回
                                  (2010年)

                                  楊海英

                                  墓標なき草原 - 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録

                                    他に先がけて文革の火蓋が切られた内モンゴルでは、かつて日本時代に教育を受けた者たちが「内モンゴル人民革命党」一派として粛清され、階級闘争論によって漢族による草原の開墾とモンゴル族の迫害が正当化され、略奪と殺害がエスカレートしていく。悲劇の実態を、体験者の証言を軸に克明にたどる。第14回司馬遼太郎賞受賞作、待望の文庫化。
                                    (「内容紹介」より)

                                  • 第13回
                                    (2009年)

                                    宮本輝

                                    骸骨ビルの庭

                                      大阪・十三に戦前からある通称「骸骨ビル」。戦後の混乱期に住み着いて、オーナーの阿部轍正と茂木泰造に育てられた孤児たちを立ち退かせるために三人目の担当者として送り出まれた八木沢省三郎は、一筋縄ではいかなそうに見える彼らの話に耳を傾けるうちに、困難だったであろう日々を思い描くようになる。
                                      (「BOOK」データベースより)

                                    • 第12回
                                      (2009年)

                                      原武史

                                      昭和天皇

                                        新嘗祭、神武天皇祭など頻繁に行われる宮中祭祀に熱心に出席、「神」への祈りを重ねた昭和天皇。従来ほとんど直視されなかった聖域での儀礼とその意味に、各種史料によって光を当て、皇族間の確執をも視野に入れつつ、その生涯を描き直す。激動の戦前・戦中から戦後の最晩年まで、天皇は一体なぜ、また何を拝み続けたのか―。
                                        (「BOOK」データベースより)

                                      • 第11回
                                        (2008年)

                                        山室信一

                                        憲法9条の思想水脈

                                          戦後日本を60年支えてきた日本国憲法。その改正手続きを定めた国民投票法案が2007年5月、国会で成立した。争点は9条である。人類の歴史のなかで、絶え間なく繰り返されてきた戦争。じつは、それゆえに平和を求める切実な声が途絶えることはなかった。日本でも幕末以降、軍備撤廃を論じ、戦争廃止を訴える思想が現れ、それらが第一次世界大戦後の「すべての戦争の違法化へ」という世界の動きと合流していった。憲法9条は、戦後、突然生まれたものではない。世紀を越え、国境を越え、脈々と流れてきた平和運動や非戦思想の到達点にあり、平和を個人の生存権として主張する画期的な条文なのだ。日本はいま「国益」「同盟強化」の名のもと、戦争を前提とした軍事力均衡(バランス・オブ・パワー)政策が国民を守らなかった19世紀に戻ろうとしているのか。
                                          (「BOOK」データベースより)

                                        • 第10回
                                          (2007年)

                                          長谷川毅

                                          暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏

                                            太平洋戦争をどうやって終わらせるのか?ポツダム会談は、スターリンとトルーマンの熾烈な戦いのはじまりだった。それぞれの黒い「時刻表」をめぐって野望と思惑と駆引きが交錯するようすを、国際的文脈から完璧に描き出す。読売・吉野作造賞、司馬遼太郎賞受賞作の単行本に新情報を追加した決定版。
                                            (「BOOK」データベースより)

                                          • 第10回
                                            (2007年)

                                            浅田次郎

                                            お腹召しませ

                                              婿養子が公金を持ち出し失踪。不祥事の責任を取りお家を守るため、妻子や部下に「お腹召しませ」とせっつかれる高津又兵衛が、最後に下した決断とは……。武士の本義が薄れた幕末期。あふれ出す男の悩みを、侍たちはどう乗り越えたのか。表題作ほか全六篇。
                                              (「内容紹介」より)

                                            • 第9回
                                              (2006年)

                                              北方謙三

                                              水滸伝

                                                十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた―。世直しへの強い志を胸に、漢たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。第九回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作、待望の文庫版刊行開始。
                                                (「BOOK」データベースより)