電撃小説大賞受賞作
電撃小説大賞は1994年に電撃ゲーム小説大賞として創設された公募の新人文学賞です。
第1回から第10回までは電撃ゲーム小説大賞という名称でしたが、第11回から電撃小説大賞と名称を変更しました。
主催は出版・映像・WEB事業などを運営するKADOKAWAの社内カンパニーであるアスキー・メディアワークスで、主にライトノベルを対象とし、受賞作品は電撃文庫やメディアワークス文庫などから出版されます。
大賞・金賞・銀賞などいくつかの賞があり、大賞以外にも出版された作品は多くありますが、以下は大賞の受賞作です。
第30回(2023年)
fudaraku : 竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る
明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。
(「内容紹介」より)
第30回(2023年)
夢見夕利 : 魔女に首輪は付けられない
( 受賞時 / 夢見大蛇之介 )
貴族階級が独占していた魔術が大衆化するとともに、犯罪率が急増。対策として皇国には魔術犯罪捜査局が設立された。捜査官であるローグは上司ヴェラドンナの策略により〈第六分署〉へと転属。そこは、かつて皇国に災いをもたらした魔女と共に魔術事件を捜査する曰くつきの部署だった。厄災をもたらすまでの力を有するが故に囚われ、〈首輪〉によって魔力を制限された魔女たち。だが、〈人形鬼〉ミゼリアをはじめ、魔女たちはお構いなしにローグを振り回し――!?
(「内容紹介」より)
第29回(2022年)
榛名丼 : レプリカだって、恋をする。
( 受賞時 / ドッペルゲンガーは恋をする )
具合が悪い日、面倒な日直の仕事がある日、定期テストの日……。彼女が学校に行くのが億劫な日に、私は呼び出される。愛川素直という少女の分身体、便利な身代わり、それが私。姿形は全く同じでも、性格はちょっと違うんだけど。自由に出歩くことはできない、明日の予定だって立てられない、オリジナルのために働くのが使命のレプリカ。だったはずなのに、恋をしてしまったんだ。好きになった彼に私のことを見分けてもらうために、髪型をハーフアップにした。学校をサボって、内緒で二人きりの遠足をした。そして、明日も、明後日も、その先も会う約束をした。名前も、体も、ぜんぶ借り物で、空っぽだったはずの私だけど――この恋心は、私だけのもの。海沿いの街で巻き起こる、とっても純粋で、ちょっぴり不思議な“はじめて”の青春ラブストーリー。
(「内容紹介」より)
第28回(2021年)
白金透 : 姫騎士様のヒモ
灰と混沌の迷宮都市。数多のモンスターと財宝を孕むダンジョンの鮮烈な灯り。その影には、必ず害虫が潜む。そんな掃き溜めに咲く汚れなき深紅の花が姫騎士アルウィン。王国再興を志し秘宝を求めるダンジョン攻略の最先鋒――そして彼女に集る元冒険者・マシューは、数いる害虫の一人だ。仕事もせず喧嘩も弱い腰抜け、もらった小遣いを酒と博打で浪費するクズ、そう人は罵る――しかし、彼の本当の姿を知る者は少ない。「お前は俺の飼い主(おひめさま)の害になる。だから殺す。彼女には内緒だぜ。これでも俺は無能でかわいい床上手の『ヒモ』ってことでやらせてもらってるんだ」選考会騒然、衝撃の異世界ノワール!
(「内容紹介」より)
第27回(2020年)
菊石まれほ : ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒
( 受賞時 / ユア・フォルマ 電子犯罪捜査局 )
脳の縫い糸――通称〈ユア・フォルマ〉ウイルス性脳炎の流行から人々を救った医療技術は、日常に不可欠な情報端末へと進化をとげた。縫い糸は全てを記録する。見たもの、聴いたこと、そして感情までも。そんな記録にダイブし、重大事件解決の糸口を探るのが、電索官・エチカの仕事だ。電索能力が釣り合わない同僚の脳を焼き切っては、病院送りにしてばかりのエチカにあてがわれた新しい相棒ハロルドは、ヒト型ロボット〈アミクス〉だった。過去のトラウマからアミクスを嫌うエチカと、構わず距離を詰めるハロルド。稀代の凸凹バディが、世界を襲う電子犯罪に挑む!第27回電撃大賞《大賞》受賞のバディクライムドラマ、堂々開幕!!
(「内容紹介」より)
第26回(2019年)
二月公 : 声優ラジオのウラオモテ
「夕陽と~」「やすみの! せーのっ!」 「「コーコーセーラジオ~!」」偶然にも同じ高校に通う仲良し声優コンビが教室の空気をそのままお届けしちゃう、ほんわかラジオ番組がスタート!でもパーソナリティふたりの素顔は、アイドル声優とは真逆も真逆、相性最悪なギャル×根暗地味子で!?「……何その眩しさ。本当びっくりするぐらい普段とキャラ違うな『夕暮夕陽』、いつもの根暗はどうしたよ?」「……あなたこそ、その頭わるそうな見た目で『歌種やすみ』の可愛い声を出すのはやめてほしいわ」オモテは仲良し、ウラでは修羅場、収録が終われば罵倒の嵐!こんなやつとコンビなんて絶対無理、でもオンエアは待ってくれない…!プロ根性で世界をダマせ! バレたら終わりの青春声優エンタテインメント、NOW ON AIR!!
(「内容紹介」より)
第24回(2017年)
こがらし輪音 : この空の上で、いつまでも君を待っている
( 受賞時 / 凩輪音 : ガラクタの王 )
“将来の夢”なんてバカらしい。現実を生きる高校生の美鈴は、ある夏の日、叶うはずのない夢を追い続ける少年と出会う。東屋智弘。自分とは正反対に、夢へ向かって一心不乱な彼に、呆れながらも惹かれていく美鈴。しかし、生き急ぐような彼の懸命さの裏には、ある秘密があって――。「死んででも見たい何かって、あるんじゃないかと思うんだ」少年が守り抜いた約束と、奇跡の結末に触れたとき、再びページをめくりたくなる。夏の日を鮮やかに駆け抜けた、一つの命の物語。
(「内容紹介」より)
第24回(2017年)
うーぱー : タタの魔法使い
2015年7月22日12時20分。弘橋高校1年A組の教室に異世界の魔法使いを名乗る謎の女性、タタが突如出現した。後に童話になぞらえ「ハメルンの笛吹事件」と呼ばれるようになった公立高校消失事件の発端である。「私は、この学校にいる全ての人の願いを叶えることにしました」タタの宣言により、中学校の卒業文集に書かれた全校生徒および教職員の「将来の夢」が全て実現。そして、あらゆる夢が叶った世界が現れる。だがそれは、ある生徒の『異世界を旅したい』という願いが実現したことによる異郷の地だった――。現実から隔絶された世界での彼らの武器は、かつての夢。日本へ帰還するため、全校生徒による過酷な異世界サバイバルの幕が上がる。
(「内容紹介」より)
第23回(2016年)
佐野徹夜 : 君は月夜に光り輝く
大切な人の死から、どこかなげやりに生きてる僕。高校生になった僕のクラスには、「発光病」で入院したままの少女がいた。月の光を浴びると体が淡く光ることからそう呼ばれ、死期が近づくとその光は強くなるらしい。彼女の名前は、渡良瀬まみず。余命わずかな彼女に、死ぬまでにしたいことがあると知り…「それ、僕に手伝わせてくれないかな?」「本当に?」この約束から、止まっていた僕の時間がふたたび動きはじめた――。
(「内容紹介」より)
第23回(2016年)
安里アサト : 86―エイティシックス―
( 受賞時 / 麻里アサト )
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器“レギオン”による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。そう―表向きは。本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。“存在しない“第86区””。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜“有人の無人機”として戦い続けていた―。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遙か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官”となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる―!第23回電撃小説大賞“大賞”の栄冠に輝いた傑作、堂々発進!
(「BOOK」データベースより)
第22回(2015年)
角埜杞真 : トーキョー下町ゴールドクラッシュ!
賠償金100億円―。伝説の女トレーダー・橘立花は罠に嵌められた。身に覚えのない罪を着せられ、証券会社を解雇されたのだ。億単位の金を稼ぐ華々しい活躍から一転。無職となった立花は、下町・人形町の商点街に偶然辿り着く。そこで出会ったのは、顔だけが取り柄のダメフリーターや、頑固な洋食店店主など、お金はなくても人情溢れる江戸っ子たち。彼らの助けを得て、解雇の裏にある巨悪な陰謀に気づいた立花。悪人どもを叩っ斬る、復讐劇が幕を開ける!!!第22回電撃小説大賞・大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第22回(2015年)
松村涼哉 : ただ、それだけでよかったんです
ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です』という遺書を残して―。自殺の背景には、菅原拓によるKたち四人への壮絶なイジメがあったという。だが、菅原拓はスクールカースト最下位の地味な生徒で、Kは人気者の天才少年。また、イジメの目撃者が誰一人いないことなど、多くの謎が残された。なぜ、Kは自殺しなければならなかったのか。「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語を―」悪魔と呼ばれた少年・菅原拓が語り始めるとき、誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる。第22回電撃小説大賞受賞
(「BOOK」データベースより)
第21回(2014年)
新田周右 : φの方石 ―白幽堂魔石奇譚―
方石―それは様々な服飾品に変じることのできる立方体。この技術のメッカである神与島で、アトリエ・白幽堂を営む白堂瑛介は17歳の若き方石職人。東京からやってきた下宿人の少女・黒須宵呼とともに暮らしている。瑛介は方石修繕の傍ら人々を惑わす石、魔石の蒐集をし、その身請け人となっていた。そんなある日舞い込んだ方石窃盗事件の調査依頼。そこには宵呼を巻き込んだ驚くべき真実が隠されていた―。第21回電撃小説大賞“大賞”受賞作。異才の方石職人が綴る、現代幻想奇譚。
(「BOOK」データベースより)
第21回(2014年)
鳩見すた : ひとつ海のパラスアテナ
透き通る蒼い海と、紺碧の空。世界の全てを二つの青が覆う時代、「アフター」。セイラー服を着た14歳の少女アキは、両親の形見・愛船パラス号で大海を渡り荷物を届ける『メッセンジャー』として暮らしていた。ある日、オウムガエルのキーちゃん船長を携えたアキは、航行中に恐るべき『白い嵐』に遭遇、船を失って浮島に取り残されてしまう。そこは、見渡す限り青い海が広がる孤立無援の島だった…。アキとキーちゃん船長の、『生きるための戦い』が始まる。第21回電撃小説大賞大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第20回(2013年)
木崎ちあき : 博多豚骨ラーメンズ
人口3%が殺し屋の街・博多で紡がれる、市長お抱えの殺し屋、崖っぷち新人社員、博多を愛する私立探偵、天才ハッカーの情報屋、美しすぎる復讐屋、組織に囚われた殺し屋たちの物語――。
(「内容紹介」より)
第20回(2013年)
虎走かける : ゼロから始める魔法の書
教会歴526年―。世界には魔女がいて『魔術』が存在していた。そして、世界はまだ『魔法』を知らなかった。そんな時代、人々に“獣堕ち”と蔑まれる半人半獣の傭兵がいた。日々、人間になることを夢見る彼だったが、その数奇な運命を一人の魔女が一変させる。「―戻りたいのか?人間に。ならば傭兵、我輩の護衛になってくれ」ゼロと名乗る魔女は、使い方しだいでは世界を滅ぼしかねない魔法書“ゼロの書”を何者かに盗まれ、それを探す旅の途中だという。傭兵は、人間の姿にしてもらうことを条件に、大ッ嫌いな魔女の護衛を引き受けるのだが、禁断の魔法書をめぐって人々の思惑が絡み合い…。第20回電撃小説大賞・大賞受賞作!
(「BOOK」データベースより)
第19回(2012年)
桜井美奈 : きじかくしの庭
恋人の心変わりで突然フラれた亜由。ちょっとした誤解から、仲たがいをしてしまった千春と舞。家でも学校でも自分の居場所を見つけられずにいる祥子。高校生の彼女たちが涙を流し、途方に暮れる場所は、学校の片隅にある荒れ果てた花壇だった。そしてもう一人、教師6年目の田路がこの花壇を訪れる。彼もまた、学生時代からの恋人との付き合いが岐路を迎え、立ちつくす日々を送っていた。彼らは、“悩み”という秘密を共有しながら、その花壇でアスパラガスを育て―。第19回電撃小説大賞“大賞”受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第19回(2012年)
茜屋まつり : アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム
「あたしが巡り逢ったのは…最高の銃だったわ」そう言ってアリスは逝った。わたしの名前はミスター・マグナム。偉大なる魔女によって生み出された魔法の銃だ。災厄により相棒を失ったわたしは、不思議な運命により過去の世界で意識を取り戻す。そこで出逢ったのは、少女時代のかつての相棒。だがこのアリスは、とんでもないおてんばアホ娘だったのだ…。やれやれ。とはいえわたしは立ち上がる。かつての悲劇を起こさぬよう、新たな未来を切り開くために―。第19回電撃小説大賞“大賞”受賞作の、未来を切り開くマジック・ガンアクション登場。
(「BOOK」データベースより)
第18回(2011年)
九岡望 : エスケヱプ・スピヰド
昭和一〇一年夏、廃墟の町“尽天”。暴走した戦闘兵器に襲われた叶葉は、棺で眠る不思議な少年に出会う。命令無しに動けないという少年に、叶葉は自分を助けるよう頼む。それは、少女と少年が“主従の契約”を結んだ瞬間だった。少年は、軍最強の兵器“鬼虫”の“蜂”九曜と名乗った。兵器ゆえに人としての感情が欠落している九曜だが、叶葉はそんな彼を一人の人間として扱い交流していく。徐々に心を通わせていく二人。しかし平穏な日々は、同じ鬼虫である“蜻蛉”竜胆の飛来によって打ち砕かれ―!?閉じられた町を舞台に、最強の兵器たちが繰り広げるノンストップ・アクション。第18回電撃小説大賞“大賞”受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第17回(2010年)
多宇部貞人 : シロクロネクロ
「オレは死ぬ前に一度くらい、女の子とえっちしてみたかったんだよおおおッ!!」そんな強い未練を糧に普通の高校生・不二由真は不慮の死からゾンビとして蘇った。彼を蘇らせたのは善い屍霊術師・シロネクロの美少女、高峰雪路。彼女は秘宝“死者の書”を悪い屍霊術師・クロネクロに狙われ、巻き添えで由真が死んでしまったことを教える。そして、由真を守るために「一緒に暮らしなさい」と命じるのだった。その言葉に喜ぶ由真だったが、欲望を満たすと成仏してしまうためえっちな行為は禁止と知って悶絶する。女の子との楽しい共同生活のはずが、さらなる大波乱に巻き込まれてしまい!?第17回電撃小説大賞“大賞”受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第16回(2009年)
田名部宗司 : 幕末魔法士 -Mage Revolution-
一冊の魔導書が秘めた無窮の闇。激動の時代を舞台に繰り広げる幕末ファンタジー。第16回電撃小説大賞“大賞”受賞。
(「BOOK」データベースより)
第15回(2008年)
川原礫 : アクセル・ワールド1 -黒雪姫の帰還-
どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。 彼が唯一心を安らげる時間は、学内ローカルネットに設置されたスカッシュゲームをプレイしているときだけ。仮想の自分(アバター)を使って≪速さ≫を競うその地味なゲームが、ハルユキは好きだった。 季節は秋。相変わらずの日常を過ごしていたハルユキだが、校内一の美貌と気品を持つ少女≪黒雪姫≫との出会いによって、彼の人生は一変する。 少女が転送してきた謎のソフトウェアを介し、ハルユキは≪加速世界≫の存在を知る。それは、中学内格差(スクールカースト)の最底辺である彼が、姫を護る騎士≪バーストリンカー≫となった瞬間だった――。 ウェブ上でカリスマ的人気を誇る作家の、第15回電撃大賞<大賞>受賞作!実力派が描く未来系青春エンタテイメント! 巻末には、気鋭の作家・川上稔による超豪華な短編小説 & ビジュアル解説企画付き!!
(「内容紹介」より)
第14回(2007年)
峰守ひろかず : ほうかご百物語
「いきなりで悪いけど、あなたの血、吸ってもいいかな」高校生で美術部員の僕は、夜の学校で銀色に輝く瞳を持つ不思議な少女に出会う。少女の正体を“イタチ”だと見抜いて吸血(!)の難を逃れた僕は、その夜、彼女とある『約束』を交わす。翌日。美術室に現れたイタチ少女は、僕に告げた。手遅れになる前に約束を果たしに来た。約束を果たすその日まで、僕のことを守ってくれる、と。一守るって、一体何からっ!?ピュア可愛いイタチさんと僕の、ちょっと不思議な放課後物語。第14回電撃小説大賞“大賞”受賞作登場。
(「BOOK」データベースより)
第13回(2006年)
紅玉いづき : ミミズクと夜の王
魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖、自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。―それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。第13回電撃小説大賞「大賞」受賞作、登場。
(「BOOK」データベースより)
第12回(2005年)
小河正岳 : お留守バンシー
むかしむかしといってもそれほど昔ではない、科学が迷信を駆逐しつつあった19世紀中頃。かつては人々に恐れられた闇の眷属も、今ではわずかとなった聖域にこもり、ひっそりと暮らしていました。東欧の片田舎にあるお城もそんな聖域のひとつ。そこの住人たちは、実は人間ではありません。見た目は可愛らしい女の子アリアも実はバンシーという妖精。彼女は気のいい同僚たちと慎ましくも平穏な生活を送っていたのです。そんな時、アリアはご主人様から大事な役目を与えられました、それは…。とっても長く大騒ぎのお留守番、はじまりはじまり~。第12回電撃小説大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第11回(2004年)
七飯宏隆 : ルカ -楽園の囚われ人たち-
もしも、世界が滅びてしまったら?もしも、家族と信じていた人々がそうでなかったら?もしも、自分が世界で最後の人間だったら―?その少女は、五人の家族と老犬トッピーと一緒に“箱庭”で暮らしていました。家族みんなの笑顔とやさしさに囲まれ、とても幸せな日々を過ごしています。―しかし、その幸せは偽りでした。世界はとっくの昔に滅んでいて、家族だと思っていた五人はすでに死んでいて、トッピーだけが唯一生きていて…。少女は『世界でたったひとりの人間』でした。第11回電撃小説大賞受賞。
(「BOOK」データベースより)
第10回(2003年)
有川浩 : 塩の街 wish on my precious
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた……。 第10回電撃大賞<大賞>受賞作にて有川浩のデビュー作でもある『塩の街』が、本編大幅改稿、番外編短編四篇を加えた大ボリュームでハードカバー単行本として刊行される。
(「内容紹介」より)
第9回(2002年)
壁井ユカコ : キーリ 死者たちは荒野に眠る
キーリは教会の寄宿学校に通う14歳の少女。霊感が強く霊が見えることから、神の存在や教義に疑問を抱いていた。冬の長期休暇初日、キーリは“不死人”の青年ハーヴェイと、その同行者の小型ラジオの憑依霊・兵長と知りあう。キーリは、勝手に彼らの旅についていく事に…。様々な亡霊たちとの出会いと別れを経験しながら、キーリはやっと自分の居場所を見つけた気がしていた。しかし、旅の終わりは思いのほか早く訪れる。ハーヴェイが教会の“不死人狩り”に捕まってしまい―!?第9回電撃ゲーム小説大賞“大賞”受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第8回(2001年)
田村登正 : 大唐風雲記 洛陽の少女
時は西暦755年。中国は唐の時代。北方辺境防衛軍の長の任にあった安禄山が反乱の兵をおこし、瞬く間に唐は第二の都市洛陽を陥落した。これと前後して、首都長安に謎の光球が出現する。妖怪が現れたのではと恐れおののく人々の依頼を受けて、その光球の正体を探ることとなった欧陽老師とその弟子履児。方術といわれる不思議な術を使う彼らの前に姿を現したのは、50年前に崩じたはずの中国史上唯一の女皇帝則天武后であった!?中国の史実をモチーフに、ユニークなキャラクター達が繰り広げるタイム・トリップ・アドベンチャー。第8回電撃ゲーム小説大賞大賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
第7回(2000年)
該当作なし
第6回(1999年)
円山夢久 : リングテイル 勝ち戦の君
魔道師達が幻影を描き、怪異と呼ばれるひとつ目の獣が跋扈する国“九都市”。おてんばだががんばり屋の魔道師見習いマーニに、ある日突然幸運が舞い込む。なんと“九都市”最高の魔道師フィンダルが、マーニを弟子にしたいと言うのだ。時あたかも“九都市”の命運を賭した戦のさなか。マーニはフィンダルと共にいさんで王の軍に加わる。だが戦況は苦しく、“九都市”の王はついに伝説の騎士“勝ち戦の君”の召喚を決意する。王と共に赴いた隠された都で、マーニが目にしたものは…!?第6回電撃ゲーム小説大賞「大賞」受賞作。圧倒的なスケールで贈る、正統派ファンタジー巨編、堂々の登場。
(「BOOK」データベースより)
第5回(1998年)
該当作なし
第4回(1997年)
上遠野浩平 : ブギーポップは笑わない
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。―え?ぼくかい?ぼくの名は“ブギーポップ”―。エンタメノベルの歴史を変えた傑作が、いま新たな形で登場する。巻末に上遠野浩平書き下ろし「補記」を収録し、イラストレーター緒方剛志描き下ろしイラスト仕様で贈る新装版。
(「BOOK」データベースより)
第3回(1996年)
該当作なし
第2回(1995年)
古橋秀之 : ブラックロッド
ブラックロッド―公安局・魔導特捜官。精神拘束により全ての感情を封印した彼に表情はない。まるで死人の顔。ヴァージニア9―降魔局・妖術技官。黄色い外套をはおった少女。だが、侮る事は禁物だ。彼女は魔女の分身なのだから。ビリー・ロン―探偵業をなりわいとする気さくな青年。人なつっこい笑顔には、だが“牙”がある。ゼン・ランドー―3つの都市を奈落堕ちさせた隻眼の男。その正体は人か魔か…。第2回電撃ゲーム小説大賞で「大賞」を受賞した異色作。異形の町ケイオス・ヘキサが今、文庫に出現する。
(「BOOK」データベースより)
第1回(1994年)
土門弘幸 : 五霊闘士オーキ伝 五霊闘士現臨!
平穏な日常を打ち破る何か、それも、ファンタジー小説やSFアニメになりそうな、とびきり変わった何かを欲していた片田舎に住む高校生のオーキ。ある日、農作業の最中、宇宙から飛来した謎の飛行物体の墜落に巻き込まれてしまう。いったんは命を落とすが、異星人の手によって蘇生させられたとき、彼は“五霊”と呼ばれる5人のサイボーグ戦士のマスターになってしまっていた。それは、異星人同士の戦いの渦中に否応なく巻き込まれることでもあった。うーん、ファンタジーっぽい…どころの騒ぎではない。自身の生を賭けて、オーキは毅然と運命に立ち向かう…のかな。第1回電撃ゲーム小説大賞で大賞を受賞。
(「BOOK」データベースより)