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アマンダ・クイック「金色の目の堕天使」の感想です。

アマンダ・クイック「金色の目の堕天使」☆☆

金色の目の堕天使

社交シーズンのロンドンに滞在している上流階級の令嬢プルーデンスは、ある深夜に堕天使と呼ばれ不道徳な人物として悪評が高い伯爵セバスチャンの屋敷を訪れる。

両親を亡くしたプルーデンスを守らなくてはならないと思い込んでいる弟は、プルーデンスの名誉を守るためとセバスチャンに決闘を申し込み、プルーデンスの説得に耳を貸さない。

このままでは弟の命が奪われてしまうと、プルーデンスは世慣れたセバスチャンの方から決闘を止めるように頼み込む。

財力も権力もあるが親しくする人間は少なく、世を拗ねているようなセバスチャンに対して普通の紳士として相手してくれる人間は少ないが、プルーデンスはセバスチャンを紳士として見てくれる。

しかもプルーデンスは心霊現象に深い興味を抱き専門家を自認している。

この風変わりな女性に強く惹かれたセバスチャンは、プルーデンスの頼みを聞き入れるが・・・。


深夜に危険な男と名高い貴族の家に押しかける若い女性、危険人物のオーラを発しているが実は思慮深く独特のプライドを持つ男性。

心霊現象の研究に夢中の女性と、退屈しのぎに探偵の真似事をしている男性。そして二人を巻き込む陰謀。まったくアマンダ・クイックらしいヒストリカル・ロマンスです。

誰もが冷徹な人間と見なしているセバスチャンが、プルーデンスにだけは調子を狂わされてしまいます。

プルーデンスが怒っている姿を見て、風変わりで可愛くて魅力的な女性だがガミガミ女にもなるんだと面白がるセバスチャンが可笑しかったですね。

やっぱり管理人はアマンダ・クイック(ジェイン・アン・クレンツ)作品が好きなんですね。

大した内容がなくてもついつい読みたくなります。