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ニール・ゲイマン「アメリカン・ゴッズ」の感想です。

ニール・ゲイマン「アメリカン・ゴッズ」☆☆

アメリカン・ゴッズ

銀行強盗と警備員への暴行罪で刑務所に服役しているシャドウの唯一の生きがいは、最愛の妻ローラの元に戻り又一緒に暮らすことだった。

ところが刑期満了まであと48時間というところで、ローラが自動車事故で亡くなったという知らせが届き、シャドウは突然刑務所から釈放される。

突然の事に訳も分からず気の抜けたシャドウの前に現われたのはウェンディズと名乗る何とも不思議な雰囲気を漂わす老人で、彼はシャドウを高額な給料で雇うと言い出す。

実はウェンディズはアメリカに移民と共に渡ってきた古き世界の神で、人間達が神々を信仰することを忘れた事から存在をなくしつつあった。

一方で世の中にはインターネットや金融などの新しい神々が誕生しているが、彼らもめまぐるしく変化する人間のライフスタイルから、その神としての地位がいつまで安泰なのかはハッキリしない。

そういう状況の中で起きている神々の対立に、はからずも巻き込まれてしまうシャドウだが・・・。


2002年のヒューゴー賞、ネビュラ賞受賞作です。

ヒューゴー賞やネビュラ賞受賞作というのは基本的にはエンターティメント性の強い面白い作品が多いのですけど、まれに感性の違う作品が出現して、ニール・ゲイマンのこの作品などはファンタジィを基盤にはしているものの、どこか玄人好みの文学の香りがします。

管理人自身は彼の作品はキライではないけど、こういう作品はけっこう好みが出そうです。

楽しめる人はとても気に入るのでしょうけど、あまり一般受けはしない作品のような気がします。