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グレッグ・イーガン 「ディアスポラ」の感想です。

グレッグ・イーガン「ディアスポラ」☆

ディアスポラ

2006年の星雲賞受賞作ですが、こういう作品を選ぶところがSFファンのすごいところだと思います。


遠い未来、人類のほとんどが肉体を捨てて人格や記憶をソフトウェア化してコンピュータ内の仮想現実都市ボリスで暮らしている世界が舞台。

身体を持って生まれた後に自分をソフトウェア化する人類だけでなく、中には最初からネットワーク上のソフトウェアとして誕生する人類もいる。

地球を襲い生物を死に至らしめたある事件をキッカケとして、人類はソフトウェア化された自己をコピーして宇宙探索を始める。


管理人にはあらすじすら正直言って良く分からないハードSFで、あまり万人向きのエンターティメントとは思えません。

実験的なSF小説としては面白いのかも知れませんが、素直に主人公に感情移入して読むSF小説ではありません。

登場人物がソフトウェア化されたという物語自体は他にもありますけど、この作品のような人格となると、あまり人間という感じがしないし、そもそも素朴な疑問としてハードウェアはどこに有る?なんて思ってしまいました。

その辺りの回答はこの小説内に有るのかも知れませんけど、管理人は相当読み飛ばしたので良く分からなかった。

まぁ管理人はもっと単純なエンターティメントを読みたいわけです。

残念ながら管理人向けの作品ではありませんけど、星雲賞を受賞していますし、この作品が好きという方も多いようです。